フリフライメージブレンド解説

・全体的なこと

フリフラのイメージブレンドということで飲んだことがないような一般にイメージされるお茶とは少し違った味・香りを目指して作っています。
そのため個性を分かりやすくはっきりとさせること、それでいて美味しいというところを目標にしています。
見た目にもハーブを使ってキャラの色に仕上げていることが多いのも分かりやすさを重視しているためです。
一方でキャラをイメージしたブレンドについては完全な者は存在しないという前提のもと、まとまりすぎないように意識しました。
基本的にありあわせの茶葉を使って作っているのでやや特殊なものを使って仕上げていることも多いです。
また、純粋にイメージに従うというよりは一つのブレンドを作ったときにそのブレンドの文脈を踏まえて次のブレンドを作っている部分もあります。
なおツイートは初回製作時のものなので調整後のブレンド内容は若干変わっていることがあります。(その場合は調整後のツイートや画像を入れます。)

・ココナブレンド

ベースはダージリン 2016 オータムナル ギダパール茶園 チャイナスペシャル DJ-125で九曲紅梅、コーンフラワーをブレンドしました。
これが初めてフリフラをイメージして作ったブレンドで以降のブレンドはすべてこのブレンドの文脈を踏まえて作りました。
ココナはとにかく素直な飲み口、クセのない香りで普通にいる女の子という感じを表現しつつ、飲み口の最後に少し強い感じを出すことで作中のラストで決意した部分を表現しました。
まずベースとしているこのギダパールは香ばしく、穏やかで優しい雰囲気のお茶で、加えられているコーンフラワーもハーブの中ではかなり大人しく受けいれやすい印象のものであり、この2種類でココナらしい優しい感じを出そうとしました。
九曲紅梅は中国の紅茶で、本来は短い蒸らし時間で何煎も淹れることを想定されたような作りになっているので、それをあえて少量加えて他のものと一緒に長蒸らしすることによって、わざと荒さを出して、前述した決意の部分に繋げました。

・パピカブレンド

ベースはダージリン 2016オータムナル ジュンパナ茶園 Wonder Muscatel DJ-169で猿島花香烏龍紅茶、サフラワーをブレンドしました。
パピカは底抜けに明るい感じ、加えてちょっと不思議な感じにしたいと考え、瑞々しい香りとすっきりとした味わいを目指しました。
ベースはココナとどこかで共通した部分があるということで同じダージリンのオータムナルにしたい、ただ普通のオータムナルでは落ち着きすぎていてパピカのイメージには合わないということで、ダージリンのオータムナルでありながら、セカンドフラッシュの特徴であるマスカテルが顕著であり落ち着きすぎていないWonder Muscatelを選びました。
ジュンパナはかなり渋みもしっかりとしていたのであまり強い味わいは出すぎないようにするため、味わいのすっきりとした猿島花香烏龍紅茶をやや多めに加え、パピカらしく重たい感じのない雰囲気にしました。
サフラワーの香りは抽出すると意外と前面に出てこないので抽出後やや後方に香りを配置して不思議な雰囲気の演出に役立てました。

・ミミブレンド

ベースはダージリン 2016 オータムナル ギダパール茶園 チャイナスペシャル DJ-125でアッサム 2016SF オークランズ茶園 OR-82、コーンフラワー、ローズレッドペタル、エルダーベリーをブレンドしました。(このツイートとは異なっているのでまとめの後の方に調整後のツイートを載せます。)
ミミはミミでもココナを守る、一緒にいたいという気持ちだけのミミ(通称:黒ミミ)の方をイメージしています。
そのため、ココナの母であるという点からココナと同じギダパール、コーンフラワーを使うことで共通した部分と穏やかな風味からココナに対する愛情を示す一方で、意図的にエルダーベリーの味が強く出るように加え、酸味により不安定さ、荒々しさを表現しています。
オークランズについても味を強めにする要素としています。
ローズレッドペタルはココナとは共通部分を持つ一方で違う人間であること、華やかな香りで大人らしさを出すこと、瞳の色が赤であることを表現する目的で入れました。
なお、上記のツイートは即興で作った時のものであるため、調整後とはかなり違う内容となっています。

・ヤヤカブレンド

ベースはダージリン 2016オータムナル シーヨック茶園でアッサム 2016SF ルクワ茶園 O-359、ヒースフラワー、オレンジピール マンダリンをブレンドしました。
ヤヤカは強い感じをイメージしつつ、男性的な無骨な感じにならずに女性的なしなやかな強さに留まるように意識しました。
文脈を踏まえ、ベースは共通したダージリンのオータムナルでありながらやはり別な人間であるということでシーヨックを使いました。
ルクワは程よい渋みとコクがあるので、この部分で覚悟が違う強いヤヤカを出そうとしました。
ヒースフラワーとオレンジピールは髪の色のイメージですが、ハーブの香りによって女性的な部分を補強するという目的にも役立てています。
またオレンジピールの柑橘の香りは比較的なじみのある香りなので飲みやすさに繋がるかと考え、加えました。

フリフェスで提供した調整後のココナ、パピカ、ヤヤカ、ミミ

・ソルトブレンド

ベースはアッサム 2016SF オークランズ茶園 OR-82とアッサム 2016SF ルクワ茶園 O-359で九曲紅梅をブレンドしました。
ソルトは今までのキャラと違って男性なので、ハーブを使わずにベースもアッサムにすることにより男性的な骨格にし、さらに作中での立ち回りからかなり味わいは強めに、そしてミステリアスな感じに仕上げました。
オークランズはコクのしっかりとしたアッサムで、ルクワは渋味のあるアッサムだったので、両方を混ぜることでやや強めに渋味を出し、男性的な骨格と性格の悪くなったソルトを表現しました。
九曲紅梅を使ったのはココナの父であるということから、ココナとの共通部分を持たせたかったということからです。
ココナブレンドよりも九曲紅梅はやや多めに使っていて、香りの部分を補強しつつ、味わいにもクセを出す役割を担っています。

・ユクスキュルブレンド

ベースはシッキム 2015SF テミ茶園 SK-17で雲南竹葉青、アップルフルーツチップをブレンドしました。
ユクスキュルはウサギとも何とも言えない不思議な生き物なので、紅茶としては少し独特な雰囲気を持つシッキムをメインに据え、色のイメージにより緑茶を加えることで感じたことの無いような不思議な雰囲気に仕上げました。
シッキムのクセのあるフルーティーさと雲南竹葉青をやや低めの温度で淹れたときに出るスパイシーな花の香りが感じられます。
ただ、これだけだと得体の知れなさだけが残って受け入れにくいものになりかねないので、ユクスキュルの可愛らしい雰囲気を演出しつつ、親しみやすさを持たせるためにアップルフルーツチップを加えて、香りを整え、味わいに甘みを付けました。