- canjani8kanjani
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76 (じゃあ倉子は食べなくていいわよ) (食べるわよ。これ!食べてみたかったんだ!) (それ!新製品!) (ね!この色!不味そうじゃない!?) (そうそう!でも手出ちゃうのよね~) じゃれ合う丸子と倉子を尻目に片っ端からお菓子を開けていく私たち。 あ〜、甘さが脳に染み渡る。
2016-09-21 18:18:5977 束の間の休息。 ただ口数は少ない。 今までの話や経験を反芻したり思い出したり。 今このテンションで話してるけど、明日はどんな顔してみんなと会ったらいいんだろ。 ううん、それよりみんなの彼氏に会ったりしたら想像して真っ赤になっちゃいそう。 この人が...あんな...なんて。
2016-09-21 18:19:0878 (さ、次よ) 村子の声でみんなハッと我に返った。 八重歯を覗かせた満面の笑みで視線を巡らせて、ピタリと止まる。 (丸子?) キャー!やばーい!なんて、倉子とふたり明らかに変な色のお菓子にはしゃいでた丸子。 (アンタの番よ?) 緑に染まった唇が微かに引き攣った。
2016-09-21 18:19:1779 (ぅ、...) はしゃいでた丸子の動きが止まって、口だけがアワアワと小さく動いてる。 (あ、えっと、...あの...) わかりやすく狼狽えてるその額からはツーって汗。 顔も真っ赤にして、何故か一瞬チラッて安子のことを見た。 (えっと、あのね...?)
2016-09-24 17:20:2180 (...ちょっとアンタ) (うぶっ!?) (口くらい拭きなさいよ。みっともない) 倉子がティッシュで丸子の唇をゴシゴシ擦ってる。 (やっ、やめっ...痛いってば...ッ) 逃げるように首を振る丸子を笑いながら追いかける倉子。 (...なっかなか落ちないわね~)
2016-09-24 17:20:3181 (ちょ、もうやだ~) (こんなもんかしらね。あら、真っ赤) (ッ...、んも~...横子みたいになったらどうしてくれんのよ) (どういう意味よ!?) (いいじゃないそれ。その唇で咥えてあげたら忠義悦ぶわよ) なっ...!? 横子と丸子が絶句した。
2016-09-24 17:20:4682 でもわかる気がする。 ぷっくりしてて柔らかそうで、あれで優しくキスしてなぞってあげたら気持ちよさそうだもん。 横子の白い肌に映える真っ赤な唇。 そこから舌が覗かせてチロチロって先っぽ舐めたげただけでイっちゃいそう、なんて。 女の私からでも扇情的に見えて、ちょっと羨ましい。
2016-09-24 17:20:5283 私なんて黒くてガリガリで見た目にも柔らかくなくて...、章ちゃんは全然気にならんって言ってくれるけど、でもやっぱりコンプレックスで。 もう少し太ったら女らしくなるかなあ?なんて一生懸命食べてみるけど、でもこんな歳で食べれないものも多いしそもそも太りにくい体質みたいだし。
2016-09-24 17:20:5684 そんなことグチったら、目の色変えた倉子と丸子に二人がかりで押さえつけられて胸とかお尻揉みしだかれたことある。 半泣きになってもやめてくんなくて、村子が止めてくれてようやく解放されたの。 力任せにするもんだから痛くて赤くなって。 章ちゃんに言ったら爆笑されたんだよね...。
2016-09-24 17:21:0085 「別に錦子やったらおっきいとかちっちゃいとか関係ないけど」 そう言って、 「でもどうしても気になるんなら俺がしたるな?」 って、その日から時間をかけてゆっくり優しく、たまにキュッて強くしながら毎日揉んでくれるようになった。 でも章ちゃん、その間ずっと私の顔見てるの。
2016-09-24 17:21:0586 恥ずかしいからヤダって言っても、あかーんって楽しそうに。 でもそのおかげかちょっとだけおっきくなったような気もするんだけど...、やっぱりみんなと比べたら貧弱で。 さっき入った露天風呂。 丸くてくびれたみんなの体。 スタイル良くって、思わずこっそり凝視して見蕩れちゃった。
2016-09-24 17:22:2687 その中でも横子の肌が真っ白でキメ細かくて、ほんのり赤く染まったのがホント色っぽくて私がドキドキした。 柔らかそう、美味しそう。 私が男なら憧れちゃうなあ...って。 って、あれ? なんでこんなこと考えてるんだろ。 友だちに対してこんなこと...私ってば...。
2016-09-24 17:22:3188 (ん?錦子?何?何か付いてる?) 無意識に横子をじっと見てたみたい。 『えっ!?あ、ううん!何でもない!』 声かけられて、パタパタ大袈裟に首振っちゃった。 (ホント?何か顔色変だけど大丈夫?) 手が額に触れる。 『ひゃっ!?』 あ、変な声でちゃった...。
2016-09-24 17:22:3689 (熱とかじゃないみたいだけど...) 『あっ、...ホント何でもないから。全然平気!』 不思議そうな横子の顔。 ヤダ...唇に目行っちゃう。 (まあ...熱も上がってもおかしくはないわよね) まあね、ってみんな。 (次の丸子は微妙かもしんないけど) (なっ!?)
2016-09-24 17:22:4490 (あら、違うの?) (ッ、...) (違うんなら言ってごらんなさいよ) (うっ、...) (ほら、丸子?) 畳み掛ける倉子を、上目で涙ぐんで見上げる丸子。 (何よその目?) (...) (言いにくいなら私が言ってあげようか?) (はっ!?何を!?)
2016-09-24 17:23:0291 (どういうシチュエーションだったかとか?) (なっ、...何で倉子がそんなこと...っ!?) (あら?あの時ヤったんじゃないの?) (ッ...!) (ヤってないの!?) (ッ、あっ...) (ちょっと丸子!?) (や...、ヤったわよ!) (...ふぅん...ヤったんだ)
2016-09-24 17:23:1992 クスッと含んだような感じで倉子が笑う。 もうほとんど泣いてるような顔で息切らしてる丸子。 (ほら、言わなきゃ私が言うわよ) 意地悪く微笑む倉子と睨みつける丸子を、私たちは黙って固唾を呑んで見守ってた。
2016-09-24 17:23:3193 (や、だから...) 伏せた目を上げてチラッてみんなのこと見回して、また下向いてちっちゃい声で。 ( 普通、だってば...) 言い淀むようにボソッと。 (普通に...ホテルで、...忠義の誕生日に...) (、に?) 聞き取るのもやっとな声で話す丸子を促す倉子。
2016-10-04 17:39:5394 みんなの視線を一身に集めてる状況に益々顔を赤くして身を縮こまらせる。 (...、...) (え?何?) (...ぁ、っ...、...) (聞こえないってば) (ッ、...あの、...っと...) (あー!もう何なのアンタ!) (゚Д゚)←こんな顔して倉子がキレた。
2016-10-04 17:40:0795 大声に驚いたのか身を竦ませて怯える丸子を倉子が見下ろす。 (何なの今更グダグダ!アンタが最初に言い出したことでしょ!?はっきり喋んなさいよ!) 倉子の勢いに押されたように丸子も顔を上げた。 (だって...だって喋ることないもん!) (ないってことないでしょ!?)
2016-10-04 17:40:2396 (ないもん!普通にシャワー浴びてベッドでして終わりだもん!) 丸子もキレた。 (その行間が聞きたいのよ!) (だから普通だもん!) (アンタさっきから普通普通って!一体何なのよ!?何が普通なのよ!?) (だって...!) 叫んで、それから泣きそうな顔して唇噛んだ。
2016-10-04 17:40:3297 (だって普通だもん...) 消え入りそうな声で呟いて、また俯いた。 (何なのそれ...) さすがに呆れたように息を吐く倉子。 ほんと、丸子どうしたの? 自分で言い出してさっきまであんな楽しそうだったのに自分のことになったらこんな。 肩が震えて...え、泣いてる?
2016-10-16 17:31:0998 (ちょっ...) みんなで無言で顔見合わせて、どうする?って。 (喧嘩でもしたの?) 伺うような横子の問いに小さく首を降る。 だよねえ...。 さっきだって大倉君からLINE届きまくって倉子にいい加減にしなさい!って怒られてたし。 傍目にはずっとラブラブに見える。
2016-10-16 17:31:3499 まさかとは思うけど...。 『何か嫌なことされたの?』 (...嫌なって?) 『無理矢理とか...』 (...されてない) またポソッて。 (無理矢理とか、そんなの普通じゃないじゃない) 『あ、そっか』 (そもそもアイツがそんな性格だったらこんな拗らせてないって)
2016-10-16 17:32:03100 (変なカッコさせられたとか縛られたとかならわかるけどアイツ見るからにどノーマルじゃない?) や、そこまでは知らないけど。 (こんな成りして乙女満開の丸子と付き合ってずっとお手々繋いで清い関係でだったふたりよ?私が背中蹴っ飛ばさなきゃまだ処女よ、この子なんて)
2016-10-16 17:32:21