橋下徹大阪府知事の組織論から大阪都構想への論理展開

福島原発事故における東京都ハイパーレスキューと政府の連携から考える組織論と、橋下府知事の大阪都構想への論理展開が非常に上手だと思ったので残しておきます。
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橋下徹 @hashimoto_lo

東京消防庁の消防隊が原発事故現場で、日本政府から「言うことを聞かないと処分する」と言われたことに、石原都知事が抗議。この事例は、組織の「連携」と「一体化」を考えさせられます。東京消防庁は原発事故現場に「応援」に行ったのでしょう。日本政府との「連携」です。

2011-03-22 23:17:38
橋下徹 @hashimoto_lo

ゆえに政府の指揮命令には完全には従わない。もちろん、政府の指揮命令がおよそ消防組織として理解できないような命令だった可能性があります。しかし、自衛隊や警察、消防などは、上司の命令は絶対。場合によっては小の利益を捨てて大の利益を獲る命令があります。その判断は上司に委ねられる。

2011-03-22 23:19:58
橋下徹 @hashimoto_lo

組織のメンバーが個別判断すると組織行動が成り立たなくなります。上司、部下の関係は人間関係の積み重ね。特に、自衛隊、警察、消防など、時として自らの命を失うような職務の組織になればなるほど、上司、部下の人間関係が重要になる。そりゃ、自らの命を失うんだからバカな上司には従えませんよ。

2011-03-22 23:23:16
橋下徹 @hashimoto_lo

上司部下の人間関係が積み重なり組織としての一体性を成す。階級が一番低い者も自分の直属の上司との信頼関係があり、その直属の上司とそのまた上司の信頼関係そしてその上司とさらにその上司との信頼関係というように信頼関係が積み重なって、結局階級が一番低い者とトップの上司部下の関係が成り立つ

2011-03-22 23:28:41
橋下徹 @hashimoto_lo

最後はその上に政治家がポーンと乗るけど、そりゃなかなか上司部下の関係は築けない。それまでの人間関係など全くないんだから。それでも当該組織の中では、制度上選挙で選ばれたということでかろうじてトップを張れる。元へ。組織というのは上司部下の関係が当該組織で完結している。

2011-03-22 23:34:40
橋下徹 @hashimoto_lo

組織が連携した時の最終責任者、権限者はあくまでもそれぞれの組織のトップ。石原都知事の説明によれば日本政府の指示は東京消防庁の消防隊としては納得できないでしょう。しかし、何らかの理由でそのような命令をせざるを得なかった場合は組織行動としてどうなんでしょうか?

2011-03-22 23:37:22
橋下徹 @hashimoto_lo

論理的には不合理であっても、直感的に採らざるを得ない行動もあるはず。その時は?恐らく、東京消防庁の消防隊のトップが同じ命令を出したら(そんな命令は出さないでしょうが)、消防隊員は皆従うでしょう。放水車の放水時間をオーバーするような命令であっても。

2011-03-22 23:40:49
橋下徹 @hashimoto_lo

だから組織の「連携」と「一体性」は全く異なるのです。一体性のある組織内にしか指揮命令は存在しません。連携している組織間で指揮命令はありません。それをやろうと思えば、指揮命令の根拠を制度化しなければなりません。省庁間でも指揮命令の関係はない。大臣は所管省庁以外に命令は出せない。

2011-03-22 23:43:43
橋下徹 @hashimoto_lo

日本政府は東京消防庁の部隊に命令を出せる根拠を作っていたのでしょうか? 仮に根拠があっても形式的なものであれば、政府の命令であってもそれが不合理なものであれば東京消防庁は「はい、そうですか」とは聞けないでしょう。連携ではダメです。特に、危機管理のときには組織の一体化が必要です。

2011-03-22 23:45:56
橋下徹 @hashimoto_lo

指揮命令をはっきりとさせる。民主主義の空想に浸る学者さん達は連携が好きです。話し合い、協議。指揮命令というのは権力を感じるんでしょうね。しかし連携で無理なものは組織を一体化して一つの指揮命令で動かさないといけない。もちろん民主主義であるので、指揮権・権力を持つものは選挙で選ぶ。

2011-03-22 23:48:15
橋下徹 @hashimoto_lo

大阪都構想についても、府と市で協議したらいいじゃないか、連携したらいいじゃないかという意見がもの凄く多い。それは今の現存の組織を温存したいだけ。連携でできないものもたくさんある。危機管理が好例。その他、施設の統廃合についてもそれぞれの利害が絡み、連携では限界がある。

2011-03-22 23:50:00
橋下徹 @hashimoto_lo

その場合には、やはり組織を一体化する必要がある。それが大阪都です。連携では無理な課題、協議では無理な課題を解決するためには、最後は一つの決定権者の決定に委ねざるを得ない。自治体であれば、一つの首長と議会の決定ですね。連携だと、二つの首長と議会の決定を調整しなければならない。

2011-03-22 23:52:53
橋下徹 @hashimoto_lo

東京消防庁は応援に行ったのだから、そうやすやすとは政府の言うことを聞けないでしょう。当然です。最後は石原都知事が決定権者なのですから。組織を動かすには指揮命令系統をしっかりと作ることが一番重要。今の日本の行政は指揮命令系統がぐちゃぐちゃです。仕事の役割分担もぐちゃぐちゃ。

2011-03-22 23:54:55
橋下徹 @hashimoto_lo

大阪において行政組織の整理をしたい。広域行政と基礎自治の仕事をきっちりと整理して、広域行政の指揮命令を一本化。このことを独裁という学者が多い。大阪府と大阪市の2つあった方がけん制し合い独裁にならないと。こういう学者は組織マネジメントをしたことがない人達。何でも話し合い論者。

2011-03-23 00:01:09
橋下徹 @hashimoto_lo

大阪府と大阪市はそもそもけん制し合う組織じゃない。けん制し合うのは首長と議会。広域行政を一本化した大阪都ができても、都知事と都議会がけん制し合う。それ以上に別の組織とけん制し合うなら、それはもう混乱。広域行政と基礎自治の仕事を分けて、それぞれの指揮命令系統を一本化。

2011-03-23 00:04:19
橋下徹 @hashimoto_lo

そして広域行政体の大阪都、基礎自治体の特別自治区内で、それぞれ首長と議会をけん制し合うようにする。日本政府ですら、東京消防庁に最終的な指揮命令はできない。あくまでお願いベース。大阪府と大阪市が連携・協議で何でも解決できるなど幻想。行政組織の再編、指揮命令系統の整理が必要。

2011-03-23 00:07:11
橋下徹 @hashimoto_lo

そして大阪都は日本におけるもう一つの首都機能を担います。日本の成長と安心を担うもう一つの首都機能。大阪府庁、大阪市役所では単なるローカルな役所と同じ。首都機能までは担えません。大阪市役所は組織を再編されることを嫌がりますが、大阪都は日本のために必要です。西日本にもう一つの首都機能

2011-03-23 00:11:01