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シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot オリハ「マンドラゴラの亜種？」 雨宮「うん。図鑑登録もない、正真正銘の新しい魔物。……どう？請けてくれる？」 オリハ「雨宮ちゃんにはお世話になってるし、わたしで良ければ勿論。」 雨宮「おっけー、それじゃ昼前には出発しようか。準備するものはある？」
2016-11-25 21:53:28
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot オリハ「マンドラゴラでしょ？ いつもの銃があれば十分でしょ。ちょーっと形は悪くなるかもしれないけど。」 雨宮「……ロープ、わたしが持ってくね？」 オリハ「もう、いーじゃない穴の一つや２つや３つや４つ。」 雨宮「大きさ考えてよ！！ダメだからね！！？」
2016-11-25 21:56:15
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot 【Quest：新種の魔物……かな？】 依頼者：雨宮 近くの森で「変なマンドラゴラ」を見つけたんだ。 あの時は、一度逃げることを優先したけど……なんだか気になるから、誰か一緒に見に行ってくれないかな？ 報酬：２２０G ＋α
2016-11-25 21:58:57
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot ―木漏れ日の森― オリハ「ん～、良い天気……ピクニックに来たみたいね。」 雨宮「この時期は魔物も少ないし、過ごしやすいねー。」 オリハ「それで、その変なマンドラゴラってどんなやつ？」 雨宮「ええと……その、【最初から地表に出てる】んだよ。」
2016-11-25 22:04:05
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot オリハ「……なるほど、雨宮ちゃんが自分で足を運ぶわけだわ。」 雨宮「気になるでしょ。」 オリハ「それに、【絶叫】の心配もないしね。 さーて、何処に居るのっかなー……っと。」 マンドラゴラ：植物型の魔物。魔物型の植物。 地表に「顔」と呼ばれるくぼみが
2016-11-25 22:06:34
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot 触れると、人の叫び声にも似た音を発して強力な毒素を振りまく。これらは通称【絶叫】と呼ばれ、毒素の力はサイクロップスをも一撃で昏倒させると言われている。 雨宮「私が見たのは、こっちかな。……ついてきて。」
2016-11-25 22:08:05
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot 雨宮がスルスルと森を進んでいく。 それはエルフとしての力なのか、それとも情報屋としての記憶力が彼女の力になっているのか。 ともあれ獣のような速度で事も無げに進む雨宮にオリハは体中を枝で傷つけられながら奥へ奥へとついていった。
2016-11-25 22:10:25
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot ―深森の休息所― オリハ「うわぁ……綺麗……」 雨宮がナビゲートした場所は、様々なキノコや草花が背を低く生い茂る色鮮やかな広場だった。 誰かが人為的にしたものではないのだろうが、一帯には何故か木が少なく、休息に適した空間を提供していた。
2016-11-25 22:12:46
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot 雨宮「ここ、穴場だから皆には秘密にしておいてね？ ……これが報酬の代わりってことで。」 オリハ「うんうん！こんな景色独り占め出来るなら全然オッケーだよ♪ ……って、そうじゃない。マンドラゴラは？」 雨宮「ええと、確かあっちの方に―――」
2016-11-25 22:22:55
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot そうして、二人が視線を森の奥に向けたそこに。 ズンチャ♪ ズンチャ♪ ズンチャ♪ マンドラゴラ？「―――――（ヒュン、ヒュンヒュンヒュン）」 ズンチャ♪ ズンチャ♪ ズンチャ♪ 雨宮「「居たぁーーーーーーーーーーーー！！！！？」」オリハ
2016-11-25 22:27:12
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot 切り株の上に白きシルエット。 耳には聞こえない、けれど【目に煩い】キレッキレのフォーム。 幻聴すら呼び出すダンスマスター。 ……人形の大根のようなモノが、森の中で踊っていた。 オリハ「……う、うわぁ。なにあれ。色んな意味でヤバイ」
2016-11-25 22:28:47
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot 雨宮「や、やっぱり踊ってた……その場から動かずに挙動が不審だったからまさかとは思ってたけど……」 オリハ「そ、それでどうするの？ 殺る？ 殺の？（チャキ」 雨宮「ちょ、ちょっとストーップ！折角こんな珍しい魔物がいるのに問答無用で必殺はダメ！」
2016-11-25 22:31:46
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot オリハ「まぁ、見てる分には面白いからいいんだけど。」 雨宮の静止を受け、取り敢えず武器を降ろして遠目にマンドラゴラ？を観察するオリハ。 雨宮「……でも何で踊ってるのかな？」 踊る、踊る。 無心―――心があるのかは全くわからないが奴は踊りまくる。
2016-11-25 22:35:13
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot オリハ「……………。」 ズンチャ♪ ズンチャ♪ ズンチャ♪ マンドラゴラ？「―――――（ヒュバ、シャッ、シュッシュッ）」 ズンチャ♪ ズンチャ♪ ズンチャ♪ 雨宮「……………。」
2016-11-25 22:43:58
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot オリハ「……お、踊ってみたら解るんじゃないかしら？（うずうず）」 雨宮「そ、そうかな？ そうだね。まずは踊ってみたらいいよね。（うずうず）」 ズンチャ♪ ズンチャ♪ ズンチャ♪ マンドラゴラ？「―――――（シュパッ、パパァン、パンッ）」
2016-11-25 22:47:00
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot クルッ、パッ、パッ、くるんっ、フリフリっ❤ オリハ「あはっ♪ 踊るのっ、楽しいっ♪ ワン、ツー、いぇいっ♪」 ぴょんっ、ぴょんっ、パパン、パンッ、きゃるんっ❤ 雨宮「うんっ♪ いち、にー！いっち、にー♪ ピース、ぴーっす♪」
2016-11-25 22:50:59
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot 踊る、踊る。 マンドラゴラの前に躍り出て、三人で一緒に踊り狂う。 満面の笑みを浮かべて、手を振り腰を振り、無人のステージに自分の体を、踊りを魅せつける。 誰もいない森の中。 ３つの人影がひたすらに踊る姿は一種の異様さを醸し出す。
2016-11-25 22:54:29
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot ―――やがて、汗だくになり、疲労でフラフラになるがままに二人は腰と落とす。 オリハ「……ぜぇっ……はぁ……！ ……はぁ……も……むり……！」 雨宮「げほっ……はひ……あつ……！はぁっ……はぁ……！」 マンドラゴラ？「―――――（ヒュパパパ）」
2016-11-25 23:00:30
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot オリハ「服、邪魔……！ぐしょぐしょで、重いし……」ぬぎぬぎ 雨宮「そう……だね……はぁ……早く、脱がなきゃ……」ぬぎぬぎ マンドラゴラ？「――――（ヒュンヒュン、クルクルクル）」 息も絶え絶えに、草原に寝転がりながら二人は装備を一つずつ外していく。
2016-11-25 23:04:10
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot ―――やがて、二人は一糸まとわぬ姿で再び立ち上がる。 起伏のない、幼ささえ見える身体は汗でテラテラと光りそれが開放的で幻想的な風景にあまりにも似合わない。 ただ裸であることに奇妙さすら覚える状況で、目だけが爛々と輝き筋肉がひくつく。
2016-11-25 23:08:35
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot そして オリハ「よぉおーーっし、踊るぞーーーっ♪」 雨宮「いぇーーーーっ♪」 再び、踊り出す。 先程まで倒れ伏していたとは思えない溌剌さで、マンドラゴラの踊りを真似するように踊り狂う。火照った身体、弾ける汗。 倒錯的な健康美を魅せつけて踊る。
2016-11-25 23:13:15
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot そして、狂乱するように踊り続ける二人だったが大きな声を上げながら無防備に裸体を晒すその姿に森の中から【観客】が幾人も現れる。 ゴブリンであったり、魔獣であったり。 『マンドラゴラが撒き散らし続けた花粉』におびき寄せられた魔物の視線が、据え膳に向く。
2016-11-25 23:16:35
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot オリハ「いぇい、いぇいっ❤ あははっ❤ ごーっ、ごーっ❤」 雨宮「えへへっ❤ それそれーっ❤ ぴーす、ぴーっす❤」 身体のラインをなぞり、腰を振りたくり、胸を強調し。 蠱惑的に踊り続ける二人を囲うように魔物たちがその輪を狭めていく。
2016-11-25 23:18:55
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot オリハ「あはははははっ❤ お客さんもいっぱいっ❤ みてみてーっ❤ あははははっ❤❤ ……きゃあっ❤」 雨宮「私達のダンス、みてってー❤ いぇーいっ❤❤ ……わっ❤」 そこから先は、『どこでも見る光景』だった。
2016-11-25 23:21:26
シャクティ/檻葉
@oriha090
@kanadan_bot 入れ替わり立ち代わり、次々と間抜けにも罠に引っかかった冒険者を犯し食らう魔物。 この場合の「違い」と言えば…… オリハ「んふふっ♪ それっ❤ いち、にっ、さんっ、しっ♪」 雨宮「パンパン腰拍子っ♪もっとがんばれーっ❤ えいえいっ❤」
2016-11-25 23:23:23