第一迷宮
「……なに?名が無いだと。……興味がないな。お前はお前だ。名乗りたい名を勝手に作ればいい。それが無いのであれば──」 pic.twitter.com/zzw7tEW6IK
2018-10-01 21:22:35ルケシュ/cv冷淡……オマエのためだけにある唯一の正義。エミュレルの森と呼ばれるハイランダーの里の出であり、数年前に【救った】。幽鬼のような男で口を閉じているときの覇気が無に等しい。男はオマエを助ける。オマエがお前でなくなろうとも、人型を失おうと、救う。地獄が花開くように。
2018-10-01 21:35:27オマエ/cv少年クール……地獄に助けを乞うた青年。数ヶ月ルケシュと旅をして会話と歩き続ける体力を得たが出会った頃は立つのも覚束ない有様だった。既に自分は救われているのではと思うがルケシュに言うことができない。救われなければいけないのだ。──そのために地獄といる。
2018-10-01 21:40:01アニー……オマエが連れてきた狼。魔物の血を引いているのか奇妙な術を使う。ルケシュを嫌っているがルケシュも獣には興味がない。オマエの家族のような存在であり、兄。それをルケシュが聞き間違えてアニーという名前で登録された。鳴いたことが一度もない。
2018-10-01 21:43:47そういうわけでギルカなんですけどルケシュ氏のカラーリングが割と懇親の出来なのでなんの役にも立たないけどカラーリングだけ見てください pic.twitter.com/5nytpvi5gj
2018-10-01 23:14:57「ルケシュ」「ぅ……」「ルケ……チッ、喋れもしないのか。無理だな」「う、ぅ……」「……う、え、う、だ。母音の発音ならできるだろう」「う、……う、ぇぅ……」「上出来だ。行くぞ。手始めにお前の家を救ってやる」
2018-10-02 12:07:04エミュレルの森は巨人が住むと言われている。突然変異なのかその土地の木々は周辺地域の木々と異なり恐ろしいほどの成長を見せる。ノコでは到底切り倒せないような太い幹。山のように密集する巨木の群れ。あそこには巨人が住んでいるのだ。巨人の身を隠すためにあのような巨木が育つのだ。
2018-10-02 12:34:11そこにはハイランダーの一族が住んでいる。彼らは巨人と森を守り、正義を貫き、そのかわりに森に住まわせてもらっている。そういう古い契約があるそうだ。真実は誰も知らない。
2018-10-02 12:36:12エミュレルの森は今でもそこにあるがそこに住んでいたハイランダーの一族はもはやどこにもいない。エミュレルの森の巨木は世界樹のなりそこないのようなものなので中には迷宮があり魔物が住み、焼き払うこともできない。これからもずっとそこにあるだろう。
2018-10-02 12:38:08エミュレルの森というギルド名はオマエくんがつけた。咄嗟にギルド名を聞かれて、思い出したのがルケシュ氏の語った故郷だったからだ。そしたらそれで登録されてしまったがルケシュ氏は何も言わなかった。エミュレルの森は今でもいつまでもあそこにあるので。
2018-10-02 12:41:59本当はオマエくんのいた娼館の名前(七蝶の鱗亭)にしようと思ったんだけどなんかケバくて恥ずかしかったので森を作った そのかわりにオマエくんがその異国の匂いがする発音をしっかりと覚えてるくらいにはルケシュ氏が故郷の話をしてることになった
2018-10-02 18:11:34酒場で酒瓶をひとつ買い上げて、あの人が宿に戻ってくる。ぎいぎい叫ぶ木の椅子に座って、おうちに並んでいたものと同じような瓶からそのまま中身を飲んでしまう。だいたい、五回だ。五回煽った頃にはあの人の死体の肌にも赤みが差して、生きてるみたいに見える。
2018-10-02 18:18:50「ルケシュ」あの人は呼ばないと喋らないことは、最初によく知っていた。ぼくが一番に覚えたせいで手垢まみれの名前を呼ぶと、なんだ、と返ってくる。怒っていてもいなくても、彼の声はおなじ。だからこの声には怯えなくていい。「はなし、して」
2018-10-02 18:21:18酔った彼からいくつもの故郷の話を聞いた。お城ほどの大きさの木ばかりの森は、遠くから見ると山のようだった。狼とは違う魔物。巨人。近隣諸国もなにもできない、とてもきれいなところ。「森のおかげだ」とルケシュは言う。
2018-10-02 18:23:51第二迷宮