単なる敗者でいられないのなら

トト＠TYA中邪 @glnewto

【戦闘／戦功９】トト＠中立が難民を護衛しつつ行軍中、大部隊の襲撃が！　難民を一部見捨てて生還を優先するならＨＰ－６、ＳＰ＋７。必死にすべてを守ろうとするならＨＰ－１０、ＳＰ＋１３。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #GC茶 守ろうとする方で。

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(2/15診断分) 『守るべきもの』 彼らは半ば諦めた。 不運にも大部隊を前にして、希望が色褪せていくように。 護衛される身であるとはいえ、「難民」という立場は只管に脆い。 一人でも生きて目的地へたどり着ければ、護衛してもらった事実になる。 その人数がどこまで及ぶか。

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とても小さく狭い門のように思えてならなかった。 戦火に呑まれて命を落とすのも今後の生活を思えば悪くはないのか。 それとも必死に逃げて生き延びれば安住の地が手に入る事をこそ夢見るべきか。 一人の人間が、手槍を振るう傭兵に尋ねる。 「あんた、なんでそんなに生真面目なんだ」

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戦いの最中、気の無い問い掛けをされて眉根を寄せつつも、傭兵は答える。 「仕事ですから」 短く淡白な回答に、人間は自嘲気味に返す。 「俺達をきっちり守る事が、かい」 今度は人間の顔を見もせず、傭兵は「いいえ」と言った。 「死にたいのならそこでじっとしていてください。時期に叶います」

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変わらず淡々とした声音に、人間は諦めの色を強めて呟く。 「だよなぁ」 呟きを拾って、傭兵は溜息をついた。 「どっちなんですか」 「……うん？」 人間が言葉の真意を聞き返す。

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「貴方自身の話です。生きるも死ぬも、貴方が決める事であって私の自由にできる事じゃない。 ですから死にたいのでしたら止めません。 そうでなく生きたいのでしたら、逃げられるだけの時間は稼ぎます。本陣と合流さえできれば、街までの道は保証します。 時間が惜しいので二十秒で決めてください」

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傭兵は槍を携えたまま、辺りの様子を注意深く伺う。 その間にも、近場へ降りかかる火の粉を邪紋の力で払っていた。 人間は、ふらついた足取りで立ち上がる。 ゆっくりと、段々に足早に、走り、本陣が進む方へと駆けていく。

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傭兵は溜息を一つ吐いた。 反対方向へ駆け出し、大部隊の足止めを引き受ける。 途中、足を止めた何人かの難民と同じやりとりをしたようだった。 その選択の全てを、傭兵は尊重した。