茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第2090回【創造者が自分を離れるということ】連続ツイート
2017.4/17 茂木健一郎氏 【創造者が自分を離れるということ】連続ツイート
…創造者が、自分から離れて、世界に欠落するものを埋めるアプローチをとるときに、取りうる一つのやりかたがあって、それは対象物の「発見」と「創造」を近づけることである…
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茂木健一郎
@kenichiromogi
創造者が、自分から離れて、世界に欠落するものを埋めるアプローチをとるときに、取りうる一つのやりかたがあって、それは対象物の「発見」と「創造」を近づけることである。
2017-04-17 06:30:31
茂木健一郎
@kenichiromogi
ミケランジェロは卓越した技術をもった彫刻家だが、バチカンにある古代ギリシャの傑作ラオコーンが、ミケランジェロによるものだという説がある。専門家からは否定されているが、興味深い論点がある。
2017-04-17 06:32:10
茂木健一郎
@kenichiromogi
ミケランジェロの頃も、古代ギリシャの彫像は高く評価されていて、実際にそのような彫像をつくって売る、という需要があった。ミケランジェロが、自ら彫ったものを、自分の作品ではなく、古代ギリシャの彫像だとして世に出すというイメージには、何ともいえない魅力がある。
2017-04-17 06:33:38
茂木健一郎
@kenichiromogi
デュシャンの『泉』は、すでにあった便器を買ってきたというのが定説だが、デュシャン自身が造形し、焼いて、それをありもの(ready made)として出したという説もある。真偽は別として、興味深い仮説である。
2017-04-17 06:34:57
茂木健一郎
@kenichiromogi
創造者が、自分を前面に出すのではなくて、むしろ一歩引いて、これは古代ギリシャの彫像だとか、売っていた便器であるなどとして世に出す。そこに表れているある態度が、創造性の本質にかかわっている。
2017-04-17 06:35:51
茂木健一郎
@kenichiromogi
漱石は、夢十夜で、運慶が彫刻をつくっている様子を見て、あれは彫っているんじゃなくて埋まっているかたちを掘り出しているだけだ、という話を書いているが、創造者が自分をはなれるということの一つの理想が描かれている。
2017-04-17 06:37:09
リンク
茂木健一郎 公式ブログ
創造者が自分を離れるということ : 茂木健一郎 公式ブログ
創造者が、自分から離れて、世界に欠落するものを埋めるアプローチをとるときに、取りうる一つのやりかたがあって、それは対象物の「発見」と「創造」を近づけることである。ミケランジェロは卓越した技術をもった彫刻家だが、バチカンにある古代ギリシャの傑作ラオコーンが
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