茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2167回「教科書検定を廃止すべき論理的な理由」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２１６７回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は「教科書検定を廃止すべき論理的な理由」について。

茂木健一郎 @kenichiromogi

世界の発展のありさま、例えばオープンイノベーションの凄まじさを見ていると、日本の敎育は全く足りないという思いを新たにする。日本の敎育は幕末から明治にかけての「江戸時代」のようなもので、現代の世界情勢に全く足りない。これでは、大きく国益を損する。

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教科書検定は、日本を始めとする東アジアの一部にしか見られない奇習で、今や絶滅危惧種、というか絶滅すればいい。そんなものはないアメリカや英国の敎育がすぐれている点を見れば、その意味がないことは理性のある人にとっては自明である。

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教科書検定が日本の教科書をあんなに薄っぺらにしている。検定官の方々は誠心誠意やっていらっしゃるのだと思うが、何しろ処理能力に限界がある。検定できるページ数ということで逆にあの薄さが決まってしまう。この時代に、あんな薄っぺらい教科書で子どもたちの未来が育めるはずがない。

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そもそも、検定という発想が、現代を生きぬく上で不可欠な批判的思考と矛盾している。竹島や尖閣諸島が日本の領土だというのは情報論的に言えば０か１かの１ビットであって、そんなものを書いて子どもたちに覚えさせても何の意味もない。

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本来、歴史の教科書というのは、領土紛争だったら、さまざまな史料をならべ、各国の主張を記述し、いったいどこがどうなっているのか考えさせ、国際司法裁判所などの制度や、外交交渉の歴史をふりかえりどうすると考えさせるのが当然なのであって、「○○は我が国の領土。終わり」では子どもの使いだ。

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インターネットに無限の情報があり、それを駆使したオープンエンドな学習を幼少期から身につけさせないと、世界のベスト・アンド・ブライテストには追いつけない。教科書検定は江戸時代である。今すぐ廃止して、日本の子どもたちの脳を封建時代から解き放つべきだ。なぜ文科省にはわからないのだろう。

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以上、連続ツイート２１６７回、「教科書検定を廃止すべき論理的な理由」について、６つのツイートをお届けしました。