朝日新聞「(わたしの紙面批評)憲法改正巡る報道 生活者が是非判断できる素材提供を」記事掲載前後の出来事

記事を執筆した西田亮介・東工大准教授のツイートをまとめました。
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西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

ひさびさに、築地方面の大人力を感じた…。力及ばず、矢尽き、刀折れ…(謎。

2016-05-20 18:49:01
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

(わたしの紙面批評)憲法改正巡る報道 生活者が是非判断できる素材提供を 西田亮介さん(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160521-… #Yahooニュース

2016-05-21 07:59:32
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

わたしの紙面批評でたのか。やってみてわかったのは、やっぱり朝日新聞には、今でも「載せられない内容」があるということだ。「現政権の非立憲性については、学界でも異論がある」というニュアンスの一行はどうやってもいれられなかった。井上達夫先生や九大井上先生の論を挙げながら説明した。

2016-05-21 08:05:21
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

昨日相当やりとりしたのだが、「社内で強い反対がある」の一点張りで、校閲マターではなかったようだ。ぼくも授業や講演があり、最後は時間切れ。「立憲主義の捉え方は一様ではない」になった。誰が反対してるなのか、なぜこちらは具体的に例を挙げてるのに入れられないかは説明されないまま。

2016-05-21 08:10:01
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

確かにすわりがよい表現ではあり、担当Y室長にもだいぶ負担をかけたのだけど、少なくとも当該「わたしの批評」欄について、当初うけた、朝日新聞の紙面について自由に論評してもよい、という説明からは遠く離れたものだったことはやっぱり書いておかざるをえない。

2016-05-21 08:14:29
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

言論の自由、報道の自由の擁護について、朝日新聞はかなり積極的だと思うけど、今回の件でちょっとダブルスタンダードなのではという印象をもった。だからキャンペーンをやめろという話ではない。説得力に欠くから改善すべきということ。表現や校閲マターなら、きちんと説明してくれれば良かった。

2016-05-21 08:19:57
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

少し捕捉しておくと、朝日が言論の自由、報道の自由に関するキャンペーンに積極的なのはよいが、たぶんその点には一定以上の共感をしてるぼくと、自社の紙面に自由な論評を加える欄を書くにあたって、「社内で強い反対がある」の一点張りで修正要求というのではさすがに整合性が取れないという話。

2016-05-21 08:37:42
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

「わたしの紙面批評」担当、年度の後半にももう一回具体的に予定されてたのだけど、今回の件でなくなるかもしれないけど、給料を貰ってるタイプの大学教員の強みは、それならそれでまったく問題ない点。昔は特定の文系知識人と朝日新聞担当者は同級生だったり密だったのだろうけど、ぼくはそれもない。

2016-05-21 08:45:24
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

昔はこういうので泣き寝入りするしかなかったのだろうけど、いまはこうやって説明できる。それは良くなったというほかない。

2016-05-21 08:49:29
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

全文無料で読めるらしいです。 ⇒ (わたしの紙面批評)憲法改正巡る報道 生活者が是非判断できる素材提供を 西田亮介さん:朝日新聞デジタル asahi.com/articles/DA3S1…

2016-05-21 13:48:15
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

簡潔にまとめると、執筆記事の全体の論調≒結果は満足、しかし第三者が自由に紙面を論評するという紙面批評の執筆にあたって、校閲マターではない「社内に強い異論がある」という理由で、元の表現が通らないというプロセスに紙面批評の意義に照らして違和が残るといわざるをえないということです。

2016-05-21 14:07:39
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

電話があって、朝日新聞の皆さんがこれからチームでいらっしゃることになった。。問題事案扱いということのようだ。。

2016-05-21 18:02:54
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

朝日の皆さんから受けた説明は平のレベルの人たちが主に表現の座りの悪さの問題を確かに複数回「強い指摘」と最終ゲラの後電話でやりとりしたことによる行き違い説。事後に一定の説得力をもって筆者に説明するなら確かにそう説明するしかないし、しかしその説明もわからなくはないという大人の世界。

2016-05-21 19:33:27
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

なぜニュアンスも反省されなかったのかとか、紙面批評という欄の性質上の問題については、今後はより注意深くという説明で、まあ、そうですよねえ、というところで終わった。まあ合理性がまったくないともいえないので、まあ半信半疑というほかないなあ、とか…思っていたら、雨が降ってきた。

2016-05-21 19:39:40
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

まあ、そんなこんなで、双方にとって、きれいで、すっきりした結論はでなかった。多くの人に関心をもってもらったからこそ、この曖昧さは、ぼくに対しても(いち早く懐柔された!)、朝日にとっても(丸め込んだ!)と疑心暗鬼を生むだろうし、まあ終わってみればあまりよいところには落ちなかった。

2016-05-21 19:52:51
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

100%の信頼がないのと同様に、100%の不信頼もないという、ありがちな一般論で落ちつかざるをえないといったとこでしょうかね。

2016-05-21 19:54:50
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

ぼくは法学者ではないので、違憲か否か、立憲的か否かは、厳密にはよく分からない。しかしとくにともすればオーサライズ機能を有すると思われてしまいがちなアカデミズムにも一定の多様性があり、読者がある政権や政治状況について立憲主義的か否か判断する道具立てや理路を提示すべき、とはいえる。

2016-05-22 07:40:17
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

むろん取り上げた記事がいわゆるオピニオンであることも分かっている。しかし、一定の存在感をもつ新聞一面が、憲法について、国政選挙次第で、大きな変化がありうる年に、外部論者ではなく自社の肩書きの著者が、非立憲性を自明視する記事を掲載する、控え目にいっても無自覚性はやはり気になった。

2016-05-22 07:48:43
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

そんなテーマやゲラ終了後に、津田さんの指摘にもあるように、そしてこちらが尋ねているにもかかわらず社の誰の主張か伏せたまま、メールと電話で強い指摘といわれて修正をという話になり、当初からこれも書いてるとおり、コンテンツ全体の仕上がりは十分及第と認識してたので記事掲載には合意した。

2016-05-22 07:54:06
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

ただ、やはり、プロセスには違和があったので、Twitterでぶつぶつ書いてたら、わりと、昨日朝日から3人いらっしゃるなど騒ぎになったということですね。説明としては、デスク級の人、つまりオピニオンレベルのひとたちではないひとたちからの表現面での要請だったが認識のズレが生じた、と。

2016-05-22 07:57:33
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

なので、発言を汲まなかったというニュアンスはなかった、と。事後に、著者に説明するならそう説明するほかないし、しかし説明の合理性がないともいえないし、さらにコンテンツ全体の完成度にはそれなりに満足していたし、1日大学の仕事で、(土曜の…)遅い時間だったこともあり、散会に。

2016-05-22 08:01:52
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

なので、完全にすっきりはしないが、かといって、まったくの論外ということでもなく、でも、たいていの人や企業との付き合いというのはそういうものだよなぁ、などというあたりで、現在に至るところですね。

2016-05-22 08:06:38
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

扱ってる主題、欄や同種の事案、外部の著者(ぼくですね)とのやりとり、を踏まえて、今回少なくとも三重の無自覚さというか無防備さがあったとは思うが、運が悪いと出会い頭の事故のように、全くありえないとまではいえず、ぼくと朝日さんの間ではこの問題は気まずく収束というところなんですよね。

2016-05-22 08:14:52