クマが恐れていたのは人ではなくてイヌではないか(かといってイヌを放しておけるかどうか?)
「人を恐れないクマが増えている」と私自身何度も書いていますが、かつて人里に近づかなかったクマが恐れていたのは、果たして人間だったのかという疑問が実はあります。私が子供だった40年ほど前、地方都市なら、市街地でも日常的に見られた恐ろしい存在、それは『放し飼いにされた犬』でした。
2016-07-04 22:17:46かつて放し飼いにされていた犬が野生動物の出没を食い止めていたという意見は結構あり、動物カメラマンの宮崎学氏のブログなどでも取り上げられています。宮崎氏の主張には首をかしげることの多い私ですが、犬の効果については賛同する点が多いです。tukinowaguma.net/archives/710
2016-07-04 22:30:47@r_kikyoya山村に移住して20数年、来た当初は放し飼いの犬も居り、鹿も猿も里では見ることはなく、熊の出没も聞いた覚えがありません。放し飼いの犬の減少と鹿、猿、クマの出没はやはり関係があると思っています。
2016-07-04 23:36:05ただし、野生動物の出没リスクと放し飼いにされた犬の脅威を秤にかけた場合、より身近な脅威である後者のリスクを受け入れるという社会的合意は得られにくいと思います。10年ほど前に長野県が提唱していた「犬の放し飼い特区」が、その後話題にならなかったのは、結局実現しなかったからでしょうか?
2016-07-04 22:37:34里山の衰退や狩猟者の減少等も、確かに野生動物の出没を増加させた要因でしょう。しかし「放し飼いの犬がいなくなった」という、子供などの弱者にとっては明らかに望ましい出来事であった社会の構造の変化が、人間と野生動物の力関係のバランスを大きく変えた可能性は否定できません。
2016-07-04 22:48:47犬の放し飼いによって我々人間が受ける危害を防止しつつ、野生動物を人間の生活圏から追い払う守り手として、もう一度犬の力を借りるための良い方策は無いものだろうか、私はそう夢想することがあります。しかし今の日本で、人間と犬の関係性を問い直す困難さを考えると、絶望的な気分になります。
2016-07-04 23:00:45おりしも参議院選挙に関連して、ノーリードでの犬の飼育を提唱する候補者の、無責任な政治姿勢を批判する声が高まっているのを目にすると、これでまた『安全に管理された犬の放し飼い』の可能性を模索することは難しくなってしまうな…と非常に残念な気持ちになります。本当に残念でなりません。
2016-07-04 23:11:45@r_kikyoya ただ、問題は今現在、「しつけられた良く訓練された犬」を生産できているかというと、99%犬の飼育者の精神はそこにいたっていないと思わざるを得ないです。狩猟犬を飼うひとの意識とはというと、そこまで酷くないと思いたいですが 少なくとも飼育だけの人はありえない酷さ
2016-07-04 23:15:27社会的な絶滅が危惧されている存在である狩猟者の一員である私が、『かつて放し飼いにされていた犬』に対して、一部で有用性が認められながらも、ひと足先に絶滅してしまった我らが同胞であったのかもしれないという想いを抱くのは、いささか感傷的すぎるのかもしれません。
2016-07-04 23:33:06あ~あ、記念すべき1万ツイート目を、現状を嘆くばかりで何の問題提起にもならないつぶやきに使ってしまったよ。でも今の日本で、例え山間地域だとしても、犬の放し飼いを復活出来そうな雰囲気は全然感じないんだよな。市民感情を考えると、野生動物の問題よりもずっと難しい問題のような気がする。
2016-07-04 23:43:58@r_kikyoya ハイイロオオカミを野に放てなんてばかばかしいことを言う前に、訓練した犬を放し飼いにするほうがいいと私は思いますね~
2016-07-04 23:40:17@m870wildboar 「人間は怖い」という幻想を抱いていない分、いったん人間の管理から離れた犬は野生動物よりも危険だという指摘も有りますので、私としては、安全性を確保して、一般の方の理解を得るのがかなり難しいのではないかという印象があります。ポイントは適切な訓練でしょうね。
2016-07-04 23:52:44@r_kikyoya 完全野良というより、きちんと犬舎で飼育して、夜は放しておくって感じならいいんじゃないかな~と思います。ビーグルとかならいいんじゃないでしょうかねぇ。朝になったら犬舎に戻って飯を食うようなサイクルで訓練できれば猿などの被害もかなり抑えられそうな。
2016-07-04 23:55:31.@m870wildboar それはいいですね! 夜だけ放し飼いにするのでしたら、犬が人間の管理下にいる時間も長いですし、子供や高齢者が犬に脅かされて怖い思いをする機会もかなり減ると思われます。どこかでそういう実証実験を行って、野生動物への追い払い効果を検証してみて欲しいです。
2016-07-05 00:12:47@tknw 私自身は、小学生のころに放し飼い(野良?)のマルチーズに噛まれた経験が有ります。はっきり覚えていなくても、犬に噛まれた記憶はその他にも有りますので、私の年代だと結構そういう経験が多いのではないかという印象を持っています。
2016-07-05 00:29:41.@tknw かといって私自身は犬が嫌いになったという訳でもなく、犬の表情や尾の振り方から犬の機嫌を想像したり、犬から走って逃げたらかえって危険だということを学んだりしましたが、そういう危険察知のノウハウも含めて、放し飼いの犬を許容出来る雰囲気を作るのは、やはり難しいでしょうね。
2016-07-05 09:27:30長野県の「忠犬特区」申請の顛末、軽井沢のNPO法人ピッキオの取り組みなどを紹介している興味深い論文です。犬による追い払いに興味のある方はご一読を。 [PDF]ガーディングドッグによる野生動物被害対策への取り組みの現状と今後の課題 home.hiroshima-u.ac.jp/fscfarm/introd…
2016-07-05 09:36:04@r_kikyoya @m870wildboar 私の知り合いは、以前、犬の散歩は毎日、畑の近くの山で放すといってました。野良仕事しながら待ってると1〜2時間ほどで返ってくるのだそうです。
2016-07-05 09:49:08@me_kun @r_kikyoya そうそう、そんな感じで里山に近接するエリアのみで実施できればいいと思うんですよね。
2016-07-05 10:35:41.@m870wildboar @me_kun 北海道の農村地帯などでは、犬が家や牛舎等の周りで放し飼いというか、パトロールの仕事についているのはよく見られますので、ヒグマ等の出没を抑える効果は確かにあると思われます。人口密度の高い市街地周辺では、犬への苦情が出て難しそうですね。
2016-07-05 10:57:49@r_kikyoya @m870wildboar 犬が高齢で散歩にいけなくなった頃から畑を荒らされるようになった。犬は畑を守ってたと良くいってました。
2016-07-05 09:52:07@me_kun @r_kikyoya @m870wildboar 私の犬舎がある集落でも、私が猟犬を飼いだしてから、付近の田んぼに猪が全く出没しなくなったと、農家の方から聞きました
2016-07-05 10:59:39@ryoukenhandler @me_kun @r_kikyoya 地域住民の理解が得られれば追い払いのために野に放すというのはありですよね。実際猟のときは何頭も山に放してるわけだし。それで猟犬にかじられたとかいう被害もあまり聞いたこともないですしね。
2016-07-05 11:03:47