分離した心だけで

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トト@TYA中邪 @glnewto

【戦闘/戦功6】トト@中立は要人暗殺任務への協力を要請される。汚れ仕事だが請けるならHP-5、SP+8。《邪紋使いの元暗殺者》をこの診断で使用した場合、さらにSP+4。断るならHP+6。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #GC茶

2017-02-19 00:37:36
トト@TYA中邪 @glnewto

(2/19診断分) 『嘘の世界』 昨日の報告を兼ねて依頼主 ―― 領主を訪ねる。 応接間での待機を経て執務室へ。 こちらからは簡潔に近隣諸国の状況を。 それに対する労いは半ば聞き流し、 今後の動向を踏まえた独り言は密かに耳を傾ける。 彼がこの地をどこへ運ぼうとしているのか。

2017-02-19 01:55:52
トト@TYA中邪 @glnewto

今をどう捉えているのかは、他人事というわけにもいかない。 「……ああ、すまないね。話が逸れてしまった」 逸れるも何もと閉じた口の中に呟く。 「連日で済まないのだが、もう一つ、力を借りたい案件が出来てしまってね」 「……は?」 小さくとはいえ、思わず口をついてしまった。

2017-02-19 01:56:42
トト@TYA中邪 @glnewto

「失礼を。ですが……忙しないお話ですね」 「はは、いや面目ない。その通りだ」 臆面なく苦笑されてもと思う。こちらに構わず領主は続ける。 「だが看過も出来ない話でね。簡潔に言えば、今度の依頼内容は暗殺だ」 面喰らった。今度こそ声は出さずにいたものの、

2017-02-19 01:57:55
トト@TYA中邪 @glnewto

表情まで平静を保てたかどうかは自信がない。 「報酬も相応に用意しよう。それこそ当面の生活の保障位は。  勿論断ってくれても構わない」 変わらず笑ってこちらを見る目は深く、言葉の底を続けて語る。 『この話を聞いた上で断るという選択』は、 引き受けるよりも多くの事を含有している。

2017-02-19 01:59:33
トト@TYA中邪 @glnewto

それも踏まえて、一体何を考えているのかさっぱりわからない。 底知れない泥沼の淵に、もう片足を浸している、そんな気分だ。 話を切り上げて扉を開け部屋から出て行く。それだけの単純な事が あまりに難しく感じられる。 行動に移せないのなら、考える。

2017-02-19 02:00:52
トト@TYA中邪 @glnewto

傭兵として仕事を引き受け、完遂して、これまでの暮らしを続けるか。 断って、夫妻の家を引き払い、別の土地へ移り住むか。 「……お引き受けします」 声が震えていなかったかどうか、自信はない。 任務をこなせるかどうかよりも、この選択に自信がなかった。 ただ、

2017-02-19 02:01:40
トト@TYA中邪 @glnewto

あの家を手放して出て行くその先に、漠然とした畏怖があり、 選択肢は掻き消されていた。 「では、概要を伝えよう」 領主と視線を合わせる事もできなかった。 震える掌を握り込むのに必死だった。 今更人を殺める事に躊躇いはない。 理性に本能が警鐘を鳴らしているような、嫌な汗が額を伝った。

2017-02-19 02:03:11
トト@TYA中邪 @glnewto

◇ 荘園主の過ぎた徴税は、町の民を飢餓に追い込んだ。 集められた税は更に上へ回ることなく、荘園主の懐に溜め込まれた。 疫病が少しずつ人々を蝕み始めている。 これ以上の感染が進めば復興も困難になる。 後任の用意は済んだ。 警告を無視し続けた荘園主に、速やかな退場を。

2017-02-19 02:06:28
トト@TYA中邪 @glnewto

・・・ ……目的はどうあれ、罪科は罪科だ。 思いの熱を切る。 夜半、警備の薄い所から屋敷へ忍び込む。 私室で寝息を立てる荘園主の、息の根を静かに止めた。 気付かれぬように引き返す。身体が覚えている通りに帰路を辿った。 どんな道を通ってきたか、よく、覚えていない。

2017-02-19 02:07:47
トト@TYA中邪 @glnewto

戦功70『褒美』と調査点40『パンドラの秘密』を踏まえて、過去に纏わるお話。(明るい内容ではないので、関心のある方のみどうぞ) 道化の幕はもう降りたわ privatter.net/p/2196910

2017-02-19 03:48:55