諸国珍談奇談(+生人形記事)第五集

明治大正昭和の新聞記事等を漁りながら見つけた日本各地の珍談奇談を集めてみました。生人形の記事もたくさん混ぜてあります。2016.1-2016.6分の虫干し。
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松崎貴之 @gelcyz

【生人形記事】明治28年8月30日付『東京朝日新聞』、「大塩平八郎の活人形/細工人ハ八世若松藤七にて浅草公園第六区大黒館に興行す」@ikiningyo

2016-03-12 20:58:01
松崎貴之 @gelcyz

【諸国珍談奇談】明治29年3月26日付『大阪毎日』。「仏国の医事新誌」が最古の処方箋との触れ込みでエジプトのパピルスを公開。内容は「犬の足一、大棗一、驢馬の蹄一、之を油に混和して充分に塗擦すべし云々」そう、毛生え薬だった。現今の薬も五十歩百歩、学術の進歩はないものかとは同誌の評。

2016-03-05 16:41:31
松崎貴之 @gelcyz

【生人形記事】安本亀八、八面六臂の明治29年夏。『東京朝日』7月2日付には大磯の海水浴場の開場余興の一として「安本亀八人形飾物」があるとの広告、16日付では神宮神苑会の嘱託で「養蚕事業の人形八組」を作った話、24日付では団十郎の依頼で不動明王の尊像を拵えた話。@ikiningyo

2016-03-12 23:55:04
松崎貴之 @gelcyz

【諸国珍談奇談】明治29年7月7日付『東京朝日新聞』。「衛生小説 大怪物  黴菌世界に於て種々の黴菌を言動せしめ人体の其世界に見立つるなど夫の枯燥無味のものをして面白可笑しく読得せしめんとの趣向に出で著者の苦心見るべきなり(神田表神保町東京堂発売元)」

2016-03-04 20:18:00
松崎貴之 @gelcyz

【諸国珍談奇談】明治32年8月8日付『東京朝日』、「看板の間違」。かの文明堂の東京進出秘話。看板が長崎訛りで残念なことに。「…黒船町へ行くと文明堂と云ふ家にNAGASHAKI KASHUTEIRAと書いてある 如何に長崎でハ煎餅をシェンペイとハ言ふともカシユテイラとハ云ふまい…」

2016-03-27 15:52:09
松崎貴之 @gelcyz

【諸国珍談奇談】明治33年7月4日付『東京朝日』。西郷写真は早くも怪しげな商売の種に。鹿児島県士族松山雲平と名乗る人物が広告を出している。「前陸軍大将贈正三位/西郷隆盛公写真/縦九寸横七寸/申込期限七月三十日迄/発送期限九月三十日迄/正価二円/特約金一円五十銭」、振込と引換発送。

2016-03-12 19:57:03
松崎貴之 @gelcyz

@gelcyz 明治33年の『東京朝日』に、西郷隆盛の写真を秘蔵しており、それを販売するという広告を載せていた松山雲平はこれと同一人物だろうか。国会図書館の「三島通庸関係文書目録」1977年12月に「明治一〇年 四月一四日…松山雲平再奉職ノ件如何…」とあるのが検索で引っかかった。

2016-03-13 00:07:23
松崎貴之 @gelcyz

【生人形記事】「安達原鬼婆の引致」明治33年7月24日付時事新報。本郷四丁目の薬師の縁日で枡田文太郎なる興行人が妊婦の腹を割く鬼婆の生人形を見せていたが、残酷だと本郷署巡査に人形ごと連行された。鬼婆も警官には反抗せず取調後「出刃包丁を振翳したる儘」興行人に背負われ同署を去ったと。

2016-06-18 14:20:20
松崎貴之 @gelcyz

【生人形記事】明治33年8月の東京は炎暑でどこの見世物も人の入りが悪かったらしい。8月17日付『神戸又新日報』「暑気と諸見世物の不況(東京浅草)」より、「…「日本パノラマ館」は縦覧人パツタリ止りたる為め本館の境内周囲安本亀八の人形をマ子キに陳列して縦覧人を牽かんと工風最中…」

2016-01-23 20:43:54
松崎貴之 @gelcyz

【生人形記事】『大阪経済雑誌』第9年第11号(明治34年1月20日)より、大阪千日前の見世物。人形を使った興行と思われるのは松永席の生人形、山本席の機械生人形、万歳席の美術人形、山田席第一の義士夜打人形、そしてアナトミ館の人体解剖。 pic.twitter.com/eFcZD3IexQ

2016-03-20 00:03:50
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松崎貴之 @gelcyz

【生人形記事】千日前のアナトミ館。館主は奥田弁次郎、製造は中谷省古。「精巧人体解剖蝋型」とあり、展示したのは蝋人形だったらしい。『大阪経済雑誌』の挿絵には「分娩【覗?】胎児模型」「双児」と説明された妊婦の解剖人形二体が描かれている。 pic.twitter.com/jeJ04rEjf0

2016-03-20 00:20:14
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松崎貴之 @gelcyz

【諸国珍談奇談】明治34年4月25日付『大阪毎日』。明治の便所紙事情、「他から来た手紙を厠囲(かわや)に用ふる者は随分あるが…」!、そんな一人が中江兆民だったw借金取立の督促状まで封のまま厠へ回し、高利貸に詰問されると「封切らずとも中身がわかるのが学者が学者たる所である」と嘯くw

2016-04-02 17:58:06
松崎貴之 @gelcyz

【諸国珍談奇談】明治34年7月21日付『東京朝日』。「納豆の元祖と称する遠州西浜名の大福寺ハ昔ハ京都並に将軍家に年々献上するの例あり維新後遂に中絶せしが今般古例に倣ひ年々帝室に献上せんことを願出たり」→健在 daifukuji.sakura.ne.jp

2016-03-12 12:18:38
松崎貴之 @gelcyz

【生人形記事】明治34年7月16日付『東京朝日』。「雨の藪入」という記事に浅草で本物の水を演出に用いた生人形の興行が出てくる。「…仲見世に開場したる文覚荒行の活人形ハ水道の水を利用して那智大瀧を設けたるものなるが小僧連の人気に叶ひしと見え可なりの入場者あり…」@ikiningyo

2016-03-12 12:06:20
松崎貴之 @gelcyz

【諸国珍談奇談】明治34年8月6日付『神戸又新日報』。東京浅草公園で池の汚水替えのため工事を行ったところ、奇妙な骨が出た。人間の子の頭骨に似て、しかし一尺六七寸の嘴がある。鳥でもなく魚でもなく獣でもなく、さては天狗かと評判になった。 pic.twitter.com/TDF5IsxtDj

2016-02-07 22:12:32
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松崎貴之 @gelcyz

【諸国珍談奇談】明治34年8月9日付『神戸又新日報』。東京浅草で掘り出された先般の奇妙な骨の正体は「槌鯨の骨」ではないか、そっくりだと読者が投書してきた。読者が見たのは和田岬の和楽園。つまり水族館の知が化けの皮をひっぺがした案配に。 pic.twitter.com/FOyP9OoVDJ

2016-02-07 22:24:44
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松崎貴之 @gelcyz

明治35年7月5日付の都新聞の「独逸人曲芸」という興行記事中、演目の一つだろう「大怪力頭上の薪割(だいかいりきずじょうのまきわり)」とあるが、なんとも歌舞伎の外題っぽい。

2016-02-27 10:25:44
松崎貴之 @gelcyz

【諸国珍談奇談】明治35年7月17日付『東京朝日新聞』「墓碑勧工場」。勧工場といえば、同じ施設内に経営の異なる種々の売店を並べ幾種類もの商品を展示販売した施設だが、話題になったのはその墓碑版。石材商が集まり、上野桜木町に新設。(続) pic.twitter.com/s4VWTR06xS

2016-02-27 23:18:47
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松崎貴之 @gelcyz

@gelcyz (承前)墓碑勧工場。値段などあってないようなものか、高額を吹っかける等取引に「兎角悪弊の多きハ人の知る所なる」という商環境の是正を目指したらしい。「屋上高くペンキ塗りの墓標を建てたり」という外観はインパクトがある。他紙複数が本件を報じており、話題にはなったようだ。

2016-02-27 23:25:45
松崎貴之 @gelcyz

【生人形記事】明治35年9月26日付『神戸又新日報』、お化け屋敷的な?「京都では近此化者(ばけもの)が流行して、最初に出来たる新京極大黒座の屏風抜とて屏風で作りたる藪抜の処々幽霊死人の生人形を出して驚かしむるものが大に当り…新京極幾代亭の瓦斯応用の怪談…怪談風の手品と競争場…」

2016-01-16 16:13:22
松崎貴之 @gelcyz

大隈重信邸の襖の引手を手掛けたのは鈴木長吉だったらしい(明治39年2月6日付『大阪毎日』「早稲田伯の室内装飾法」)。「…伯は稲穂の楕円形となす事に決し遂に村瀬氏の下絵で鈴木長吉氏の鋳離しの絶品が出来上つた」「此鋳離しといふことは非常に手腕を要するもので鋳金家の最も難事とする所…」

2016-03-19 16:15:35