最後まで君と/貴方と二人で

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ラスカる@固定に新作 @Not_Araiguma

__さい! (ん……?) __ください! (なんだ……?) 「起きてください!」 「っ!?」 耳元で囁かれた目覚ましの声は囁きとは呼べないほど大きく、その結果俺は椅子から転げ落ちた。 「やっと起きましたか。相変わらずお寝坊さんですね」 「……おはよう」 「おはようございます」 →

2016-12-26 23:15:40
ラスカる@固定に新作 @Not_Araiguma

「言い訳したい」 「どうぞ」 「実は、あの日起きたことを夢に見ていた」 「あの日……?」 「端的に言うと、俺の片目が空洞になったきっかけを作ったあの日のことだ」 「……ごめんなさい」 「そのことはもう謝らなくてもいい。それに、片目の方が君のことがよく見える気がするしな」 →

2016-12-26 23:18:14
ラスカる@固定に新作 @Not_Araiguma

「……はいはい、そうですか」 「顔が紅いなぁ?別に口説いたつもりはないのだけど」 「ばかっ」 頭をぶたれた。痛ぇ。 「……で、次に行くべきは何処だったかな」 「南方海域です。また、海賊が出たそうです」 「それの鎮圧か。あまり人間同士で戦うのは、やはり気が進まないな……」 →

2016-12-26 23:20:58
ラスカる@固定に新作 @Not_Araiguma

「でも、やるって決めましたよね?」 「まぁね。君と戦後を生きる。そして世界に残った怨恨を晴らしていくって、決めたからな」 「ええ。貴方が行くのであれば、私はどこまでもお供します」 「ありがとう、__さん」 「じゃあ、そろそろ行きましょう」 「……ああ!」 →

2016-12-26 23:23:42
ラスカる@固定に新作 @Not_Araiguma

あの日、大きな戦いが終わり、俺と彼女の関係も終わったかに見えた。 しかし、違った。潰えるのは、最期を迎えるのはあの日では無かった。 それがいつになるのかはまだわからない。だけど俺は、彼女は決めたんだ。 "生きる"ことを____。

2016-12-26 23:25:49