- tkatsumi06j
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#激甚災害 #特定非常災害 2016年4月30日付で朝日が熊本県知事にインタビューを実施。被災地や県の対応の現状を語る貴重な内容。以下連投します。 (インタビュー)熊本地震、知事として 熊本県知事・蒲島郁夫さん:朝日新聞デジタル asahi.com/articles/DA3S1…
2016-04-30 13:00:01インタビュー本編
朝日1. 立て続けに起きた震度7の地震に、広範囲に広がる震源。熊本、大分を中心に被害をもたらした4月14日以降の「熊本地震」は、かつてない経過をたどっている。
2016-04-30 13:01:25朝日2. 異例の頻度で集中的に起こる震災にどう向き合い、今後どう対処するのか。日本全体にとっての教訓は。現地で陣頭指揮にあたる蒲島郁夫・熊本県知事に話を聞いた。
2016-04-30 13:02:17朝日3. ――昨日まで震度6以上の地震が7度、余震も千回以上。被災自治体の首長として一連の地震を率直にどう受け止めているのでしょうか。
2016-04-30 13:02:56朝日4. 蒲島知事「「震度7の揺れが2回も来ました。阪神・淡路大震災が2度来たようなもので、しかも2回目が『本震』だったことは、まさに想定外でした。14日に起きた最初の地震(最大震度7)への初動対応を講じたら、16日に本震が来て、これが地震対応を複雑にしました。」続く
2016-04-30 13:04:13朝日5. 蒲島知事「続き。一方で、大規模な火災が起きませんでしたが、阪神・淡路大震災と同規模であったことを考えると、さらに被害が拡大してもおかしくない状況でした」 ――地震発生から2週間余。でも、いまだに避難所には3万人以上の被災者が生活している状態が続いています。
2016-04-30 13:05:15朝日6. 蒲島知事「余震の多い『終わりのない地震』が、問題をさらに複雑にしています。被災者はみな不安なんです。一度大きな揺れが来るだけのこれまでの地震と違い、避難される人の数が減ったり増えたりしています。」続く
2016-04-30 13:06:23朝日7. 蒲島知事「一時は20万人近くいたのが3万人くらいまで減ったとはいえ、大きな余震が来れば避難所に逃げる人は増えると思います」 ――避難所ではいま何が起こっているのでしょう。被災者の皆さんはどんな状態なのでしょうか。
2016-04-30 13:07:15朝日8. 蒲島知事「災害対応には、いろいろなステージがあります。最初は命を救うこと。次に食料と水。次は身体と心のケアです。そして次に『快適さ』をどうするか。プライバシーの問題や風呂、トイレの問題などです。」続く
2016-04-30 13:08:34朝日9. 蒲島知事「続き。現在は住まいを確保するステージを見据え、被災者の快適な生活を支援するため、仮設住宅建設などの準備を進めています。県内の西原村と甲佐町で、今日、仮設住宅を着工しました。こうしたステージを進みながら、復旧・復興が進んでいくのだと思います」
2016-04-30 13:10:09朝日10. 蒲島知事「2012年に県内で大きな被害が出た熊本広域大水害で、私は災害対策の3原則を打ち出しました。(1)被災者の痛みを最小化すること(2)単に元に戻す復旧ではなく、創造的な復興をめざすこと(3)そして本県のさらなる発展につなげること――です。」続く
2016-04-30 13:11:18朝日11. 蒲島知事「続き。今回、仮設住宅の建設に着手した西原村と甲佐町では従来の1・5倍の敷地に建て、集会所も併設します。西原村では県産材を使った温かみのある仮設住宅にします。痛みの最小化です。3原則が職員に定着していると感じました」
2016-04-30 13:12:05朝日12. ――知事は、学者時代には「災害対応は官邸主導で」というのが持論でした。今回は、現場で陣頭指揮をとる立場でした。実際にやってみた際の違いはありますか? 国との連携はスムーズにいっているのでしょうか。
2016-04-30 13:12:44朝日13. 蒲島知事「国の現地対策本部と県の災害対策本部を合同で開催することで、意思疎通を密にしています。今は、国に対する様々な要望を伝えやすい環境にあると感じています。例えば、激甚災害に指定してもらいましたが、官邸主導で非常にスピーディーに指定され、感謝しています。」続く
2016-04-30 13:13:26朝日14.蒲島知事「続き。国が避難所のニーズを予測して水や食料を運び込む『プッシュ(押す)型』支援もそうです。食料支援をお願いしたら、プッシュ型で大量の食料支援が実行されたことによる『アナウンスメント効果』もあり、安心感につながりました」
2016-04-30 13:14:20朝日15. ――ただ、市町村のニーズに基づいていないという批判もありました。 蒲島知事「もちろん、実際に被災者に届くまでにはいろいろな課題もあります。道路などインフラが遮断されていたり、トラックなど輸送手段が不足している問題だったり。」続く
2016-04-30 13:15:34朝日16. 蒲島知事「続き。そんな中でも、それほど混乱は生じなかったんじゃないかと思います」 ――今回の震災に被災県の首長として対応してきて、今後、日本全体で生かせるような教訓はありますか。
2016-04-30 13:16:10朝日17. 蒲島知事「今回は、国と熊本県の連携はうまくいったと思います。ただ常にうまくいくとは限らないから、米国の連邦緊急事態管理庁(FEMA)のような組織を作るのも一つの考え方かもしれません。」続く
2016-04-30 13:16:48朝日18. 蒲島知事「続き。常に、日本のどこかで災害が発生する可能性を考えて備える。そのような『災害の時代』に入ったのかもしれません」
2016-04-30 13:17:27朝日19. ――現場で陣頭指揮を執る立場で心がけていることはありますか。 蒲島知事「対応力です。まずは知事が元気で存在することが大事。知事の心が折れてしまったら、県民の心が折れてしまいます。常に明るく振る舞おうと考えています」
2016-04-30 13:18:18朝日20. ――今回、現場で特に感じたことは何でしょうか。 蒲島知事「余震への恐怖心があるので、リスクを少なくするために車の中で寝ようとする人が今回とても多かった。よりベターな選択として車内を選んだ方もいたが、エコノミークラス症候群というリスクが出てきました。」続く
2016-04-30 13:19:07朝日21. 蒲島知事「続き。車内に避難された方々に、避難所の方々と同じような手当てができたのか。これはこれから検証しなければなりません」 ――県外に広域避難すべきだという意見もあります。
2016-04-30 13:19:59朝日22. 蒲島知事「合理的に言うと、多くのみなさんが望まれると思われるかもしれないが、難しい面があります。例えば、和歌山県で『1千人単位でホテル・旅館を用意します』と言ってきてくださいましたが、なかなかみなさんはこれまで住んでいた土地を離れたくない。」続く
2016-04-30 13:21:35