- GREAT_NONSIX
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あっ………………みみ皆様大変長らくお待たせいたしましたァ!ワタクシ本日ピンチヒッターをつとめさせていただきます、「 」というものでございます。以後お見知りおきを……。
2016-09-18 21:34:36え?…………ワタクシの名前が聞き取れない?何をおっしゃいます……ワタクシは「 」ですよ、「 」!ぜひ覚えて帰って下さいましね、何よりの光栄でございますから!
2016-09-18 21:35:29本来ならば、本日は『ココ』にどなたかがお立ちになるはずであったと。ワタクシその方のことは存じ上げませんが……何があったんですかねぇ?怪我ですかね?事故ですかね?その方、命があればいいのですけど。
2016-09-18 21:37:27ま、ワタクシには関係ございありゃァせん!ぜひぜひ!この閉じられた劇場内限定の、ワタクシの舞台。……お楽しみくださいね。入口に施錠をいたしたこの劇場。…………ご安心ください、必ずお帰り頂けますよ。ただ、
2016-09-18 21:39:31私はいつもの通り仕事を終えて、上司の愚痴を心の中で散々撒き散らし、耳に詰め込んだイヤホンから脳味噌に麻薬のような音楽を浴びせながら、夜道を歩いていました。
2016-09-18 21:44:40部課を人間とも思っていない奴ら、高学歴を鼻に掛けたプライドの塊のような同期。つまらないつまらないくだらない、仕事をしている時間なんかコピー用紙と同じ価値です。
2016-09-18 21:46:32刷られ、擦られ、くしゃくしゃになって、あとはバラバラになって。ごみ箱に捨てられて焼却炉に行くだけの、無駄な時間。無駄な日々。それでも生きるために必要な日々。紙っぺらみたいな日々が少し上等な紙切れに変わる、それだけの日々。
2016-09-18 21:48:31今おばけが私を殺しにきても私は抵抗しないだろうな、今誰かが後ろから私を包丁で刺しても私は叫ばないだろうな、って瞬間。ありませんか?
2016-09-18 21:50:38私の予想に反して私は驚いたし叫んだし抵抗しました。それでも私を路地裏に引きずり込んだ「それ」はものすごい力で、私を生ゴミとカビの匂いがするアスファルトに押さえつけました。
2016-09-18 21:54:14