エイトで妄想×渋谷

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伊吹 @sonoyokogao

そうかもね×渋谷 「……ふはっ、なんやねん」目が合って慌てて目を逸らした。うざいな〜とか、なんとか言っていつも通り、やり過ごす予定だったのに。 手首を掴まれ、びっくりした。すばるの顔が近くにあって、心臓が飛び出しそう。「なあ、…自惚れてええ?おまえ俺のことすき?」目が逸らせない。

2016-05-21 22:52:12
伊吹 @sonoyokogao

ゆら、ゆらり。×渋谷 …あ、まただ。と思った瞬間扉が開き、人が入って、彼の姿は見えなくなった。いつもわたしの一つ前の駅で降りてる、男の子。いつからかな。文庫本を読んでふと顔を上げたとき。友だちと話してるとき。 「…なあ、」へ、我ながら間抜けな声が出た。「…いつも、乗ってるやんな」

2016-05-21 22:27:46
伊吹 @sonoyokogao

2. 「その、」「…ずっと気になっててん」 意識して耳を澄まさなきゃ、聞こえないような小さな声。こく、こくり、と首を動かす。 「…おれ、すばる。渋谷すばる」と彼が言ったとき、わたしは咄嗟に自分の名前を口にしていた。「ええ名前やな」と彼がわらった。…あ、こんな、可愛く笑う人なんだ。

2016-05-21 22:27:27
伊吹 @sonoyokogao

3. どきどき、と勝手に心臓が動いてた。 しぶたにくん、しぶたにすばるくん、と心の中で彼の名前の反芻しながら。すると彼が降りる駅が近づいてきた。鞄を持つ手がつよくなる。 「、ほんなら」「またな、さやちゃん」渋谷くんの華奢な背中を眺めながら。…また、って事は、期待、していいのかなぁ

2016-05-21 22:27:06
伊吹 @sonoyokogao

すてきだね×渋谷 「なあ、」 「ん?」 「なあ、もう、それ…」 「ん?」 「も、もうええやろ!」 「へ!?」 「か、っ、構いなさい!お、おれを!」 「…えっ!(め、珍しい)」 「も、とりあえず、お前はこ、こっち…!」 「え、…わっ」 「…あー、落ち着くわぁ」雑誌に嫉妬、渋谷くん。

2016-05-20 22:03:17
伊吹 @sonoyokogao

やさしい、嘘。×渋谷 だめだ、好きだ、とその時思った。なんでだろ、目が離せなかった。 「那津、も?」すばるくんが言う。首を縦に振ると、「そうか、」彼は無愛想に言ったつもりだろうけど、全然。煙草を持つ手とか、ガサゴソと無意味に足を崩したり胡座を掻いたりしてるから、照れ隠しなんだろう

2016-05-20 21:52:47
伊吹 @sonoyokogao

2. 「すばるくん、照れてんのー?」ってからかいたかったけど、そうすると彼はきっと拗ねるだろうから、心の中だけに留めといた。 すばるくんと出会った日のことを、私はきっと一生忘れない。 たまたま会った友達に彼氏なんだ、と紹介された時のこと、よく覚えてる。…よく覚えてる。

2016-05-20 21:52:25
伊吹 @sonoyokogao

3. 人見知りだからごめんね〜、と彼女は言った。どうも、と挨拶してる間、すばるくんとずっと目が合ってた。目が離せなかった。 彼女がトイレに立った時「…なあ、これ」と渡されたのは連絡先の書かれた、それで。彼女が戻ってくるのをちらり、と見たすばるくんが「…絶対連絡してこい」と言った。

2016-05-20 21:51:56
伊吹 @sonoyokogao

4. 「那都、」 「…んー?」 「俺な、」 「…うん」 「…お前が、那都が、めっちゃ好きやで」 「…うん」 「、好きな人、出来てん」 「…うん、」 「…終わりに、しよか」 泣いた。泣きながらあなたに抱きつきた。すばるくんがごめん、ごめんな、と言った。唇が触れた。煙草の味が、した。

2016-05-20 21:51:33
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