- wings_to_fly_U
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あなたのその目――― 何ひとつ許してなんかない 諦めてもいない ずっと笑顔に隠した暗闇から この時を待ってたのね それでも あなたを愛する気持ちに変わりはないのに ――――どうして離れるの? #JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/unqG8XuEMu
2018-10-25 00:50:33「ジミン?」 いつもわたしの声にヌナ~ってふにゃりと笑う彼はいなかった。 ただずっと、わたしとわたしの父親を見ている。 『ずっと待ってた、父さん、やっとだよ…やっとこの時がきたね…』 空に問いかけるようにジミンは呟いた。 #JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/OlpEmWkDnr
2018-10-25 00:50:34いつも優しく笑ってた彼が何かを抱えてるんだってこと、時折見えた瞳の翳りで気づいてはいた。 けど、それがわたしの父親への復讐だなんて思いもしなかった。 いつだって、ジミンは穏やかだったから。 #JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/FtRBEou8J4
2018-10-25 00:50:38お父さんに挨拶させてねって来てくれた今日。ほんの数分前まで普通だった。何も変わらないジミンだった。 家族は?ってお父さんの質問にジミンは―― その穏やかな笑みを消した。 #JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/6Jko7F68eb
2018-10-25 00:50:42わたしの父親がジミンの父親を騙して裏切ったせいで、ジミンのお父さんは自殺。元々お母さんと死別していたから幼いジミンはたった1人遺された。ドラマなんかである話が自分の身に起こるなんて実感がない。 初めからそのために近づいたのね?
2018-10-25 00:50:44《娘には手を出すな。》「もう手は出してる、ねえ、ヌナ。」まるで別人のように話すジミンをただ見つめるしかできない。《狙いは私だろう?娘には何もしないでくれ。》「あー、王道のセリフだねー、ほんとに、言うんだな。」クククっと肩を揺らす仕草。よく見たいつもの仕草。#JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/YEj1HSR8fv
2018-10-25 00:50:47『あんたをただ殺るなんて、つまんないことはしない。わかんない?』《……だから、娘なのか?》『あー、よくある同じ思いさせてやるってやつ?』ジミンの隣に座ったままでずっと握られる手。なにも変わらない温もり。《…娘から離れてくれ。》#JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/KDE8KR4LvQ
2018-10-25 00:51:09お父さんが立ち上がろうとした『あ、動いたらヌナ死んじゃうよ?』にこーっと笑って取り出したのは鋭く光るナイフ。冷たい刃の感触が首筋に触れた。《……っ、》『大丈夫大丈夫、ほら、座って。』「ジ、ミン…、」ん?っていつもの柔らかい声。あなたはジミンなの? #JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/96K2w3GnOd
2018-10-25 00:51:13『ヌナ、俺が怖い?』柔らかい声そのままで聞き覚えのあるセリフ。怖くないって答えたのはジミンがわたしに初めて触れたときだったよね。今は……今は怖い。わたしの知ってるジミンじゃない。『ヌナはなにも悪くないんだよ?』笑っていてもナイフの位置は変わらない。#JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/txy21WjBF4
2018-10-27 19:40:55『ただあの人の娘に生まれただけ。だからごめんね?』髪を撫でる仕草も変わらなくて苦しいよ。《何が望みなんだ…。》お父さんの絞り出すような声。『幸せに暮らしてきたんだろ?』「え?」視線はわたしなのにお父さんに言ってるんだってなぜか分かった。#JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/Fomn7kdYa7
2018-10-27 19:40:57《………》『愚問、だったかな。幸せじゃなきゃヌナみたいには育たない。』「わ、たし…?」『そう、愛することにも愛されることにもあなたは躊躇いがないから。』ふふって笑う顔、わたしの大好きなジミン。やっぱりジミンなんだって突きつけられた気がした。#JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/4vZSvYVLgH
2018-10-27 19:41:23「全部?」『ん?』「全部がウソなの?」出会ったことも好きって言ってくれたことも、ヌナって呼ぶ甘い声も優しく触れたあの手もぜんぶぜんぶ。『信じたいことはそのまま信じてていいよ。』そのずるい答えに初めてジミンに怒りが込み上げた。「やめてよ!!」ピリ…とした痛み。#JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/RqsN2TzQeQ
2018-10-27 19:41:25《**!!》『動くから切れたじゃん。』ナイフの刃先で少しだけ切れた首筋。でもそれよりジミンへの怒りが抑えきれない。「そんな答え欲しくない。ねえ、全部ウソだって言えばいいじゃん!」『落ち着いてよ、ヌナ。』落ち着けるわけないのに、ジミンの目的が見えない。#JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/muCOnQ3AoV
2018-10-27 19:41:30『ウソじゃない。』え?『ウソじゃないよ。ヌナに見せた俺はウソじゃない。』ぎゅうっと肩を強く掴まれて困惑した。お父さんの焦った気配も感じたけど、今ジミンの言葉が聞きたい。 『あなたは、俺を愛してる?』 切ない声音に心が震えた。 #JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/fChy37Aksm
2018-10-27 19:41:33初めて会ったときの笑顔も ケンカしてごめんって抱きしめてくれた腕の力も いつも寄り添ってくれたその優しい心も 怒ったときの低い声 笑ったら前見えなくなっちゃう糸目も 今、この瞬間、 ジミンを愛してる気持ちはなにも、何ひとつ変わらない。 #JIMIN #防弾で妄想
2018-10-27 23:31:05だけど、それを伝えたらいけないような気がして言葉が出せない。 『答えて。』 真剣な声で何を求めてるの? 愛してないって言ったら終わるの? ジミンにとってわたしがただの復讐のための道具だったとしても――― 目を逸らすことも怖い。分からない。 #JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/2irWcSzwZt
2018-10-27 23:31:09涙がポロポロと零れていくのがわかる。 ジミンは2人でいるときみたいに優しい困った顔して泣くのは早いよって言った。 『あんたら2人を殺したら、楽になるかもしれない。』正面から抱きしめられてナイフの行方は分からない。《やめろ!!やめてくれ!!》#JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/X7MHueejJI
2018-10-27 23:31:12『絶対に動くな。そこで終わるまで見てろ。』耳元で冷たい声。ジミンに殺されてしまうならそれはそれでいいかもしれない。愛されてなかったとしても、この人の望みを叶えてあげたいと思ってしまう。お父さん、親不孝な娘でごめんね。そう心の中で呟いてジミンの背中に腕を回した。#防弾で妄想
2018-10-27 23:31:13『ほんとに、躊躇いがないな。』 ジミンの匂いを思いっきり吸い込んで深呼吸をした。 「ジミン、愛してるよ。ずっと変わらない。」 震えずに思ってたよりハッキリと言葉にできた。もう一度ぎゅうっと抱きしめる。 ジミンは?って聞ける強さはなくて。 #JIMIN #防弾で妄想
2018-10-27 23:31:13『そう、あなたは俺を愛した。 それが答えだよ。』 pic.twitter.com/VqxKyTo9b6
2018-10-27 23:31:17その声の放つ苦しいほどの切ない響きをわたしはきっと忘れない。 あ、、少し顔を傾けて鼻先がちょこんと触れ合ったら目を合わせるの。キスする前のジミンのクセ。わたしの大好きなジミンのクセ。 ジミンと呼ぼうとしたわたしの唇に愛しい温もりが重なる。 「――ン、」 #JIMIN #防弾で妄想
2018-10-28 00:10:48離れた唇を追いかけようとした、ドンっと押されて倒れかけた体。 お父さんが受け止めてくれて。 少し離れたジミンには冷たさも怖さもないのに 耳元で鳴ってるのかってくらい心臓が大きな音を立ててる。それは警報に似てる気がして――。 #JIMIN #防弾で妄想
2018-10-28 00:10:48やめて、どうしてかそう零した。 ジミンは『ヌナってたまに鋭い。』って。 ねえ、ジミン、何をするの?何を選ぶの? 今すぐジミンの元に行きたいのに体が動いてくれない。お父さんに向かって、もうヌナは幸せにはなれないよ?。ぶわっと溢れ出す涙。ジミンジミンジミン―#JIMIN #防弾で妄想 pic.twitter.com/wDuv3aFJ7e
2018-10-28 00:10:50スロモーションになるなんて、ドラマや漫画の中だけだと思ってた。 伸ばした手も 叫んだ声も 届かない無情。 『ヌーナ… ずっと愛してるよ――――』 目の前の鮮やかな赤が奥深くこびり付く。 pic.twitter.com/G5Ij4UFRzB
2018-10-28 17:29:03