岡田斗司夫 @ToshioOkada 公開読書 「グワンシ 中国人との関係の作り方」デイヴィッド・ツェ

一冊参考図書として「モノ言う中国人」著者 西本紫乃・集英社新書
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岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

今夜の22時~24時はtwitter公開読書。!課題本『関係(グワンシ) 中国人との関係のつくりかた』(デイヴィッド・ツェ、古田 茂美 著)。参加は「 #otakingex 」を付けてどうぞ。

2011-06-03 22:01:47
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

予定をちょっと変更します。今夜の課題図書は「グワンシ 中国人との関係の作り方」著者デイヴィッド・ツェ、古田茂美・ディスカバー・トゥエンティーワン刊 ですが、もう一冊参考図書として「モノ言う中国人」著者 西本紫乃・集英社新書 をプラスします #otakingex

2011-06-03 22:03:15
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

「グワンシ」だけで見るよりも、「モノ言う~」を加えた方が、より現代の中国と、我々がなぜ中国を理解し損ねるのかが、わかりやすくなると思うからです。 #otakingex

2011-06-03 22:04:17
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

グワンシ(GUANXI)とは漢字で「関係」。中国人社会理解の鍵にして、中国ビジネス成功の鍵、と帯にも書かれているとおり。なぜ日本企業は中国で成功しにくいのか?なぜ中国ではコネがまかりとおるのか?なぜ中国では契約や法律がアテにならないのか?理由はグワンシ #otakingex

2011-06-03 22:06:53
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

「はじめに」中国社会を理解するためには、中国人に根付いている二つの行動原理を理解するしかない。一つが孫子の兵法。もう一つがグワンシ。二つの行動原理は相手によって使い分けられる。 #otakingex

2011-06-03 22:09:27
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

外人、と呼ばれるアウトサイダー(知り合いでない人すべて)には孫子の兵法。自己人と呼ばれるインサイダー(身内=親子・親戚・親友など)にはグワンシ。兵法は、相手を突き放すベクトル。グワンシは相手を内側へ取り込むベクトル #otakingex

2011-06-03 22:11:10
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

グワンシは、人間対人間のパーソナルな関係のこと。中国人はこれを非常に重んじる。たとえば日本人は「会社のために」と発想するが、それを中国人の前で言うのは「その人を侮辱している」と誤解されかねない。目の前の人とのグワンシ(関係)よりも会社を優先してはいけない #otakingex

2011-06-03 22:13:57
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

中国人を理解するためのキーワード。彼らは「自分が死ぬときには、家族との関係も良好で、友人や同僚との関係も良好のまま、そういう状態で死にたい」と考える。幸せに死ぬとは「グワンシが上手く管理できている」のが究極的に重要 #otakingex

2011-06-03 22:16:08
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

つまり、通常の時にはグワンシとは中国人にとって「幸福のための指標」になる。日本人にとっての「愛情」とか「お金」とか「やりがい」みたいなものかな? #otakingex

2011-06-03 22:17:41
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

しかし、非常時にはグワンシは違う形で発動する。モノがなかったり仕事がなかったり、地震や災害でみんなが困っている場合、「良いグワンシ(関係)」を築いているかどうかが「資源配分」に決定権を持つ。 #otakingex

2011-06-03 22:19:35
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

非常時に、物資や必需品を自分のグワンシのみに配ろうとするのは、責められる行為ではない。それは当たり前であり「人間らしい」「信頼に足る」行いなのだ。限られた資源を自分の家族や親類だけに廻し、自己人(インサイダー)を徹底的に守る #otakingex

2011-06-03 22:21:54
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

なぜグワンシは中国では法律や契約よりも優先するのか?それは中国の巨大さに関係している。法律や契約は「整備されてナンボ」、すなわちシステムが整ってはじめて効果的に機能する。しかし中国は巨大すぎて、同じルールや法律が地方では通用しない #otakingex

2011-06-03 22:23:56
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

共産党という「中央」が強力にコントロールしてるじゃないか!という人がいるかもしれない。違う。共産党は巨大すぎる中国を「なんとかコントロールしている」だけ。なので、共産党幹部でも無いかぎり、世の中どこに行くにもグワンシが最重要になる #otakingex

2011-06-03 22:25:46
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

たとえば、あるデパートに商品を納品したいとき、日本なら値引きしたりなど「商売に有利なサービス」を付加する。しかし中国では売り場担当者に直接プレゼントを渡す。これは日本人から見ると「賄賂」に見える。しかし違う。 #otakingex

2011-06-03 22:27:34
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

「商品の値引きをする」というのは「ビジネスに敬意を払うけど、その担当者であるあなたのことは無視しますよ」と言ってるのも同然。それは「対人関係」を重視する中国人にとって野蛮であり侮蔑的な行為。売り場担当者だったら誰でも良いのか?この私自身への敬意は?となる #otakingex

2011-06-03 22:29:25
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

中国は巨大である。毎年600万人が大学を卒業する。つまり毎年600万人の大学出のエリートを雇用するだけの経済成長を続けている。中国には3200ものテレビ局がある。これだけ巨大な国なので、みんなを平等に扱うのは実質上不可能。 #otakingex

2011-06-03 22:32:12
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

彼らは「工場長」とか「班長」という役割じゃない。個人という尊厳を持った人間なんだ、というわけ。職業を「人間性修行の場」と捉えている昭和型日本人とのギャップだね #otakingex RT @HuTa93: 中国人の部下は面前で叱るなといいますね。同じ意味でしょうね。

2011-06-03 22:33:48
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

いい病院に入りたければ、その病院関係者とのグワンシが大事。だって、そんないい病院に入りたい人はそれこそ何万人(!)もいるから。子どもをいい学校に入れたい場合も、もし試験成績だけで判断したら大変なコストと面倒が起きる。グワンシが優先する #otakingex

2011-06-03 22:35:44
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

中国の温州商人たちは華僑として世界中に広まった。それもグワンシのおかげ。温州商人は子どもに2種類の小遣いを与える。一つは自分のモノを買うため。もう一つは「良いグワンシ」を買うための小遣い #otakingex

2011-06-03 22:37:44
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

良いグワンシの維持にはお金がかかる。だから中国人は海外旅行すると買い物をする。国に帰って「良いグワンシ」を維持するため。お土産を渡せないと、それはその人を侮辱したことにもなりかねない。お土産やプレゼントができず恥じて自殺する人も多い #otakingex

2011-06-03 22:41:29
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

なので、日本人経営者が中国人労働者を管理職に引き上げても、彼らに充分なプレゼントなり特権を与えないと、逆に「恥をかかせる」ことになる。彼らを出世させたなら、それに見合った「グワンシへの見返り」も与えるべき #otakingex

2011-06-03 22:43:01
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

それは次の本で取り上げます #otakingex RT @akitsura_b: すると中国人にとって国家って何なのでしょう。グワンシを優先するならそうすればいいのに、都合の良い時だけ国家云々を持ち出してるように思えます。ダブルスタンダードというか

2011-06-03 22:44:00
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

(岡田のひとりごと)以前から「社長 島耕作」に書かれている中国社会に違和感があったけど、それはグワンシを無視して「国際ルール=進歩的で中国は見習うべき!」というトーンが嫌いだったから。 #otakingex

2011-06-03 22:45:47
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

日本人にとって敗戦やバブル崩壊が「価値観が一変する歴史的事件」だったのと同じく、中国人にも大事件がある。それは文化大革命や、1979年の改革・開放政策への大転換。すべてのルールが変わってしまった時代、人が信じられるのはグワンシのみになった #otakingex

2011-06-03 22:47:43
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

日中の最大の違いは優先順位の差。日本人は集団優先で、個人はその次。中国人は個人優先で集団はその次。中国人にビジネスアプローチすると、彼はまず「この提案の自分にとっての得はなにか?」と考えて、次に「私の会社にとっての得は何か」と考える #otakingex

2011-06-03 22:50:26