創作:ぬくみずシリーズ(バレンタイン)
山骸小噺。何だ、僕はもう割り切れていたのだ。※ぬくみずシリーズ…正式名称『水温む日まで』シリーズ。ヒバツナ←骸前提の山骸話のこと。
ワトは歩く城
@watokadu
→切ないからではない。彼を前に心の底から幸せだと言える自分が本当に幸せだったからだ。「あーあ、オレもヒバリさんに会いたいぞー!」腕をぐっと上に伸ばして叫ぶ綱吉に対して、僕も彼に、とはさすがに恥ずかしくて口には出来なかったが。
2011-02-14 22:04:19
ワトは歩く城
@watokadu
→曖昧に笑みを零し目を伏せる。「でも良かったよ」しかし綱吉は一変して嬉しそうに笑った。「お前が幸せそうでさ」骸ははっと顔を上げ、にこにこと笑う綱吉を見つめる。一瞬何か言いたげに眉間に皺を寄せたが、やがてそれはふっと柔らかく解けた。「そうですね……幸せです、とても」泣きそうなのは→
2011-02-14 22:04:07
ワトは歩く城
@watokadu
→「雲雀君と何か約束をしているのではないのですか?」「それがぜーんぜん!今どこに居るのかすらも不明だよ。まあ毎年こんなだけどさあ…でもちょっと寂しいと言うか。だから骸が羨ましい」疲れたように執務チェアに腰を深く沈めた綱吉は苦笑を唇の端に刻む。骸はそれにどう返していいか分からずに→
2011-02-14 22:03:56
ワトは歩く城
@watokadu
→やがてぽつりぽつりと昨日の出来事を話して聞かせた。二人で並盛デパートのバレンタイン特設売り場に行った事、そこで山本にチョコレートを買って『貰った』事。にこやかに聞いていた綱吉は最後には「山本らしいや!」と笑った。「でも骸はいいなぁ。そうやって恋人とバレンタインを過ごせて」→
2011-02-14 22:03:27
ワトは歩く城
@watokadu
きっかけは「昨日山本と出掛けたんだろ?」という綱吉の一言だった。任務の報告書を提出しにきていた骸は「え、ええ…」と仄かに顔を赤らめてぎこちなく肯定する。しかしそれに気付かない綱吉は報告書に目を通しながら「いいなぁ。どこ行ってきたの?」と朗らかに訊いてくる。骸は一瞬息を呑んだが、→
2011-02-14 22:02:48