週末読書その３「良い株主　悪い株主」

アサヒ逆神オー @asahikokura4565

まぁ当たり前だけどここまでめちゃくちゃでかいファンドの大半はパッシブ運用（債権とかインデックス）であって、アクティブ運用比率は低め。 やはり日本株はアメリカ投資家の影響が一番大きい。

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最も影響力が強い北米のHFはとにかく運用資産がでかいので、時価総額3000億以下は中小型株とみなし、あまり積極投資しなかったりする。 ん？たしかそ株の時価総額がちょうど3000億越えたような…

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HF以外にSWF（政府系運用機関）も重要なプレイヤー。　HF以上に大型株しか買わない。基本的にはそんなにお金を動かさないのだけれど2015年中頃に中東のSWFであるSAMAが、石油価格下落を受けて5～7兆円のお金を一気に欧州運用会社から引き上げてちょっとしたショックが起きた

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外国人の日本株保有比率の推移 13年　　　５兆円買い越 14年　　　９兆円買い越 15年前半　3.5兆円買い越 15年6月からドテン売り越 6-7月　　 １兆円売り越し ✩8-9月　　 6兆円売り越し 10-11月　2兆円買い越し ファーｗｗｗ２ヶ月で6兆とか死ぬｗ

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海外投資家が売った理由は 「ギリシャショックや中国景気減速懸念」もあるけれど、 「危機的状況で安倍首相が安全保障関連法制ばかり重視し経済問題を疎かにしているように見えた」 「日本企業のROE低下」 とのこと。ROE、OPMの頭打ちは外国人投資家的にかなりヤバイらしい。

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こんな感じで、当時は全く意識してなかったけれど 外国人投資家買いチェックして６月前半から鈍り後半には売り越しが増えてきていたことを察していれば、一旦そこで手仕舞いしたり、売りを警戒できた。少なくとも８月までフルポジみたいなことは絶対にしてはいけなかったとわかりますね（猛烈に反省）

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個別銘柄については、大量保有報告以外では四季報での確認がメインになるのでリアルタイムで確認することは難しいですが、やはり外国人保有比率が急に低くなっている銘柄は相当注意が必要。 ほかの人曰く、エスクリは今回の悶絶下方修正前の四季報で外国人保有比率が10%以上低下してたそうです。

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１時間かけて30ページくらいしか読めてないので絶望してる… 今日は２章の紹介だけで終わりそうですね

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さてここからが大事。 外国人投資家については最近微妙に意識し始めてたのでなんとなくは分かってたけど、私が全く理解してなかった「クジラ」の説明

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国内運用会社の日本株保有額のグラフ。 「まずはこいつを見てくれ……どう思う？」 「すごく・・・GPIFが大きいです」 日銀ですら5兆円に対してGPIFは32兆円も日本株を保有 pic.twitter.com/5HpKfnDZlb

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GPIFは年金運用資産額が144兆と世界最大。米国最大のカルパースと比較しても4倍。このうちの25%近くを株式保有に向けている。 実は2002年時点では運用資産が39兆だったのに 2006年には100兆、リーマン・ショック後に少し下げたが 今は144兆まで拡大。

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なぜここまでGPIFが膨れ上がったかというと財政投資で運用されてた金が戻ってきたり企業厚生年金返上の分を吸収してるから。 日本年金資産合計が308兆なのでその約半分をGPIFが背負ってる。ここが運用ミスったら日本国全体の年金資産が死ぬという状態。

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これだけ巨大な資産なので、GPIFが何を買うかは超重要。GPIFは「基本ポートフォリオ」という資産配分割合に基づいた売買をするのだけれど2014年10月にこの割合が大幅に変更。さんざんニュースで言われたけどよく分かってなかった… pic.twitter.com/VIsYHCDpMM

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GPIFの基本ポートフォリオは2014年10月に 国内債権　60%⇒35%前後 株主　12%⇒25％前後（最大34％まで許容） 外国債券　11%⇒15% 外国株式　12%⇒25％（最大33％まで許容） に変更。絶対に毀損がゆるされない資産が超アクティブ運用に変更された。

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GPIFの株主保有比率は１５年末で23.35％。 6月時点で23%付近でありこれ以上の買い上げは無いという思惑が働いたのも、外国人投資家のドテン売りの主な原因であったと思われる。多分「何もなければ」この水準から大きく上にはいかない gpif.go.jp/operation/high…

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逆に言えば、何かあればGPIFは（選挙対策とか選挙対策とか選挙対策とか）GPIFは33%まであと10%（14兆円分）買い上がることが理論上は可能。 もちろんそこまで全力買いしたあと崩壊したら日本大惨事ですけどね！ pic.twitter.com/qNWYpWe3pP

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一般に「クジラ」と言えばGPIFだけれど 著者はGPIFの他の「小クジラ」も含めている。 ・地方公務員共済　21兆 ・国家公務員共済　８兆 ・日本私学学校新興共済　４兆 こちらもGPIFと基本ポートフォリオを揃えているため買い余力があと２兆円ほどある。

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逆の動きも有る。 先ほどGPIFの規模が膨れ上がっているといったけれど、つまり厚生年金は財産難から解散する動きが続いている。こちらは解散する際日本株を売る。また代行返上する場合もGPIFのポートフォリオに合わせるため、割合が高すぎる日本株を売って外国株を買う動きになっている。

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安倍政権がGPIFが限界を迎えた場合の予備として用意しているのが日本郵政グループ。　もともとは国が国民の金を使って国債を買わせるための機関みたいなものであったが、ゆうちょも国債比率を63%から50％に引き下げている。

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さすがにこちらは株式上場したので政府が直接口出しするはまずい。が、今までがそうであったように政府の意向は暗黙のうちにい反映される。 ゆうちょ銀行は「SP」というリスクテイク運用をするポートフォリオを設定し、こちらで債権以外の株を買う準備を進めてる。　今後株式を買うかもねー。

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ゆうちょ銀行より積極的なのはかんぽ生命。 こちらはもともと国内株式は0.5％しか保有していなかったが１年間で1.2％まで含めている。民間生命保険並の保有まで拡大していく場合、4兆円ほどの買い余力が有り、ゆうちょと合わせると買い余力はさらに大きくなると思われる。

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アベノミクスに残された矢は ①GPIFの買い余力 ②日本郵政グループへの圧力 ③銀行・生命保険に対するマイナス金利への圧力 ④個人投資家への買い煽り がある。というわけで後は③と④

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生保や銀行は、度重なる日銀への追加緩和によって利回りが低下した国内債権を買いにくくなっている。だから利益を出すためには ・「外国債」を買うか ・株を買うか ・（融資するか） しかない。マイナス金利が進行すると銀行は日銀に準備預金寝かせておくこともできなくなる。

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この本は2015年末の時点で書かれているので マイナス金利発動後の話はしてないが、 発動前は ・民間生保は国内株式保有を減らし、外国債保有が増加している ・銀行はまだ株式への投資はそれほどしてない 状況だったが、大量保有見る限り少なくとも銀行はいろいろ株買ってる

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アベノミクス最大の課題は、実は日本人の個人投資家。 2013年から個人は10兆円以上売り越してる。NISAとかでいくら安倍政権が買い煽っても、実は外国人投資家以上に個人投資家が売ってるというね　 （それまで長期投資で持ってた私の父世代などの手仕舞いが多い）