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丸夢まとめ。上杉主従、御文庫。(現パロ含みます)

非常に兼続さん率の高い丸夢まとめです。 丸のままの雰囲気だったり、中の人寄りだったり。
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ソラツキ丸 @sola_maru

ゆっくり流れていく時間に、彼を見て微笑んだ。ん、と彼もこちらを見て微笑む。 「どうした?」 「電車にしてよかったなって」 運転する彼も好きだけど、のんびり並んで景色を見れるんだから。 「駅弁が楽しみだから?」 「吉継さんは時々いじわるですよねぇ」 冗談だ、と耳元で囁かれた。

2016-10-26 21:46:07
ソラツキ丸 @sola_maru

とても悲しかったのだ。 彼はそれに気づいていた。 気づいて、その悲しさを傷つけないように、無闇に温めないように、そっと煙草に火をつけた。私もそうしてほしいと願っていたから、彼と長続きすることが出来た。ふわりと煙が上る。 「レモネード、飲むかい?」 頷くと彼は一つ私にキスをした。

2016-10-28 10:22:37
ソラツキ丸 @sola_maru

「きっと、お願いをしないと光らないんですよ」 大きなガラスの前で、彼女は膝を折り両手を握りしめた。兼続さんも、と言われて真似てみる。 「どうか一人でも多くの人に安らかな眠りを」 すると鮮やかな光が差し込み、硝子に大きな星空の絵が映し出された。確かに、ステンドグラスだった。

2016-10-28 20:38:53
ソラツキ丸 @sola_maru

「水タバコの店だって」 面白いね、と目を輝かせる割に、腕にしがみついていて歩きにくい。 「ちょっと離れない?」 「え、暑い?」 「恥ずかしくないの?」 食べ物屋と洋服屋、ちょっと妖しいお店を背景に彼女は口を尖らせた。 「ちょっとだけ怖いの」 思った以上に素直な回答に、腕を絡ませた

2016-10-28 20:44:33
ソラツキ丸 @sola_maru

「落とさないとダメ?」 ハの字に下げた眉の彼女に笑って頷く。 「肌にダメージがくるよ」 「でも吉継さんにすっぴん見られたくない」 「結婚したらそうはいかないだろう」 「結婚してくれるんですか?」 微笑んで背を押すと洗面台へ消える。 「変わらないじゃないか」 「そんな!」

2016-10-28 21:46:57
ソラツキ丸 @sola_maru

「毬を上手く踏んで、中身を出しやすくする」 ぎゅむ、と割るように踏んだ毬から、立派な栗の実が3つ見えた。 「すごい!兼続さんよく知ってますね!」 しゃがんで中身を袋に入れる。 「田舎で教えてもらった」 やってみて、と促されて、真似してみる。わぁ、と笑顔で振り向くと頭を撫でられた。

2016-10-28 21:54:34
ソラツキ丸 @sola_maru

「一眼レフ」 首から下げた物を見て彼女は言った。構えると、顔を隠される。 「何」 「何じゃない」 ヤダ、と背を向けて歩き出す。カシャリ、と落ちた景色は、並木を歩く彼女の姿だ。 「兼続さん!お金取るよ!」 「何それ」 これから思い出を残すのに慣れて貰うため、もう1枚不意打ちで。

2016-10-28 22:00:42
ソラツキ丸 @sola_maru

傘をさして駆けてきた姿が、自分を目指してきたと思えなかった。 「何してるんですか?」 傘を閉じて並んだ姿に、いや、と首を触る。 「君が僕を迎えに来てくれるなんて、やっぱり想像出来なくて」 「何言ってるんですか」 笑いながら相合傘を促される。もうこの人は自分のものだと、今やっと。

2016-10-28 22:07:56
ソラツキ丸 @sola_maru

気づけばもう日は沈んでいた。真黒の中を手探りで探せば、白鳥は空を羽ばたいて見えた。彼女がアレは牛乳が零れた川なのよ、と笑っていたのを思い出す。 竜胆が風に揺れている。あの空にも輝く花が咲いているのだろうか。入り込む風に手を浸して、直江はもう一度目を閉じた。

2016-10-28 22:52:00
ソラツキ丸 @sola_maru

「はぎ一つでそんなに喜ぶとは」 ふふ、と息を漏らして目を細める。彼のこの笑顔が好きだ。下から覗き込むように見ると、髪を撫でられる。 「いくらでも与えたくなる」 おはぎを齧った。甘い。微笑むと髪に指が絡んだ。 「誰彼に強請るんじゃないよ」 儂だけにしてくれ、と囁く彼に頷いた。

2016-10-29 11:12:54
ソラツキ丸 @sola_maru

「ちょっと、ねむい」 彼女ははにかむ。揺れる電車の中、歩き疲れた足をさすると、擽ったそうに笑った。 「寝てていいぞ」 「え、でも、もったいないですよぉ」 それでも目は微睡んでいて、肩に寄りかかるように頭を支えれば、素直に礼を言う。 「また来ましょうね」 「あぁ。また行こう」

2016-10-29 21:21:17
ソラツキ丸 @sola_maru

「寒いです」 コートに首を竦める彼女に、それほどだろうかと首を傾げる。 「三成さん寒くないんですか」 「寒いが言うほどか」 答えると左手を取られてギョッとする。 「つめたっ」 パッと離そうとした彼女はあまりに勝手で手を追った。 「冷たいですって」 「繋いでおけば温まるだろう!」

2016-10-29 21:25:12
ソラツキ丸 @sola_maru

景色が1.5倍速で流れていく。 眺めた資料も、竦めた風も、食べた料理も、笑った話も。疲れていないか気にかけてくれた優しさも、よく見てくれている瞳も、何より緊張など無い心地よい空気が。 「離れたくないなぁ」 置いていくのは私なのに、笑う瞳はやっぱり優しい。 「またすぐ会える」

2016-10-31 03:08:29
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