烏賀陽(@hirougaya)さんの「朝日さん自分の視点で記事書けよ!」
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3/22朝日新聞朝刊「天声人語」 災害震災ボランティアのケン・ジョセフさん話。ジョセフさんが「みんなが大好きな日本、きっと立ち直り、もっといい国に」とほめてくれるのはありがたい。しかしこの天声人語が視点について。
2011-03-22 12:49:25ジョセフさんが「電話が涙声になった」ほど心痛なのはまあ、ありがとう。でも、このエピソードに筆者は「おいしい」と思ったことだろう。 「美しい日本のワタシ」&「それを愛する外国人」という川端康成みたいなカビ臭いステレオタイプに合致する。
2011-03-22 12:54:23「暴動も略奪もなく、避難所には列ができる」と3/22の天声人語は「モラルの高い日本人」を讃える。しかし、同じ朝日新聞は東京で「震災救援金の募金」を語って金を集めて使っていた人間が東京などで逮捕されていることを報じているのだ。天声人語の筆者は、朝日新聞を読まないのか?
2011-03-22 12:56:56NYTのニック・クリストフ元東京支局長はじめ「地震でも高いモラルの日本人」を書いた外国人記者は「その国の読者が読みたい日本人像」「読者が期待する日本人像」をなぞって事実を選び取って書いているにすぎない。
2011-03-22 12:59:17それは海外の映画やドラマが広めた「好ましい日本人像」をなぞっているだけだ。その前も、映画やドラマが広めた「経済侵略」「好色」「卑怯」「何を考えているかわからない」「暴力的」「経済アニマル」などをなぞっていただけだ。
2011-03-22 13:00:41外国メディアの記者は日本の現実に触れる語学力も低い、時間も短い記者がほとんどだ。読者も日本についてリテラシーが低い。そんな記者が現実から乖離した記事を書いてもむやみには責められない。
2011-03-22 13:02:33馬鹿げているのは、日本の現実について知っている(震災に便乗した犯罪は多発しているし、被災地での窃盗も起きている)日本の新聞テレビが、こうしたピントはずれな外国人記者の視点を「外国からも賞賛される日本人のモラル」とダブルスコアでまぬけに賞賛していることだ。
2011-03-22 13:04:53これは(現実から乖離した外国人記者の視点)×(それを無自覚に引用する現実から乖離した日本の報道)=(現実から乖離している)の2乗、という悲惨な記事になる。だからダブルスコアで非現実的である。
2011-03-22 13:08:45震災後も略奪も暴動も起きない、というが、津波/地震で破壊された地域はもともとコミュニティ意識が強固な「非都市部」だ。どんなに苦しくても、そんな悪時を働けばコミュニティで生きて行くことができなくなる。
2011-03-22 13:12:03また、こうした強固な共同体意識は(私も関西のそういう地域の出身だ)、他者の成功を妬んだり、地域の「おきて」を守らない人間を白眼視したり、排除したりする「共同体意識のダークサイド」と同じものの両面である。
2011-03-22 13:14:36こうした共同体意識が希薄な都市部の住民(全国紙記者など)からすれば、確かに日本非都市部の共同体意識は驚きに見えるかもしれない。が、それはまさに「共同体の外」から来た「観光客の視点」なのだ。
2011-03-22 13:15:43私が京都市に住んでいたときも、全国紙の京都支局の記者は、新人が赴任してくるたびに「祇園祭を支える町衆の強固な団結」に驚愕するらしく、毎年違う記者が祇園祭について連載を書いていた。しかし京都市の住民の大半にとって、祇園祭は日常生活に何の関係もない。
2011-03-22 13:17:24「取材対象(被災地)を観光客/訪問者の視点」で描いているという点では日本の全国紙も外国人記者も、非現実的で日常から乖離している。いい勝負だ。
2011-03-22 13:19:263/22朝日新聞朝刊一面写真「父母よ故郷よ」と、陸前高田市の津波で破壊された街をバックに、墓地を見つめる中年の男性2人と女性1人。行方不明者の娘さんらしい(残りの二人は誰?)
2011-03-22 13:22:52行方不明の両親の生存を祈っているのに「なんで墓?」と思ったら「彼岸の中日の21日」とキャプションにある。こんな時にまで「きょうは何の日」ってカレンダー報道なのだ。
2011-03-22 13:23:40彼岸の中日はじめ「きょうはカレンダー上は何の日」がすべて破壊されてしまうのが、カタストロフな被災ではないのか。この写真はどうも違和感が残る。不自然なのだ。ヤラセ、とかねつ造という意味ではなく。現実と乖離しているように思える。
2011-03-22 13:24:59都市部から来た全国紙記者(支局在勤、応援取材ふくめ)が「都市部にはない共同体が被災地にはあった!」と驚愕し、「うつくしい日本の源風景」たらなんたらかんたらほめまくる記事など「観光客の視点」=エキゾチシズムにすぎない。
2011-03-22 13:27:00朝日新聞で福島原発事故の署名記事をずっと書いている竹内敬二編集委員の本「地球温暖化の政治学」(朝日選書)を入手。あれ?エネルギー問題担当だから原発のことも書いているのかと思ったら、温暖化、CO2削減の話ばかりじゃないか。竹内記者名義の書籍って他にはないようだが。
2011-03-22 13:32:20