たゆさいスカイリムのお話。マジカ会編「オタマＶＳトライエレメンツ」

たゆさい @tayusai

モクタはどこにでもいる冴えない一般人に過ぎなかった。リバーウッドの製材所で働き、村の宿屋で酒を飲み眠る。そんな平凡な暮らしをするどこにでもいる普通の人間だ pic.twitter.com/fPwBWrnwZM

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彼は漠然とした閉塞感に悩まされていた。このまま自分はこの小さな製材所で終わってしまう人間なのか？山賊にでもなって派手に暮らしたい。しかし学も無く、力も普通、何より山賊になる勇気など持たないモクタにはぼんやりとそう考えるのだけで精一杯であった

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しかしモクタの前に救世主が現れた。リバーウッドを通った行商人が「マジカ・エリクシル」という薬をモクタに勧めたのだ。飲むだけで魔法が使えるようになる薬と。最初は半信半疑であったモクタだったが、少しでも自分を変える事ができるかもしれないという淡い期待を込めてそれを買った

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そして実際に飲んでみると、その効果はモクタの予想を遥かに超えていた。体内から全能感が溢れ出た。そして手からは凶悪な魔の力を出せるようになっていた。モクタは感動した。この力があれば自分を変えられると！彼は製材所を経営する夫婦を脅して金を幾つか奪い、リバーウッドを離れた

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それ以来モクタはこの手に入れた素晴らしい力を使い様々な悪行を重ねた。民家や街道を歩く人を魔法で襲い、金を奪い、男を殺し、女を犯した。夢にまで見た山賊ライフだ。モクタの人生の絶頂であった。魔法は素晴らしい！俺にこんな力があるなんて！もっと魔法を使って色々奪いまくってやるぜ！

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だが、今の彼は人生最悪の状況に追い詰められていた。モクタは一人の小柄な魔術師に首根っこを掴まれ、浅い池の底に顔を押し当てられていた。この女の細腕からは信じられない程の力が出ており、モクタは全く動けない pic.twitter.com/5Sc9huWkqE

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どうしてこうなった？　モクタは自問した。突然モクタの前に現れたこの女は「お前に聞きたい事がある」とだけ言った。モクタは抵抗したが全く歯が立たなかった。モクタの放った魔法は悉くシールドで阻まれ、そして女は人間を超えた速さでモクタに接近した。そして今こうなっている

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モク「がぶがぼ…」 モクタはこの状況から逃れようともがくが全く動けない。人生最高の日々は一瞬で破壊された。この理不尽な存在がモクタを、モクタの人生を容赦なく攻撃しているのだ pic.twitter.com/ZAHZ88uyGx

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女の表情は冷酷だ。まるでモクタを人間とは認めていないかのように見下した目をしている。そしてぞっとする声で言った。 「おい、お前あの薬飲んだんでしょ？マジカで分かるよ」 「がぼがぼ…」 pic.twitter.com/uxQj2lIhTN

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「全く可哀想ね。あんなウジ虫がひりだしたクソ薬を飲んだせいでお前もウジ虫の仲間入りしちゃったんだからさあ。いい？あたしはお前を殺すよ。この薬を作ったマジカ会の人間、奴等に唆されて薬を飲んだ人間、一匹残らずスカイリムから絶滅させるからね。でもお前を殺す前に聞きたい事があるわ」

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「その薬どこで、誰から買った？それだけ言え」 「ごぼ…ぐぼ…リバーウッドに来た行商人から買ったんだよ！それ以外は何も知らねえよ！助けてくれぇ！」 pic.twitter.com/XolkNOMuB8

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「ふうん、嘘はついてないわね。でも役に立たん情報だわ。所詮クズに物聞いてもダメか」 女はモクタから手を離した。しかしそれは解放ではなかった。 「じゃ、お前は用済みよ。死ね」 pic.twitter.com/EluBDIfWlK

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女は手にマジカを込め、モクタを殴りつけた。するとモクタの身体は内側から炎が上がり、彼の肉を、骨を、魂を焼き始めた。生涯最悪の苦しみがモクタを襲った モク「ああああああああ！！」 pic.twitter.com/Mp6o3U4rat

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モクタの身体は焼き尽くされ、首と胴は熱で分離してしまった。どうして？なぜ？薬を飲んだ事が、力を得たことがこれほどの苦しみを負うほどの罪なのか？どうして… モクタは死んだ pic.twitter.com/NWAxdKPOrX

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その女、オタマがモクタの死を見届けた直後、突如オタマの背後から火球が襲い掛かった。爆発！オタマのいた場所が激しく燃え上がる！オタマは無事か？ pic.twitter.com/9QrZeMbcfi

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オ「さて、いつ仕掛けるかずっと待ってたけど、タイミングは良かったよ。あたしには効かないけどさぁ」 オタマは火球を一瞬で回避していた為無事だ！　そして目の前にいる敵をじっとりと睨む pic.twitter.com/QCU3zbBFua

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そこにいたのは１２人の魔術師！そして彼らを率いていると思われる３人組！ 「やはり不意打ちは聞かぬか。さすがはオタマ・ブランシェ。マジカの怪物」「しかし貴方はここまでよ」「我等マジカ会『トライエレメンタル』がお前を殺す」 pic.twitter.com/R6cVVS4agv

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オ「ほお、あたしの事少しは情報集めたのね。成長したじゃん。あたし成長するヤツは大好きよ」 「黙れい！ディオルフォトの仇は我等が討ってくれる！」 pic.twitter.com/QkeFeXXD6U

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オ「ほほお、いいわいいわその調子。じゃああたしもちょっと本気出しちゃうか！」 そう言うとオタマの顔は獰猛なオブリビオンの魔物じみた表情になり、全身から青色のマジカオーラを放つ！オタマ本気モードだ！ pic.twitter.com/F48vg64i1z

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「殺せぇ！」 トライエレメンツのリーダーの掛け声で魔術師達は戦闘を開始！精霊を一斉召喚し、炎魔法による息つく間もない攻撃を始める！しかしオタマシールドでこれを防ぎきる！ pic.twitter.com/KGyJ0jmtl9

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そしてオタマ、氷の精霊と炎の精霊を同時召喚！彼女が操る精霊はオタマのマジカにより通常よりも強力だ！魔術師達いやでもそちらに集中せざるを得ない pic.twitter.com/IqtbvTIxuz

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しかし魔術師達が精霊に気を向けたのを歴戦の魔術師たるオタマは見逃さない。左腕に超火力のマジカを圧縮させる。そして発射！存在消滅獄炎魔弾「ヴァニシングファイア」だ！ pic.twitter.com/mlMbMIkKfQ

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「べらがっ！」「ぐぎゃらばっ！」 精霊諸共に吹き飛ばされる魔術師達！ヴァニシングファイアはマジカの性質が炎とは別である。故に炎の精霊も死ぬ！ pic.twitter.com/mmQU3K5sKa

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だがヴァニシングファイア発射によりオタマにも僅かな隙が生じる。トライエレメンツの一人、『雷』はそれを見逃さない！「食らえ！」『雷』が電撃をオタマに放つ！ pic.twitter.com/SOxfLJ8JKn

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だが何という事か！？電撃はオタマに当たる直前に不可視の壁のようなものに阻まれ消滅したではないか！　これこそイアスヤット流魔闘術の奥義「マジカ防御領域だ！」オタマが周囲に放つ見えない結界が魔法を止めたのだ！ pic.twitter.com/VfNqmd3mYn

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