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剖検の結果は役に立たないか

スペインの報告など剖検の結果は役に立たないという主張をみかけますが、比較できる研究が少ない小児に対する甲状腺がん検診の結果を理解するうえでとても重要です。但し、剖検の研究は小規模なものしかないので、大きめの癌の発見が少ないからといって福島での癌の発見が剖検より多いということもありません
震災 甲状腺がん
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Koichi Kawakami @koichi_kawakami
(1)福島の小児甲状腺癌を過小評価させる目的で、たびたび繰り返されるこの言説。以前、「他の死因の人を解剖したときも多く発見されます」の元になるのは、スペインの論文(Occult carcinoma of the thyroid: ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8508367)と紹介しましたが、それだけでは不親切なので少し解説します。 pic.twitter.com/d2hgupQfq6
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Koichi Kawakami @koichi_kawakami
(2)この論文では(A)と(B)、2つのグループを解析しています(Bの方が精密な解析)。(A)平均年齢67.9歳の625甲状腺サンプルから33例(5.28%)のオカルト甲状腺癌(彼らがOccult carcinoma of the thyroidと呼ぶもの。擬似甲状腺癌、ですね)が見つかり、平均腫瘍径は4.75mm。
Koichi Kawakami @koichi_kawakami
(3)(B)平均年齢58歳の100甲状腺サンプルから22例のオカルト甲状腺癌が見つかり、腫瘍径は0.07mmから1.8mmの範囲で、癌の79%は1mm以下、とのこと。Aよりかなり小さなものを「オカルト甲状腺癌」としています。これらを福島で見つかった小児甲状腺癌と比べて見ます。

以下、@Koichi Kawakami さんの解説は、まとめ「剖検でみつかる微小甲状腺がんを福島の小児甲状腺がんに当てはめようとすることの不適切さを科学的に解説 - Togetter https://togetter.com/li/1265788 」にあり、剖検の報告と福島の結果について、対象年齢、腫瘍径の違いに着目して、全く違うので参考にならないという主張を展開されています。
しかし、調査規模が全く違うことを見落とされているのではないかと思います。

shun @shun148
@koichi_kawakami 剖検で小さな癌がそんなにたくさん見つかるということは、もっと多くの症例で探せばそれより大きな癌も見つかることを示しているのではないでしょうか。福島での発見率は0.03%で剖検の百分の1から千分の1、3000例調べてやっと1つ見つかる程度ですよ。
shun @shun148
@koichi_kawakami 剖検で1ミリ以下がたくさん見つかっていることからも、腫瘍径の分布は小さな癌ほどたくさん存在するようになっていると考えられ、検診でも5ミリ以下を本気で探せば剖検ほどでなくても5ミリ以上よりも多くの癌が見つかるのではないでしょうか。 pic.twitter.com/3B2FRaBxop
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shun @shun148
@koichi_kawakami つまり、剖検で数ミリの癌がたくさん見つかるという結果は、その百分の1程度の頻度で5ミリ以上の癌の存在を充分示唆するものであり、5ミリ以下を意図的にみつけていない福島と1ミリ以下まで網羅的に調べた研究の腫瘍径が全く違うことを強調して剖検の研究が役に立たないと主張するのは間違いです。
shun @shun148
@koichi_kawakami 研究Bでの発見率は100例中22例 (22%) 腫瘍径0.07〜1.8mm。それより大規模な研究Aでは625例中33例(5.28%)平均腫瘍径4.75mm。発見率、腫瘍径の違いに着目すると研究Aでは、研究Bが対象としているような小さな癌をスルーしていると考えられます。
shun @shun148
@koichi_kawakami ここからわかるのは腫瘍径と有病率の関係で、1mm前後22%、4mm前後5%と大きいものほど少なくなります。そして福島は平均14mmで0.03%。2桁違う極端な少なさは、年齢の影響が1桁(過去の成人検診と比較して発見率が10分の1)、5mm以下を省いた腫瘍径の影響が1桁といったところではないでしょうか。
shun @shun148
@koichi_kawakami 成長の遅い癌ほど集団内にたくさん蓄積するのですが、発症に至らないような癌の大きさの分布でも、大きなものほど極端に少なくなっていくのは、発生した癌がさまざまな段階で成長を鈍らせたり止めたりしていることを示唆しているとも考えられます。

コメント

shun @shun148 2018年10月15日
まとめを更新しました。
KDN @KDNuc 2019年4月22日
検診(福島では健診)において癌の診断をする際、剖検で多く確認されるもの(殆どが1cm以下)は限定的にしか癌としない方向とし、そうすることによって過剰診断の抑制を図る。剖検の結果というのは、そのような役立てられ方をしているのですよね。
shun @shun148 2019年4月22日
剖検と言っても小児なわけですから、そこでみつかるようなタイプ癌が、その子どもがもし死んでいなくても治療不要の癌だったとは言えません。さがせば小児でもたくさんの自然発生の甲状腺癌がみつかることが福島の現状を理解する参考になると考えています。
KDN @KDNuc 2019年4月23日
shun148 「その子どもがもし死んでいなくても治療不要の癌だったとは言えません」は逆さまですね。生きている人に対しては、剖検で多く見つかるような小さなサイズの段階であるものほど治療不要どころか癌と診断さえしないでおく、そうすることで過剰診断の抑制を図る、ということですね。
shun @shun148 2019年4月23日
剖検でみつかる癌=過剰診断という関係が小児の剖検では成り立たないという意味ですよ。勿論一般論として小さな甲状腺癌に過剰診断が多いということは言えると思います。それから、剖検でみつかる癌=小さな癌という関係も違うと思います。小児の剖検例を30万人集めれば、5ミリ以上の癌も100例くらいみつかるのではないでしょうか。
shun @shun148 2019年4月23日
また、過剰診断を減らすための試行錯誤は5〜10ミリを対象に行われていますが、それより大きなものにも小さなものにも過剰診断は含まれると思います。一次検査のカットオフを5ミリにするというのは、偽陽性を減らす意義が大きいと思います。
KDN @KDNuc 2019年4月23日
shun148 「ラテント癌の発見率は著しく高いが、それらのほとんどは10㎜以下の微小乳頭癌である」(甲状腺超音波診断ガイドブック)、「ラテント癌の多くは結節径5㎜以下である」(甲状腺結節取り扱い診療ガイドライン)、というようにされていますね。 [関連まとめ]https://togetter.com/li/751212https://togetter.com/li/706680
KDN @KDNuc 2019年4月23日
shun148 大きいほど過剰診断の可能性は低くなりますし、逆に小さいほど癌と診断しにくくすることによってこれも過剰診断の可能性は低くなりますね。 >過剰診断を減らすための試行錯誤は5〜10ミリを対象に行われていますが、それより大きなものにも小さなものにも過剰診断は含まれる
shun @shun148 2019年4月23日
ラテント癌というのは主に成人の話だと思うのですが、成長する癌は生前に診断、切除されるのに対し、成長を止めた癌は長い年月をかけて成人集団に蓄積しますから小さなものの割合は多くなります。小児の剖検の研究から小児でも小さな癌がたくさんあることはわかっていますが、小さなものと大きなものの割合の差は成人よりも小さくなるでしょうね。それでも福島での癌の発見率は剖検での小さな癌の発見率よりも充分に少なく、「多くは5ミリ以下である」といえると思います。
shun @shun148 2019年4月23日
1cm以下で問題になる過剰診断が1cm以上で突然なくなるわけではなく、大きな腫瘍ほど過剰診断の可能性は低くなる傾向にあるのはその通りです。それから、過剰診断だけが問題なのではなく、検診による早期発見が有効な癌と過剰診断の間には、わざわざ小児期に検診でみつけなくても予後に影響しない癌もあります。
KDN @KDNuc 2019年4月23日
shun148 福島の健診の基準では、5ミリ以下は無条件に「癌としない」ですね。 >福島での癌の発見率は剖検での小さな癌の発見率よりも充分に少なく、「多くは5ミリ以下である」
KDN @KDNuc 2019年4月23日
shun148 1cm以下ではさらに5mm以下や3mm以下に多く偏っていますから、1cm付近やそれ以上では既にほとんどなくなっているということですね。 >1cm以下で問題になる過剰診断が1cm以上で突然なくなるわけではなく
shun @shun148 2019年4月23日
そういう意味ではなく、小児の甲状腺に存在する癌について、5ミリ以下については剖検が参考になり、5ミリ以上のものについては福島先行調査が参考になります。福島での発見率は剖検でのより小さな癌の発見率よりは充分に小さいので両者の矛盾なく成り立つと思います。
KDN @KDNuc 2019年4月23日
shun148 当然ながら矛盾などはしないでしょう。剖検で得られている知見もちゃんと踏まえ、径が小さいほど癌とする条件を厳しくし、さらに5mm以下では無条件に癌としないという診断基準にしているのですから。
shun @shun148 2019年4月23日
その点を矛盾していないと理解していただければ充分です。このまとめは過剰診断に関するものではないので。過剰診断を減らす努力がなされていることは誰も否定していませんよ。
KDN @KDNuc 2019年4月23日
shun148 矛盾しないのはそもそも当然のことですからね。川上浩一さんの注意喚起も、何ら矛盾しない剖検の知見と福島での診断状況について変な解釈をしているFact Check福島のコメントに対する指摘ですよね。
shun @shun148 2019年4月24日
私が言いたいことは、剖検の結果は充分に参考になるもので、福島でみつかっている癌が自然発生のものであるという考えを補強するものだということですけどね。
shun @shun148 2019年4月24日
5ミリで足切りすることで過剰診断をほとんど防げているという主張は詭弁に近い。1ミリ以下まで含めれば、癌が存在する確率は2、3割もあり、福島にあてはめれば10万人近く。それに対して癌と診断されたのは100人程なので、過剰診断を99.9%防げていると言いたいのだろうが、問題は割合ではなくて絶対数として100人もの子どもが自然発生の癌を通常より早く見つけられて、癌宣告や手術を受けているという現実。検診を受けていない子供たちと比較してQOLを損ない辛い思いをしている人がたくさんいるということ。
名取宏(なとろむ) @NATROM 2019年4月24日
「1cm以下で問題になる過剰診断が1cm以上で突然なくなるわけではない」。これに尽きます。KDNさんが一体何を主張なさりたいのがわかりません。
KDN @KDNuc 2019年4月25日
NATROM  KDNucをお読みください。ほとんどなくなるのはもちろん「突然」ではなく、「既に」ですね。  ※ガイドブック・ガイドライン:KDNuc
shun @shun148 2019年4月25日
KDNuc 剖検で1センチ以上の癌の割合が少ないことと、小児の1センチ以上の腫瘍に過剰診断が含まれるかどうかは無関係ですよ。剖検と無関係に大きな腫瘍ほど少ない分布になるのは自然なことですし、例え少なくても福島では剖検研究の500倍もの規模で検診が行われたので100人あまりの癌が見つかっているのです。
KDN @KDNuc 2019年4月26日
shun148 過剰診断と剖検の知見とは大いに関係ありますね。例えば、福島県民健康調査の委員会・部会で過剰診断の強調が目立つ高野徹さんでさえ、自身の解説サイト(http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/labo/www/CRT/Fuku3a.html)で次のように説明しています。
KDN @KDNuc 2019年4月26日
KDNuc 「剖検や超音波検査のやり方にもよりますが、見つかる癌の大きさは押しなべて 臨床癌(3-4cm)>超音波で見つかる癌(1cm)>剖検で見つかる癌(それ以下) となります。成長の速い癌は真っ先に超音波で見つかるようになり、臨床癌になります。これに対して、成長の遅い癌はかなり高年齢となっても剖検でしか見つからない段階でとどまっていることが予想されます。すなわち、年齢が高くなるほど剖検で見つかる癌の相対的な頻度は上昇していくわけです。
KDN @KDNuc 2019年4月26日
KDNuc 低年齢で既に超音波で見つかる段階まで成長している場合、あと6回程度分裂すれば立派な臨床癌になりますので20-30歳代で臨床癌まで成長してしまう可能性は否定できません。したがって、低年齢で超音波で甲状腺癌が発見された場合、それは一生臨床的な癌にならないものを見つけている過剰診断ではなく、将来的に臨床的な癌になるものを前倒しで見つけている狭義のスクリーニング効果である可能性が高くなります。」   KDNuc
shun @shun148 2019年4月26日
ダブリングタイムを2年程度と考えているということでしょうか。逆算すると事故時には既に存在していたことになりませんか?また、みつけてしまうとあなたが言うように短期間で成長する可能性が否定できないので早すぎる治療や不要な治療を避けることが難しいのですよ。それから狭義のスクリーニング効果も予後改善効果が期待できなければ検診の大きな弊害です。
NiKe @fnord_jp 2019年5月1日
この「KDN」さんのコメントが妙に分かりづらくてきちんと読んでいなかったんですが、ちょっと頑張って読んでみました。……いやあ、読みづらいわけですわ。他人の発言をまともに読解せずに(あるいは出来ないのかも)、噛み合わないことを書いています。日本語読解がおかしいといって良いレベルですね。
NiKe @fnord_jp 2019年5月1日
NATROMさんが「1cm以上で突然なくなるわけではない」と書いたら、それに対してKDNさんは「もちろん「突然」ではなく、「既に」ですね」と返しています。NATROMさんは時間経過の話をしているわけでないことは明らかなのに、どうして「既に」とか言い出すのか。余りにも意味不明。
NiKe @fnord_jp 2019年5月1日
shunさんの指摘は『剖検についての特定の知見Aは過剰診断に関する予想Bを根拠付けるものにならない』といった意味なのに、KDNさんは『剖検についての知見は過剰診断に関係する』と返しているので、まるで無意味。自分でおかしいと分からないんですかね。あるいは、おかしいと思っても押し切る人なのか。
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