エリーザベトが磔刑になった理由について
ベトとお兄パパの関係、同じ母から生まれた兄妹であり、なおかつ兄がベトの実父であることを隠し、父親の死後に妹を養子縁組して晴れて娘と呼ぶようになった、みたいな疑惑があるのが闇深い。
2017-11-13 16:22:04ベトは長い事半幽閉状態で、生存を隠された娘だったから、嫁き遅れの世間体の悪さから妹を娘として扱ったっていうのは少し引っかかるんだけど、ベトの婚期が遅れた理由が、彼らの父親(家長)が亡くなってお兄パパが家を継いだタイミングだったのでは?って何となく考えてみたり(描かれてないけど)
2017-11-13 16:24:36ただもし、お兄パパが実母との間に出来てしまった禁忌の存在であるベトを、妹ではなく娘として愛していたのなら、色々辻褄が合うことが出てくるので、色々妄想してはため息を吐いてしまう。
2017-11-13 16:26:32全部妄想なんだけど、仮にお兄パパがベトを磔にしたのが彼女の死後でベトの死因が自殺だとすると、彼らの信仰では自殺した人間は地獄に落ちるので、あれは世間体というより娘を救うために「この子を殺したのは私です。だからこの子は天国に行かせてあげて下さい」みたいな神を欺く行為だったのかなとか
2017-11-13 17:55:16ベトはあの時代の貴族の令嬢としては我の強い娘で、もう永遠に敵わない幼い初恋を抱いて現実逃避し続けて、普通に貴族としての幸せを掴んでほしかったお兄パパとずっとすれ違っていたのかもしれないけど、我を貫いた結果が自殺だとすると、せめてこの子の魂だけでも救いたいと思っての磔なのかな、とか
2017-11-13 18:09:39ただ「他殺である」ように見せかけるなら、磔以外にも方法はあったと思うんだけど、自害という大罪を犯したものの、キリストが死んだのと同じ磔にすることで神聖性を増そうとアピールしたのかな、とか。自分のショッキングな行いで事件を上書きして、ベトの自殺をごまかそうとしたのかなとか
2017-11-13 18:13:09(ものすごく嫌な蛇足をすると、仮にベトの死因が投身自殺だった場合、遺体は非常に損傷が激しい恐れがあるので、生前の体の形を保ちつつ、他者の手によって死に至った者であるというアピールをするには、体を十字架に固定するのが都合がよかったのでは?ということも考えた)
2017-11-13 21:49:06最初はベトを折檻した末に死なせてしまったのかとも思ってたんだけど、仮にもこれから嫁がせようという娘に磔って明らかに折檻の域を超えていると思ったのと、別の方の考察してたベト自殺説を見て、これだわ、と思った末の妄想です。お兄パパの愛が深すぎて周囲からは理解されづらいんじゃないか妄想
2017-11-13 18:16:05あと、磔が世間と神を欺く行為だった場合、お兄パパは、娘を殺したという汚名を自ら着ることになるわけで、特にそれが神に向かう場合、これは「この子は自殺ではないので天国に行かせてください。ただし私は地獄に堕ちても構いません」レベルの執念めいた意思表示なので、二人の愛憎関係が苦しい
2017-11-14 12:44:55(忘れな月夜でベトが離婚裁判にかけられた時に「魔女なんじゃないか」って発言が出た瞬間にお兄パパが激昂、周囲が引くほど彼女を罵倒しその場をうやむやにしたのも、勧進帳的なベトを庇う行為だったのかなってコンサートの時思ったのも、お兄パパが表に出せないけどベトを愛してるのではと思った根拠
2017-11-13 18:21:19(ヨーロッパの中でも魔女狩りによる死者数はドイツだけ桁が違うので、あのチラッと入った「魔女なんじゃないか」って発言は結構恐ろしいものだったのではないかと思うし、離婚裁判がそのまま魔女裁判に発展すればほぼ確実にベトは処刑されてしまうとお兄パパが悟ったのならあの行動もおかしくない)
2017-11-13 18:24:18ベトとお兄パパの関係については、前にも何度も同じこと言ってるんだけど、思い出すたびに吐き出さずにいられないだけなので、内容が重複してても見逃してください
2017-11-13 18:30:34ベトってメルの事を愛した純粋な女性、聖人に近いもの、神々しいもの、的なイメージあるけど、忘れな月夜のベトは「模範的な貴族の子女」のこと「信仰の薄い腰掛け見習い修道女」とか言ってるし、子供には優しくしてるけど、見習い修道女のこと無視してんじゃんと思って、二枚舌というか→
2017-11-13 18:38:30人間くさいというか、磔刑の聖女はあくまでも彼女の「良い面」だけを集約した救済の伝説のような歌であり、彼女の人間性も性格も、都合の悪い部分はみんな削り落とされているような感じなのかもしれないと思って、そこも含めあのアルバムって「誰かの手が入った童話」なんだなあってしみじみ思った
2017-11-13 18:41:35童話は元々地方に伝わる民話を編んで物語として編纂したものが多いと聞いて、他の屍人姫達の話は怨念ベースでどんなにアレンジしても拭い去れない教訓の陰惨さが目立つけど、磔刑だけは毛色が違うなーと思った。だから磔刑の話だけは最初から偽りの物語であって、ベトは聖女に「させられた」のかなって
2017-11-14 12:52:10アルバムとシングルのストーリーの違いが私にはよくわかってなかったんだけど、シングルのメルやベトが史実寄りの元ネタで、メルヘンがそれを童話として昇華したものなら、色んな矛盾が解決するような。
2017-11-14 12:55:14ベトの磔刑の物語だけ意図的に聖女とされて、人々の間で語り継がれるうちに光に満ちた物語になったような気がするので、他の屍人姫たちの歌とは語り継ぐ側の人間の精神性も違うような…。暴食、強欲、嫉妬、怠惰、傲慢、色欲、憤怒。歌の中で「憤怒」の教訓だけが一番分かりづらいのはこのせいかなって
2017-11-14 13:06:27磔刑のベトが自らの人生を後悔してないのは、仮に彼女の死が他者の犯行ではなく、自分での幕引きだったとすれば、ある意味自然だと思うし、恨む相手もいないよなぁって。だってベトが恋したのがメルだけで、メル以外との結婚が永遠に叶わないならもう、死ぬしかないもんなって。
2017-11-14 12:58:58ちなみに、忘れな月夜離婚裁判のお兄パパとベトのぶちギレエレキタイムは、私は勧進帳(逃亡中の義経の正体がばれそうになった時に弁慶がお前のせいでどこ行っても疑われる!いい加減にしろ!いっそここで死ね!って周りがひくほど義経をボコボコにしてその場を切り抜けた話)を連想した…
2016-03-14 22:46:34ベトは離婚裁判での魔女呼ばわりが異端審問に発展した可能性を理解していたかもしれないし、してなかったかもしれない。でも選帝侯であるお兄パパは絶対分かってたと思う。だからこそほかの人が口を出すのも憚られるほどに怒り狂って、判決をうやむやにしてベトを守ったのかもとか…(と思いたい)
2016-03-14 21:44:30そういえば魔女狩りにはかなり地域差があったみたいで諸外国の処刑が大体500~600人に対して、ドイツは25000人でいかにドイツでの魔女狩りが苛烈だったかよく分かった。ベトはもしお兄パパが他の人達が引くほどキレて私刑(という名の隠遁生活)にしなければ火刑台に送られてたかもしれない
2016-03-14 20:06:43魔女狩りが盛んだった時代は、それこそ誰かが怪我をすれば全部魔女のせいにされたし、疑いのかかった人がどんなに自分は何もしてないって言い張ったって拷問されて強制的に魔女であることを受け入れさせられてたから、あの裁判の「魔女なんじゃないか?」は結構やばめの台詞だったんじゃないかと思う…
2016-03-14 21:51:44それに対し、ベトも「子を生せぬ女は唯それだけで罪だと言うのなら そんな【第九の現実】に未練などないわ 却って清々するわ」って言い放ってしまってて、これは受け取り方によっては魔女の「自白」とも取れかねないし、一瞬でその危険を察知したお兄パパはまずいと思って速攻で激昂したのかもとか…
2016-03-14 21:58:01箪笥ぶるれい観てるとますますそう思えてしまって、お兄パパの誰にも理解されてないかもしれないけど確かに存在した、妹であり娘であるエリーザベトへの愛が垣間見えてつい泣いてしまう…醜聞は覚悟の上、せめて命だけは救って静かな余生を歩ませてあげたかったっていう…
2016-03-14 21:47:54