科学との付き合い方──疑似科学(トンデモ)とプロトサイエンスの違い,および科学と現実の折り合いについて──

@CookDrakeさんのまとめ“「トンデモ」と科学の見分け方(http://togetter.com/li/943383)”に感銘を受けて,考えてみたことをまとめました。
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おまけ

上記のツイートをした日の朝に,Facebookで流行っているトンデモについて言及しました。

きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

楽天,いつまでこの「白黒点ストレス診断」というウソを吐き続ける気なんだろう……。これはヘルマン格子と呼ばれる錯視現象ですが,ストレスと関係性があるという証拠はありません。こういうのは心理学そのものの信頼も傷つけるからやめてほしい。 pic.twitter.com/TF5XT8SAqo

2016-02-27 10:41:01
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※正確にはヘルマン格子の近縁種である「きらめき格子錯視 (scintillating grid illusion; Schrauf, Lingelbach, & Wist, 1997)」ですが,ヘルマン格子のほうが有名なのでこのように書きました。両者のメカニズムは必ずしも同一ではないかもしれませんが,おそらくどちらにも側抑制(後述)が関わっていると思われます。

きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

Facebookのコメント欄でもときどき指摘してる方はいるんですが,ことごとく無視されています(僕の見間違いじゃなければ,消されているコメントもあるっぽい?)。以前触れたとき(togetter.com/li/862134)は名指しは避けましたが,さすがにこれは酷いなあと。

2016-02-27 10:44:47
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

ヘルマン格子についての簡単な解説はこちらのツイートを参照。twitter.com/kisopsy_kun/st…

2016-02-27 10:47:18
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

この図はヘルマン格子(Hermann grid)。白い線の交差点が暗く見える錯視が体験できるよ。この錯視は,隣接する視細胞により視細胞が側抑制(lateral inhibition)されるからと説明されることが多いよ。pic.twitter.com/UlgSSJXvMs

2015-08-04 12:20:36
まとめ 心理学を騙る「トンデモ」にご用心!──実例と対処法── 心理学における「トンデモ」についての連続ツイートをまとめました。 ※1 疑似科学ではないちゃんとした心理学についての話はまた別の機会にと思い今回はあまり触れていません(それだけでかなりのボリュームになるので)。科学的な心理学に関する内容は普段の@kisopsy_kunのbotツイートに含まれているので,もしよろしければそちらをご覧ください(あるいはこれまでのTogetterまとめを参照)。 ※2 フロイトの説そのものを否定(あるいは肯定)しようという意図はありません。あくまでもこの場合の根拠として不適切だと指摘したまであり,時と場合によっては有用に活用できることもあると僕は考えています。 103766 pv 437 27 users 324
新薬たん @ShinHiroi

@kisopsy_kun お疲れさまです。まとめて頂きありがとうございました。ヘルマン格子もちょっと調べたのですが、現象の生理学的説明の論文があるだけで、疲労と相関するという報告は1報もありませんでした。(参考)ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/P…

2016-02-27 23:19:37
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

.@ShinHiroi さっすが!ストレスと錯視にの関係については錯視研究の大家である北岡先生も明確に否定なさっています。 QT: 「ストレスと錯視は関係がある」という流言の研究 psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/rumo…

2016-02-27 23:22:36
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

錯視の見え方に個人差があることは昔からよく知られていますが,その原因はまだよく分かっていません。本当にストレスが錯視量を決める一因であるのならば,それはなかなかすごい発見だと思うので,論文にして発表すべきだと思います。

2016-02-27 23:26:22