観劇報告書2019(9月ーⅤ)

収録団体…芝居屋かいとうらんま
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【BLANK BLANK BLAIN】
【作品紹介】
連載を3本持ってる売れっ子作家がある日、意識不明の重体となり倒れてしまう。しかもその3本の小説は完結間近…!
なんとか続きを聞き出して完結に漕ぎ着けたい女性編集者3人はこれまた、ある博士に頼んで筋書きの構想が恐らくあらかた出来ているであろう件の売れっ子作家の脳内にVRを使って侵入を試みる…が?(BLANK BLANK BLAIN)

【連載3本】
この作家先生は3本の完結間近の連載を抱えたまま再起不能の重体になってしまうのです。その3本とはこちら。

①弾丸黒子…暗殺者の松木という男と松木に暗殺された兵藤という男の幽霊との会話劇。しかし、裏では男も知らないうちに依頼者達による不穏な動きが何やら…?という内容。
なお兵藤が何故殺されることになったのかは不明だが、見た目には怨みを買うような悪人という風には見えない。どっちか言うと松木の方がよっぽど一匹狼の悪党っぽい。ただ松木も何故に暗殺稼業に手を出したのかのは不明である。性格は間違いを結構長く引きずるなど典型的な完璧主義者と思われる。

②ごめんこうむる~竹田光吾朗の最後~…かえでという娘が竹田に父の敵討ちを懇願するも断り続けた末に最後は依頼を受けるといった内容。ちなみに竹田は気が優しそうな団子に目がない若い浪人。かえでは芯の強そうな町娘っぽい。ただし腕っぷしの方は性格とは裏腹に敵討ちの練習段階から腰が引けてるなど、どうみても不向き模様。
ちなみに父を殺した相手は裏で絶大な権力を握る中禅院という名のやたら高笑いする生臭坊主。まんまラスボス。時おり吐き捨てるかの様な台詞もあったりして、ある種『破滅型』とも取れなくはないキャラ。なお竹田は「最後」と副題あたりでなってるがここでは死亡してはいない。(中禅院の方がむしろラストで切られて死んでいる)『最後』とはむしろ「人を切るのが最後」という意味なのかもはしれない。

③黒と黒のオセロ…ある資産家(※注1)の隣の老婆が殺されたかなんぞでその事件を調べる為にこの家を訪れた探偵蘭子と助手珠理による凸凹コンビの活躍?回。
二人ともアイドルみたいなかわいらしい衣装と決め台詞の際のポーズが一際目を引いたキャラ。
総じて蘭子はどーみても当てずっぽうとしか思えない推理をドヤ顔で披露し、それを珠理がすかさず「さすが、蘭子!」とイチイチ変顔で合いの手を入れたりしてるのが、お約束となっている笑。また、食べ盛りみたくおやつとご飯(※注2)の話でやたら盛り上がってることも多く、見ようによってはボケとツッコミのお笑い系ともお互いの敷居が低そうなことから時に姉妹っぽく映ったりするキャラでもあった。なお名前の由来は蘭子はアノ名探偵のアニメあたりから、珠理はこの劇団に登場するアノ警部から拝借していると推測される。(BLANK BLANK BLAIN)

(※注1)
この小説に登場するのは資産家の奥方の女執事である辛島(後に本編で珠理により「バトラー辛島」などプロレスラーかマジシャンみたいな名前を付けられ からかわれていたw 性格は至って物静かではあるがどこか気位が高そうな雰囲気を醸し出していた。ちなみにバトラーとは使用人の意)とその辛島と同じく昔からこの家に仕えている男の庭師。結構な高齢と思われる。
(※注2)
劇中で「和食か?洋食か?」「中華で」という件があったが 恐らくはこの団体が出演した某番組の『中の人』が中華が好物であることから来ているものと思われる。なお、根拠はないです。(BLANK BLANK BLAIN)

【ツナガルセカイ】
ちなみに3つの小説のセカイは繋がるのですが、3つが一斉に「せーの」でいきなり繋がる訳ではなく、例えば…②のキャラが③のセカイにいきなり現れて③のキャラと直接会話する訳ではなく②のセカイの会話を延々と続けるといったような形です。

ただ 会話には③のおやつがアップルパイ→②の竹田の好物がお団子の件といったように繋がりはあったりします。その繰り返しと積み重ねが徐々にセカイの繋がりを促進していくのですね。

ただし、②のキャラの存在は③のセカイのキャラには認識出来ず直接会話もできないようなので断絶されたセカイではある様です。(※①~③共通、逆も同じく)(BLANK BLANK BLAIN)

【フリーズ】
もう見たまんまです。もろ固まるか言葉がスクラッチ調?になり、おぼつかなくなります。(BLANK BLANK BLAIN)

【とまぁこういう訳でして】
という訳でwikipediaっぽく3つの小説をまとめるとこーゆー訳なんですが

なげーな、おいwwww

でこの3つの小説がバグによりフリーズした挙げ句、融合し始め、更には「謎の女」(正体はこの小説の作者でカガミ先生というらしいです)の走馬灯の様に駆け巡る想いなんかも混ざりあって話が妙なことになり、イビツに繋がっていくのですな。

考えようによってはそのカガミ先生のまとまらぬ考えとも取れなくも…いやむしろ「天に還った」ってことで考えれば1つにまとまったともとれなくはないですな。言うなれば昇華ってヤツですかね。(←なんだこの曖昧な文面wwww)

MO-RI-Y /正体不明なお客様 @0227MORIY

【観てきました!🙋】 【BLANK BLANK BLAIN】 ぶっこんで来たなぁ…って感じです。流石、力ある団体の一角だけのことはあるなと。話自体は難しくないんです。ただこっちもそれなりに先の展開みたいのを読むんですけど まーとにかくひっくり返されるわ覆されるわで笑。「え?そこ?」みたいな感じで。 pic.twitter.com/9wIO6cBwmC

2019-09-22 17:38:11
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【そうなりますよね】
最初に【作品紹介】読まれた方はたぶんこう思われたと思うのですよ。

「そんなVRなんてまどろっこしいことせずにどーせ本人意識不明なんだし黙って自分で書いて本人のもんだとか言って発表すりゃええやん」

そうなんですよ、全くそうなんです。VRだってそこそこお高いですしねぇ笑。でもこの演目って実はなかなか大事なこと言ってると思うのです。それは

『その作品には作者でしか知り得ない良くも悪くも何かしらの秘密が隠されている』

少しばかり言い方が変かもですが要は思い出めいたものが込められているってことですね。

だから作者本人でなければその作品は「本当の意味での完結」はあり得ないってことですね。

なお、この件で一番端的に現していたと思うのが小説に出てくるモデルが「自分が過去に何かしら関わった人物であり、作者自身の持つイメージから造られている」ってとこですね、確かに本人しか出せないカラーですわな、そりゃ。(BLANK BLANK BLAIN)

MO-RI-Y /正体不明なお客様 @0227MORIY

【観てきました!🙋】 【BLANK BLANK BLAIN】 おかげでこっちの脳ミソの方が事態を飲み込むのに少しばかり空白ががが笑笑。 それにしたって主宰の後藤さんの演技力の高さというか存在感の大きさには驚かされますな。この人の役者として持つ顔の方がよっぽど怖いわと感じた90分でした笑。(←誉めてる) pic.twitter.com/lz9o3xS7FL

2019-09-22 17:38:18
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【ごとうたくやという役者】
いや、この方スゴいのです。今回は、話の流れ上、松木、中禅院、庭師、父親と四役を場面ごとに流れる様に変えながら演じてみえるのですが…

『なんなんこの人!?』

って感じで。いや、だってですよ、衣装をあからさまに大きく変えた訳でもないのに、なんで松木なら松木、中禅院なら中禅院にしか見えないんですよ。なんで演じてる人一緒なのにこんなにキャラに被りというか引きずった感が恐ろしくないんだ!?って感じで。

最も驚いたのは寡黙そうな松木→好好爺の庭師あたりだったか、舞台上で瞬時に変わった時ですよ。もう次の瞬間には口調も表情も全部もう松木ではないわけですよ。多重人格者かと思うくらいに。あれはマジで驚いたなぁ…。

いやぁーーーージュリアーノ警部役の(この団体の作品でそういうのがあるんですよ)イメージが強かっただけにこれは衝撃でしたねぇ。エライ方とお知り合いになったもんだ(震え)(※敬称略)(BLANK BLANK BLAIN)

【スピンオフを観たい!】
【①弾丸黒子】
弾丸黒子はねぇ確か作るとかゆーとったと思ったのでまぁ良いでしょう。それにしたって絶妙なネーミング!四文字ってとこが○○男子とか○○女子っぽいしねぇ。
そうですねぇ…兵藤を殺すのに何故その時だけは急いだのか?なんかはもう少し掘り下げて聞きたいものです。劇中では、はぐらかした?感じだったので。あと松木の肉親含めた過去なんかも是非描いて欲しいものですね。

【②ごめんこうむる~竹田光吾朗の最後】
王道すぎるくらいに王道ドラマなんです。なので本編自体むしろ完結を「邪道」にして欲しいなと思った小説です。それこそ本編の様にバグって例えば、実は真の黒幕が『謎の女』だったとか、かえでと中禅院は最初からグルだったとかね笑。それこそ編集者が完結書いちゃってやっぱバグっちゃって…なんてのもアリでしょうね笑。…なに?…それは、ごめんこうむる?…ありゃ笑。

【③黒と黒のオセロ】
元々、「スピンオフ欲しいなぁ…」と思ったのはこの小説からですね。
奥方が隣家の老婆の度重なる真似事とそれに伴う嫌がらせに耐えかねた奥方がその老婆を手にかけた為に執事の辛島と奥方、そして庭師が整形することで入れ替わってたという結末だと思うのですが、ただこの時、誰と誰が入れ替わって誰が身代わりでそしてどーやって居なくなった?って点で理解が追いつかなかったんですね、実は。
そしてこの3人も探偵二人も、あんま他の2つの小説に比べて人物像みたいのがさほど深く掘り下げられてない気がしたのですね。あくまで起きた事件を中心にみんな動いてるだけで彼らの日常まではさほど触れてない気がしてならない…。
こちらもまたミステリーな謎めいた内容とせっかくの魅力あるキャラ達がいるのだから、もう少しそこらへんを知りたいな…一回限りでは余りに残念すぎるってのが気持ちの中にあったんですね。(BLANK BLANK BLAIN)

【唐揚げとお団子】
唐揚げはかいとうらんま発行のフリーペーパーの内容からですね。本編がにもそれらしき台詞あったし笑。お団子の方は劇中でホンモノ出てきます。竹田が実際食べてましたしねぇ。
なお、それを見てですねぇ…腹が鳴った為に帰り際のインターで両方買ってガツガツ食ってけつかったのはワタクシめでございますwwww(BLANK BLANK BLAIN)