【シナリオ】かつて魔王と契約していた剣が再び魔王のものへと堕ちるまで

研 @akuochiken

遥か昔、魔王が使った剣として封印されていた装備。 とある青年によって解放され、再び人間の女性の姿となって彼とともに旅に出る。 曰く、「かつて私は魔王と契約し、魔王と共に多くの災害を引き起こしたが、私はあくまで武器。使う人次第で私の善悪は変わり、契約主に求められるだけの力を与える」

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彼女を含めたそれらの装備は、契約を結んだ人物と融合し、改めて武器として使役されることで本来の力を発揮する。 彼女は彼の剣として多くの困難に立ち向かってきた。 だがある時、魔王の末裔と自称する敵によって彼女は改造され、魔王の剣としての人格と使命を植え付けられた。

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本来ならば契約主の呼び掛けに応じて彼らの武器となる彼女は、あろうことか彼を組み伏せて契約を侵食し、強制的に融合を試みる。 そして彼の精神を乗っ取った彼女は、そのまま彼の身体を彼女に、魔王の剣に相応しい身体へと改造する。 魔王と契約していた頃の彼女を彷彿とさせる、絶世の美女の姿に。

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“彼女”となった彼の右手には、いつもの剣が握られていた。 だが、それを握る人物は青年の姿ではなく、見る者を魅了する妖艶な女性。 精神すらも乗っ取られ、もはや彼はどこにも存在しないのかもしれない。 「あはっ、魔王様、あなたの意思はこの私が引き継がせていただきますわ」 惚けた声が漏れた。