忍殺二次創作【サプライズ・アット・アタヴィズム・ラボラトリ】

◇このばんぐみは シカナ・エンタテイメントと ヒノモト・ワークショップのていきょうで おおくりします ◇
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鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

……三人は改めて席に着く。「ブラッドカードル=サンは食べないの?」「ン?……ああ、俺はいいよ。腹減らないから」妙な答えが返ってくる。だがグラスキャットは追及を避けた。初対面だ。いきなり突っ込むのも奥ゆかしくない。「それにしても、バイオ手術の付き添いねえ」10 #4215tk

2016-08-21 23:40:10
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ドージョーの準備とか、クロコのスカム野郎……じゃねえ、ウラカタのクソ偉いやつとの話し合い?とか。あとは……その、なんだ。居候が増えたからってのもあるんだけど」ハハア、とグラスキャットは得心する。その居候がこのブラッドカードルか。後輩というのも頷ける。12 #4215tk

2016-08-21 23:44:02
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

しかし、それはそれとして。「ドージョーってなにさ」「今度ドージョー立ち上げるんだと。で、俺みたいなのにカラテ教えるんだそうだ」「ハァ!?」思わずグラスキャットは頓狂な声を上げる。たしかにディスコテークはカラテに優れたフリーランスだ。だがドージョーとは。13 #4215tk

2016-08-21 23:48:07
ユらウはきろくをつける @lusgycoautl

あの実力ならやれるだろうけどさあ!? #4215tk

2016-08-21 23:48:52
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「まあクロコのクソ野郎……じゃねえ。いや、もういいか……あのクソ野郎に押し付けられた形なんだけどな。そのせいで死ぬほど疲れててよ。帰ってきてもすぐ寝ちまうんだ。たぶん今もフートンの中じゃねーかな」「そ、そう……あの人らしいというか、なんというか」14 #4215tk

2016-08-21 23:52:06
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「あれダイジョブなのかな。部屋に置いてきちゃったけど」食べ終わったらしいウルタールが参加する。ブラッドカードルが煩しげに答えた。「フランベルジェのやつがいるから平気だろ……で、食べ終わったんだな」「ウン」ウルタールが席を立ち、言った。「じゃ、行こうか」15 #4215tk

2016-08-21 23:56:09
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

(あなたがたへ)今回出演したグラスキャット=サンは、ユラウ=サン(@yulou_headz )よりお借りしました。あとブラッドカードルとフランベルジェとかドージョーのこととかはこれ(togetter.com/li/1009463)を見るとわかると思う。 #4215tk

2016-08-21 23:58:50
ユらウはきろくをつける @lusgycoautl

オツカレサマドスエ!グラスキャットの顔がだんだん広くなってる気がするぜ! #4215tk

2016-08-22 00:12:10
ユらウはきろくをつける @lusgycoautl

お世話になっております。ユラウです。グラスキャットは(@yulou_text)にて活躍しております。かなり間が空きながらですが気になった方はご覧ください。しかなさん、いつもありがとうございます。 #4215tk

2016-08-22 00:15:47

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

とても美味そうにチキンナゲットを味わっているらしいウルタールに視線を送りながら、グラスキャットは呟いた。「ディスコテーク=サンじゃダメだったのかい、それ」「アー……あの人最近忙しいんだよ」夢中になっているウルタールの代わりに、ブラッドカードルが答えた。11 #4215tk

2016-08-29 12:26:19
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

……「ねえ、ウルタール=サン。私たちはこれからバイオサイバネ医院に行く。そうだよね?」「そうだよ?」先頭を行くウルタールが不思議そうに振り返る。グラスキャットは疲れたように周囲を見渡した。「じゃあなんで私たちはこんなとこを歩いてるのかな?」16 #4215tk

2016-08-29 20:08:10
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

視界に入るのは暗い下水道の情景のみである。下水道?然り、下水道だ。どういうわけか店を後にしたウルタールは、ごく自然な様子でマンホールをこじ開けその中に侵入したのだ。端から見れば理解できぬ奇行。「仕方ないじゃない。この先にあるんだから」「エェー……?」17 #4215tk

2016-08-29 20:12:24
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ウルタールは足早に歩いていく。その背を見失わぬように歩調を合わせながら、グラスキャットは首を傾げた。非合法のバイオ医者が経営しているのだろうか。にしても、下水道というのは……「アー、ブラッドカードル=サンは平気?臭いとか」「……別に。気にならない」18 #4215tk

2016-08-29 20:16:07
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

レインコートの少女がそっけなく答える。下水道に入ったときフードを降ろしたため、グラスキャットもその素顔を見ることができた。まだ若い。もしかしたらウルタールより年下かもしれぬ。身だしなみに気を使う性格ではないのか髪はボサボサだ。しかしそれ以上に目を引くのは肌。19 #4215tk

2016-08-29 20:20:09
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

死体めいている。年頃の少女に向けるべきではない形容だが、グラスキャットの脳裏によぎったのはその言葉だった。血の気がないという次元の問題ではない。血が通っていないのではないかと疑いたくなるほどに青白く、生気がない。「……なんだよ」濁った瞳がこちらを向いた。20 #4215tk

2016-08-29 20:24:08
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「アー、ゴメン。なんでもない」グラスキャットは慌てて視線を逸らした。ブラッドカードルがため息を漏らす。「別にいいんだけどさ、そういう目で見られるのは慣れてるから」「……ゴメン」「だからいいよ」やや気まずい沈黙が広がる。ウルタールは気にした風もないが。21 #4215tk

2016-08-29 20:28:32
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「死んでるのは事実だからな」不意にブラッドカードルが漏らした言葉に、グラスキャットは驚いて振り向く。少女は肩を竦めた。「いわゆる、なんだ……ゾンビー?そんな状態なんだ、俺は。ニンジャになったときから」「それは……」「冷やさねえと腐るしよ。やってらんねえ」22 #4215tk

2016-08-29 20:32:18
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

彼女は自嘲する。かける言葉も見つからず、グラスキャットはまじまじと見る。ゾンビーニンジャの存在は風の噂に聞いていたが、こんなところでお目にかかるとは……「ま、こういうクセエところに行くとなったら便利だけどな。むしろあんたは平気なのか、グラスキャット=サン」23 #4215tk

2016-08-29 20:36:10
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