- nihonnotiikizu
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さてこのあたりは実に残念なことながら、ご存知の通りに人間の労働者の生産性ではロボットの生産性に勝つことはできないのです。これによって今後はますますロボットの労働力への活用が進められることになるでしょう。
2015-11-28 15:45:20ロボットが人間に対して優位であるという要素にはいくつかの側面があります。大雑把に言えば、生産性、作業性、工作精度、そして安全性の4つの側面が指摘されることになります。
2015-11-28 15:47:10生産性と言うのはご存知の通りの生産量です。これには大きく分けて2つの要素があります。1つはロボットの量産速度そのものが人間の作業に比べて速いものにできる。人間が製品でネジを12か所止める速度とロボットが12か所止める速度を比較すれば、その差は明瞭となってきますね。
2015-11-28 15:49:12またもう一つの生産性という言葉にはロボットの稼働時間の長さがあります。人間はどれだけ長時間働いてもせいぜい1日16時間が限界でしょう。これは野麦峠に象徴される戦前の過酷な労働環境においてもこの労働時間が限界でした。一方ロボットは、ほぼ365日、24時間通して稼働させられます。
2015-11-28 15:51:34作業性とは作業をおこなうために必要な環境を指します。製品にカバーをねじ止めする時にも、人間がねじ止めする場合にはそのねじ穴の位置は人間から見て作業しやすい位置になければなりません。これは製品を作るうえで必ず考慮しなければならない要素ですが、一方で製品の形状を制約します。
2015-11-28 15:54:04しかしながらロボットの場合であれば、現在主流の六軸(六関節)のロボットアームなら関節を自在に動かせます、場合によってはカメラセンサーをアームの先端につけることすらできますので、ネジ穴の位置は人間が作業する場合に比べて比較的自由に取ることができるようになります。
2015-11-28 15:55:48このように比較すると、ロボットは生産性の高さによるコストの低下のみならず、自由な製品設計を許すという部分でも人間が作る製品よりもさらに顧客にアピールすることができる製品を作ることができるということが理解できるようになります。
2015-11-28 15:59:21工作精度についてもロボットの方が優れていると言う表現をせざるを得ないでしょう。昭和の時代の人間の職人は、1000分の1ミリ、ミクロンの精度の加工もできると言われていました。しかし今の時代のロボットの工作精度はナノ(1000分の1ミクロン)の領域に入っています。
2015-11-28 16:06:16安全性の問題も大きく影響します。人間が作業をする場合、労働中の事故が起こらないように作業スペースを広く取ったり、スペースに動作の余裕が持てるようにすることが求められます。人間が事故に巻き込まれないように働くには必要なことですが、一方でそれは生産性を阻害する要素でもあります。
2015-11-28 16:08:22一方のロボットであれば、事故のリスクを大幅に低減することができます。センサー等を利用した事故回避等の工夫はもちろん、無人工場であれば仮に事故が発生しても人命に関わらないという点でも優れていますね。これは最終的に製品コストに転嫁されることになります。
2015-11-28 16:14:08我々の見えないところでロボット化は進み、そのロボットによって製品やサービスの質や価格は改善されていきます。市場経済は需要と供給で成立して生産者と消費者は異なる利害に基づいて行動します。ロボット化は消費者の感じるギャップを今後も埋め合わせていくことになっていきます。
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