2016年12月9日

宇宙ステーション補給機「こうのとり6号機」(HTV6)の運用管制についてのまとめ #こうのとり運用管制官

ISSに旅立つ「こうのとり」を支える運用管制官チーム詳しい解説。宇宙に何かを送るのは多くの人の協力と国同士の協力が必要だとわかる説明。 #こうのとり運用管制官
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Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

つくばからのサポートお疲れ様でした!次はいよいよ我々の番です! pic.twitter.com/RQCNyJOFM1

2016-11-21 22:44:32
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Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

日の出を意味する最初のモジュール「ザーリャ」が打ち上げられてから昨日で18年、ISSもようやく18歳になりました。これから「も」一層、成果を創出することでしょう!

2016-11-21 22:53:09
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

こうのとり運用管制チームの構成です。16ポジションで1チーム2名入るポジションもあります。AROはNASA管制官が1名派遣されて来ます。ドラゴンやシグナスもそこは同じです。 #こうのとり運用管制官 pic.twitter.com/CjArIiFTqy

2016-11-26 10:21:25
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Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

JAXAが半数、残りの半数は、三菱電機(MELCO)、三菱スペース・ソフトウェア(MSS)、三菱重工(MHI)、IHIエアロスペース(IA)、有人宇宙システム(JAMSS)。こうのとり開発、人工衛星運用、きぼう運用経験を持つ人から構成されています。 #こうのとり運用管制官

2016-11-26 10:26:34
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

新人は約1年かけて、認定訓練(試験)に臨みます。手取り足取りではなく、自ら教材や過去の資料を漁ってシステムの勉強をし、手順やフライトルールを読み込む形。最初に手にするのはポジション毎に用意した、通称「さる」資料。さるでも分かるを合言葉に書かれた入門書。#こうのとり運用管制官

2016-11-26 10:33:57
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

ある程度基礎勉強が終わると、最初はパートタスクシム(PTS)と呼ばれる、ミッションの一部を切り取って少人数で行うシミュレーション訓練。NASAの管制官などは訓練チームがサロゲート(模擬)。これで、画面操作、音声装置の操作、運用の基本動作を学んでいきます。#こうのとり運用管制官

2016-11-26 10:38:06
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

そして迎えるJMSTと呼ぶNASAとの合同訓練。主にISS近傍に入ってからの通称キャプチャフェーズをリアルNASAチームを相手にやります。早朝から10時間にも及ぶ訓練の詳細はまた次回!実例や失敗例なども交えますね。(つづく) #こうのとり運用管制官

2016-11-26 10:42:13
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

プログレスの失敗はこうのとりチーム周辺でも大きなトピックでした。ISS補給の観点では問題なし。ISSのこうのとり受入れについても、マイナーな変更はあるものの問題なし。より一層、確実に成功させなければならない状況ですが、元々そのつもりなので何も変わりません。

2016-12-02 22:05:13
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

ちょっと時間が経ってしまいましたが続きです。一連の基礎訓練が終わるとJMSTと呼ばれるNASAとの合同訓練に参加となります。最後のISS近傍フェーズで、こうのとりは航法精度を上げながら接近、ISSはシステムおよびクルーがその受入れ準備を行います。 #こうのとり運用管制官

2016-12-03 11:58:10
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

こうのとりはPROXを使った相対航法からランデブセンサによる接近に切り替え超高精度に相対停止に持っていきます。ISSは姿勢や姿勢制御モードの設定、太陽電池パドルフェザリング等、クルーはアームの設定、こうのとりモニタなど3局で同時並行作業があります。 #こうのとり運用管制官

2016-12-03 12:05:48
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

3者はコーディネーションテーブルという3者が何をどういう順番で行うかを取り決めた時間割に沿って作業を進めます。そこに、悪魔の訓練チームがありとあらゆる故障を仕掛けてきます。ISSもこうのとりもそれぞれ壊れまくりの"最悪の日"となるわけです。 #こうのとり運用管制官

2016-12-03 12:08:21
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

お互いにいっぱいいっぱいとなり、先に進むには対処を行わないとということで予定になかったリプランを何回も強いられながらその場その場の判断をし3者が協調しなければならないのですが、上手くいかないことも多々あるわけです。では、幾つか失敗談を。 #こうのとり運用管制官

2016-12-03 12:12:23
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

フライトルールの条件を逸脱する故障が発生、即時アボートさせなければならない状況でこうのとり側が躊躇ったことがありました。ISSフライトディレクタから「今すぐここから出て行け!」と一喝。クルーの安全を守るためには少しでも危険な状態での接近継続は認められません。#こうのとり運用管制官

2016-12-03 12:17:12
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

またある時は、ISSもこうのとりも故障対処とリプランであっぷあっぷ。お互いの状況を確認しない状況で時間だけがどんどん過ぎ、お互い険悪な状態のままキャプチャ出来ずに終わってしまったこともありました。物理的に場所の離れた3者で信頼関係が築けなかった悪い例です。 #こうのとり運用管制官

2016-12-03 12:20:51
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

このような厳しい訓練を繰り返し行い究極の状態での判断を重ねることで、チーム間で"あうんの呼吸"を形成し、本番で何が起きてもミッションを成功に導けるだけの実力を構築していきます。難しいのは、同じ故障でもタイミングや状況に応じてすべき対処が無限にあることです。 #こうのとり運用管制官

2016-12-03 12:25:06
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

各号機でISS側の管制官はほぼ入れ替わります。こうのとり側は、最近では1/3程度が入れ替わったりポジション替えがあり、毎号機チーム形成が必要です。ISSフライトディレクタも人によりキャラも違い付き合い方とか対応を変えたりします。#こうのとり運用管制官

2016-12-03 12:30:07
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

こうのとり側もチーム員は、フライトディレクタにも同様に、キャラや癖に応じて微妙に対応を変えたりしてるようです笑 パイロットが行なっているCRM(Crew Resource Management)訓練も取り入れてます。(つづく) #こうのとり運用管制官

2016-12-03 12:33:11
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

今日は宇宙船運用管制官の基本動作について紹介します。音声ループでは最大16チャンネル会話が出来ます。平行して行われる会話を聞きながら、必要なチャンネルで喋りかけます。同じ管制室内も、ヒューストンとも、ISSともそのループで会話します。 #こうのとり運用管制官

2016-12-05 22:47:22
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

とはいえ、聖徳太子ではないので、同時に英語と日本語では会話できません。ループには優先順位があります。ISS>ISSフライトディレクタ>こうのとりフライトディレクタ>その他、みたいな感じ。途中でも優先順位の高いところで会話が始まったら黙るのが基本動作。 #こうのとり運用管制官

2016-12-05 22:49:42
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

ループで話しかける場合は「相手、自分、ループ名、要件」です。例えば「Houston Flight, HTV Flight, Your loop, for HTV failure」てな具合です。この要件なら急を要する可能性があるので直ぐに返答があります。 #@こうのとり運用管制官

2016-12-05 22:54:57
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

会話はとにかく簡潔に。1秒でも早く、そして確実に伝え、正しい判断をしていかなければなりません。要件は、結論から。その後、要すれば補足説明を必要最低限。先の見えない会話をだらだらするのは厳禁。ループを占有すれば、他に緊急で会話したい人がいることもあります。 #こうのとり運用管制官

2016-12-05 22:58:40
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

途中で割り込みする場合は、「Break Break」で割り込みます。急ぎの場合、異なる意見を挟む場合など。 また、NATOフォネティックコードを使います。略語や記号でアルファベットを指示することがありますが、それを確実に間違えなく伝えるためのコードです。 #こうのとり運用管制官

2016-12-05 23:03:33
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

A, B, Cは、アルファ,ブラボー,チャーリーです。例えば、FJ9というケーブル名を伝える時は、「Foxtrot, Juliet, Niner」。PPAPなら、「Papa,Papa,Alpha,Papa」ですね笑 #こうのとり運用管制官

2016-12-05 23:12:29
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

「Copy」や「Roger」もとても重要。「ちゃんと聞きましたよ!」、「了解!」という返事です。返事がないと聞いてたのか分からないので。 確実に要件を伝え、最短で最適な判断を行うために最善を尽くします。その1秒がミッションの成否を分かつ可能性もあるのです。 #こうのとり運用管制官

2016-12-05 23:18:15
Takashi UCHIYAMA 内山崇 @HTVFD_Uchiyama

またイベント開始時に短時間で全員がReadyであることを陽に確認する「GO/NOGO Polling」があります。フライトディレクタが各ポジションを順に呼び、各ポジションが「GO!」という儀式です。 基本動作の雰囲気伝わりますでしょうか?(つづく) #こうのとり運用管制官

2016-12-05 23:22:27
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