ハエ28ストーリー　パート７

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー　＊今日はちょっと長いぞ ナハ17がいなくなって1か月ほど経ったある日。 え、俺平日なのに出庫？ その行先は・・・ 大宮総合車両センター。 そう！ついに帯ハゲ解消らしい！！ ありがとー神様ー！サンキューフォーユアラブ！！

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー 入場してその日のうちに、中途半端にハゲていた帯はぜんぶはがれた。 さらに、下に残っていたケト時代の帯もきれいさっぱり。 ・・・でもさー。 坊主のまま、車庫の扉開けておくのやめてほしかったぜｗ おかげでヤマのE231達にすっげえ笑われたぞｗｗｗ

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

#画像にそれっぽい台詞を入れてRTされたら続行 ふんふんふん♪ミリオンヘアー♪ これで俺もハゲ解消～♪♪♪ （の、はずだった←） pic.twitter.com/Hpo0q1ykid

拡大

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

#画像にそれっぽい台詞を入れてrtされたら続行 （さっきの続き） おい！坊主のまま扉開けて晒すなよ！！ OMの兄ちゃーーーーーんよぉォォォォォ！！！ pic.twitter.com/KmNfhANzbP

拡大

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー 夜中も車庫の扉は開けっ放しで、行きかう車両たちにネタにされていた。 おい、総車の人たちわざとやってるだろｗｗｗ おかげで暇を持て余すことはなかったんだけどさ。 でも、さすがに夜は1人だけだと静かすぎるなあ・・・ すると・・・

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー 「ぉーぃ、ハエ28！」 小声で誰かが呼んでいる。 「暇ならこっちおいでよ！」 その声の主は、同じ時期にOMに入場していたケヨM22だった。 隣には、妙に違和感のある武蔵野線205がいる。

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー その違和感の正体は、編成番号シールのせいだった。 南武線から武蔵野線へ転属になった、ナハ6と9改め、ケヨM52だ。 聞けば、今大宮ではC57-180と、ムーミンが整備を受けているという。 夜は暇だし、こっそり会いに行ってるんだとか。

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー 「こんばんは～」 と言って、M22が奥の工場棟の扉を開ける。 そこには、塗装中のムーミンさんの姿が。 「おや、また遊びに来たのかい」 「来ちゃいました！今日は新しい仲間を連れてきましたよ」

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー ムーミンさんは俺に目をやると、おやおや色がないねえ、わしと一緒だな！と言って笑った。 ムーミンさんは戦時中に生まれ、長らく走り続けてきた。 2008年も臨時で走ったというんだからびっくりだ。 でも鉄博に入ることになり、整備を受けているのだという。

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー 「わしみたいに保存される車両はごくわずかだ。ありがたいことだ」 その言葉がグサッと刺さった。 裏を返せば、ほとんどの車両は現役引退とともにスクラップなんだから。 そう、兄貴も弟も・・・ 心中を察したのか、ムーミンさんはこうたずねてきた。

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー 「お前さん、仲間を見送るのが辛いんだろう？」 バレバレだ・・・ ムーミンさんの言う通りだった。 「確かに・・・自分は転属できたけど、一緒に走った仲間が長野へ行っちゃった」 M52がぼそっと言った。

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー 「弟が1か月前、最後の旅に出ました」 そうか、と言った後、ムーミンさんはこう続けた。 「長く走れば、それだけ辛いことも嫌なこともあるだろう。 仲間が減るのもそうだ。見送るのは辛い。 自分が残されたのはなぜだ？と思うこともあるだろう。でもな・・・」

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー 「わしら列車は、走るために生まれてきた。 だからこそ、走る機会がある限りは、純粋に楽しんでいいんだよ。」 「そうそう、ムーミンさんの言う通りよ」 工場棟の奥から別の声が聞こえた。 （次回へ続く）

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー（つづき） 「あ！シゴナナさん！」 整備途中のC57-180さんが来た。 車体がバラされて中途半端な姿で、一瞬わからなかった・・・ 「ごめんなさいね、ついお話に混ざりたくなってね」 シゴナナさんは俺を見ると、あなたが埼京線に残った205系ねと言った。

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー な、何で俺のこと知ってるのさ！！ 周りの205もビックリしている。 シゴナナさんは、してやったりという表情を浮かべながら、こう言った。 「実はね、あなたの仲間がジャカルタへ行く前に、新津で会ったのよ☆」 シゴナナさんが語り始めた。

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー ジャカルタへ向かう埼京線205系の最後の輸送の日。 シゴナナさんは、到着した車両（きっとハエ32だな）にねぎらいの声をかけたという。 その時に「まだ、日本での任務を負った205系の仲間が残っています」と言ったのだそうだ。

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー 「埼京線の205系が入場したと聞いて、あのことを伝えなきゃ、って思ったの」 さらにシゴナナさんは、 「ま、自分に与えられた役目なんて考えず、走れと言われたなら走りなさい。楽しみなさい。せっかくの時間がもったいないわよ！」と言ってくれた。

205系ハエ28編成bot @SaikyoHae28

●不定期：ハエ28ストーリー 去った仲間のことを気にしていた俺も、M52も、ふっと心が軽くなった。 大先輩の言葉は、本当にありがたかった。 その晩は、集まったメンツで夜通しずっと語り明かした。