佐々木俊尚さんsasakitoshinaoの「本来、民主主義政体における権力=システムとはつねに相互作用の賜物です。」

為政者の独善だけでなく、それを支え時には反対し、時には介入する国民との相互作用によってシステムは成立している。つまり私たちもシステムの一部である。
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佐々木俊尚 @sasakitoshinao

何というか、非常に興味深い。「反権力」的なものがどういう考え方なのかわかりやすく抽出されてるという意味で。/竹熊健太郎氏、「原爆と原発、ミサイルとロケット」は技術的に違いは無い、と云い、あまつさえ日本政府を批難する bit.ly/1RnakOq

2016-02-10 08:19:19
土居豊 @urazumi

竹熊さんは反権力?なのだそうですよ。そんなことはない、竹熊さんの方が当たり前の考え方だと思います。 twitter.com/sasakitoshinao…

2016-02-10 08:42:42
富 ユタカ @lkj777

@urazumi @kentaro666 この発言から、佐々木俊尚は現政権のプロパガンダに加担しており、彼の言説は信用してはいけないという結論が導かれました。つまり彼はファシストであり、市民社会から排除される立場だと表明したことになります。

2016-02-10 09:36:30
竹熊健太郎《Aタイプ》 @kentaro666

@lkj777 @urazumi 私は現政権に反対するという意味では「反権力」です。私はジャーナリズムの基本は反権力であるべしという考えですが、なのに「反権力」を冷笑するかのような佐々木俊尚さんの姿勢には疑問があります。ご自分の立場はどうなのか、はっきり書かないのは変ですね。

2016-02-10 10:03:27
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

「私が正しくてあなたが絶対に間違っている」と言った瞬間に議論は終わる。「私はちょっと正しくてちょっと悪い、あなたがちょっと悪くてちょっと正しい」とグレーをマネジメントするのが重要。/佐々木俊尚 NEWYORKER MAGAZINE bit.ly/1Xidt2w

2016-02-11 08:17:08
リンク NEWYORKER MAGAZINE|ニューヨーカーマガジン Vol.40 佐々木俊尚 | TRADITIONAL STYLE|INTERVIEW|NEWYORKER MAGAZINE(ニューヨーカーマガジン) ジャーナリスト佐々木俊尚さんが教えてくれる、不安定な現代を楽しく生き抜くコツとは?
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

佐々木俊尚は「ファシストであり、市民社会から排除される立場」ってすごいコメントですね……。反ファシズムと排除の論理が両立すると思ってらっしゃるんでしょうか。 twitter.com/lkj777/status/…

2016-02-11 14:11:12
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

竹熊健太郎さんがこうおっしゃっているので、以下連投して説明します。 twitter.com/kentaro666/sta…

2016-02-11 14:12:42
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

1)まず前提の認識を2点。まず第1に、竹熊健太郎さんは「自分の立場はどうなのかはっきり書かないのは変」と私を批判されていますが、私の政治的意見は昨年の本「21世紀の自由論 優しいリアリズムの時代へ」ですべて書いています。まあ読まれていないのだと思いますが。

2016-02-11 14:13:17
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

2)基本的には私は本来的なリベラル(多様な価値観を許容し、普遍的な自由と平等の理念が世界じゅうに広がることを願う)ですが、その限界も感じており、新たな共同体主義の構築がいま必要だという思想です。

2016-02-11 14:13:35
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

3)前提の認識第2点、私は権力監視は必要だと考えますが、それは反権力とイコールではありません。「権力は全て悪という前提で接するべき」と仰いますが、では竹熊健太郎さんが支持される政党が政権を取った場合、それも悪になるのでしょうか? twitter.com/kentaro666/sta…

2016-02-11 14:14:09
竹熊健太郎《Aタイプ》 @kentaro666

@PGERA_RX 「日本政府は全て悪であるべき」なのではなく、米国だろうが北朝鮮だろうが「権力は全て悪という前提で接するべき」なのです。

2016-02-08 17:01:15
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

4)本来、民主主義政体における権力=システムとはつねに相互作用の賜物です。為政者の独善だけでなく、それを支え時には反対し、時には介入する国民との相互作用によってシステムは成立している。つまり私たちもシステムの一部である。

2016-02-11 14:14:35
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

5)ヒトラーのナチスドイツがワイマールという民主主義体制下から生まれてきたことや、日本で多くの国民の賛同によって太平洋戦争の戦端がひらかれたことは、為政者と国民の相互作用によってシステムが運用されていることのひとつの表れです。

2016-02-11 14:15:13
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

6)しかし戦後、なぜか民主主義の中で権力=システムを「自分たちではない異質なもの」と捉える見方が登場した。これは特に日本に顕著ですが、これについては2012年の拙著「『当事者』の時代」で詳細に論じました。

2016-02-11 14:15:33
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

7)簡単に説明するのであれば、戦後の工業化と高度経済成長の時代状況では、政治が相対的に軽くなったことがあります。当時「経済一流、政治二流」という言葉があり、経済成長が元気よく駆動し、米国の安全保障の傘下に保護されていた間は、政治は政局報道を中心とした単なるエンタメでも充分だった。

2016-02-11 14:16:12
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

8)エンタメであった戦後政治に対しては、反権力というポーズを取っていることがカッコ良かったということもあるでしょう。実際、戦後左派の勢力のひとつであった社会党は国対政治で自民党と手を握っていたことはその後明らかにされています。それはマスコミ業界でも周知の事実だったわけで。

2016-02-11 14:16:56
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

9)昭和の時代は「反権力を訴えていたから社会がうまくいっていた」のではなく、「社会がうまくいっていたから、反権力を訴えているだけでも特に困らなかった」ということですね。権力と反権力の戯れのようなものです。

2016-02-11 14:17:10
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

10)しかしそうした牧歌的な時代は終わり、グローバリゼーションと近代の終焉によって経済成長がきわめて難しくなってきている。米国の世界警察からの撤退の動きにより、国際秩序も揺らいできています。

2016-02-11 14:18:27
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

11)この時代状況で、私たちは権力=システムとどう向き合うのかという認識のありようをもう一度再構成しなければならない。反権力を声高に言っているだけでは、何も進みません。反権力を言うだけの人に対し「代案を示せ」という批判が増えてくるのは当然のことです。

2016-02-11 14:18:39
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

12)もう一度再定義すべきことは、民主主義政体においては、われわれも権力=システムの一部である。それは選挙だけでなく、われわれの日常のさまざまな活動や言論にも拠るのです。公権力に対しては賛同する時は賛同して支え、異論があれば反論し、自分たちが社会を担うのだという意識を持つこと。

2016-02-11 14:20:17
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

13)もちろん、時には反権力も必要です。権力監視という意味ではね。しかし反権力・反安倍政権を訴えているだけでは、それは何も生み出しません。

2016-02-11 14:20:45
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

14)ついでに付け加えると、ひたすら安倍首相をヒトラーになぞえたがる人たちは、ヒトラーが存在しなければナチスドイツの第三帝国も生まれなかったと思っているのでしょうか。安倍さんさえいなくなれば世の中がよくなると?

2016-02-11 14:21:03
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

15)歴史はただひとりの個人によって生まれるのではありません。歴史はその時代の状況・背景、さまざまなパワーバランスにおける相互作用によってダイナミズムを生み出してくるのです。個人は小さな役割を果たすにすぎない。

2016-02-11 14:21:46
佐々木俊尚 @sasakitoshinao

16)歴史にイフを言っても意味ありませんが、かりにヒトラーがいなかったとしても、WW1後のドイツの悲惨な状況では同じような政権が生まれてきた可能性は充分にあるでしょう。

2016-02-11 14:22:09