【#ジャンプベストキャラ2019】鈴木宏さんセレクション

集英社より発売の「週刊少年ジャンプ」各連載作品の中から2019年素晴らしかったキャラをとりあげる企画のまとめです。 60ツイート以上にわたる大作を投稿いただいた鈴木宏(@saxblue13)さんのセレクションをご本人の許可をいただいてまとめさせていただきました!たっぷりご賞味あれ!
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鈴木宏 @saxblue13

ソーマ。適度にマザコンで、適度にファザコンで、適度に自立してて、適度に達観してた。異色のジャンプ主人公でしたが、掛け値なく友達になりたいやつです。つーかメシ食わせてくれ。

2020-01-02 00:08:39
鈴木宏 @saxblue13

8位。篝手ヒグマ(獄丁ヒグマ) ヒグマ。一言で言うと「自分の仕事に致命的に向いてないメンタリティの持ち主」。緋村剣心より向いてない仕事やってるジャンプ主人公、初めて見ました。

2020-01-02 00:13:26
鈴木宏 @saxblue13

普通、立場がメンタリティを作っていく、変えていくもの。罪人の魂を狩る仕事を長年していれば「罪人など許せん!地獄に戻れ!」になるのが当然のものです。特にヒグマは身内を喪った経験もあるわけで。

2020-01-02 00:28:36
鈴木宏 @saxblue13

でも、ヒグマは変わらなかった。「赦したい」自分と「赦してはならない」仕事の間ですり減りながら、職務に邁進する。周りもそれは薄々わかっていて、彼を潰さないためにどうすべきか、頭を悩ませる。これ、ジャンプの掲載順下位の作品が扱うテーマじゃ全然ないよな、と思います。

2020-01-02 00:33:08
鈴木宏 @saxblue13

だってヒグマ、「産まれてきた我が子を全く愛することができない母親」に対して、「愛せないこと」を一つも責めなかった。あくまでお前の罪は「無関係の母子に意趣返しをしていること。」であると。主観的な正義を振りかざさないこと、とても好感度が高い。

2020-01-02 00:37:14
鈴木宏 @saxblue13

このエピソードはダメ押しで、全てが終わったあとに被害にあったクラスメイトの女の子に「愛があるから大丈夫だよ」と言わせて〆る。この娘自体は、家族愛を自覚して、自らの問題から救われる。でも、ヒグマは救われない、「愛を生じさせることができない母親」はどうすればいいのか、答えがない

2020-01-02 00:41:30
鈴木宏 @saxblue13

帆上先生、どういう経緯でこういう話を描いているのだろう。ナチュラルボーンならめっちゃ怖いし、取材の賜物ならかなり特殊なところから取材しているのでそれはそれでヤバい。なんにしろとんでもないので、いつか大きく世に出る人なんだろうなと思っている。

2020-01-02 00:44:56
鈴木宏 @saxblue13

7位。緒方理珠(ぼく勉) 実はさっきまで、七位は古橋さんの予定だったんですが、振り返るとまあ今年はリズだよなと、急遽入れ替え。それくらい、彼女の「成長」は破壊力があった。

2020-01-02 07:15:18
鈴木宏 @saxblue13

「ちょっとロボ的な綾波系(ざっくり分類するなら)娘が、主人公への恋心を理解して感情を獲得、恋に積極的な小悪魔ガールへ」これは破壊力が半端ないが、あざとすぎてというかギャルゲ過ぎて、とてもジャンプでできるようなシロモノではない。

2020-01-02 07:49:08
鈴木宏 @saxblue13

はずなのだが、筒井先生の細やかなストーリーテリングと、「勉強、夢、進路」という物語の軸が、これをとても爽やかなシナリオとして仕上げてきた。とんでもない。

2020-01-02 07:51:09
鈴木宏 @saxblue13

リズに関しては、デザインを微調整するだけで破壊力が格段に上がる、という筒井マジックをまじまじと。ちょっと前髪を作って、ちょっと笑顔を多くする。それだけで、「誰だお前?(ニセ夏油説に立った場合の五条悟)」くらい、別人感が強い。

2020-01-02 07:54:49
鈴木宏 @saxblue13

リズに関しては、文乃との関係性も美しい。どちらも「お互いが持っていないもの」を羨んでいる。文乃はリズの「ロジカルに真っ直ぐ進めるところ」リズは文乃の「非論理性を読み取れるところ」を。どちらも相手を「自分より魅力的な女性」と思っているのも絶妙。

2020-01-02 07:58:34
鈴木宏 @saxblue13

さて、本編はリズも文乃も「負けヒロイン」になりそうな可能性が見えてきた。ただ、物語を動かすのは彼女だろう。うるかは身を引きそうな予感、文乃は恋心を殺しに行きそう。リズがアクセル全開で物語を動かす。メタ的に言うなら、そのために彼女は感情を獲得したのだから。

2020-01-02 08:01:56
鈴木宏 @saxblue13

残る要素。結局リズおかんはどんな人なのよ?家庭内は円満そうだし同居はしてるっぽいが、うどん屋にはあまり関わってなさそう。リズのロボ的な性質を解決することはできていない。物語に描写必要がないから省かれてるのだと思うが、それにしても気になる。

2020-01-02 08:04:47
鈴木宏 @saxblue13

6位。山野上花子(アクタージュ) 普通の女性です。芸術の才能だけ人類トップクラスなのを除けば、極めて普通の女性。サイコでもクレイジーでもなんでもないよ。

2020-01-02 08:49:59
鈴木宏 @saxblue13

花子さんの不幸。それは、才能に見合ったイカれメンタルを獲得することができなかったこと。獲得している例としては「響」という漫画の主人公が死ぬほどわかりやすい。アイツは頭おかしい。

2020-01-02 08:52:19
鈴木宏 @saxblue13

花子さん。田舎で育ち、寂しさからコロを産み出し、高校では馴染めない自分に苦悩し、失恋し、美大ではだいぶ年上の(セが上手そうな男に)にコロッとやられて捨てられる。実家には結婚しろと急かさせる。極めて普通。

2020-01-02 08:56:35
鈴木宏 @saxblue13

花子さん。ぶっちゃけ「言ってるだけで夜凪父と肉体関係なんてないやろ」と思ってたのでぶったまげました。でも彼女も「被害者」だったと聞き、かなり腑に落ちました。

2020-01-02 08:59:56
鈴木宏 @saxblue13

花子さん。夜凪初対面時の「事故ですむかなテヘペロ」発言。あれ、シンプルに「彼の娘を実際に目にして当惑した。」が本音のところじゃないかな?殺意を抱いたとかではなく、普通に死ぬ程衝撃を受けて、硬直してた。元カレの実の娘やぞ。吐くわそんなん。

2020-01-02 09:02:33
鈴木宏 @saxblue13

夜凪になんて酷いことを、でお馴染みの花子さんだが、あの人の経緯と立場なら、まあまあ妥当な範囲の仕事のやりかただと思う。アクタ、彼女に限らず、けっこう俳優の資質に賭けてリスクを現場で負う奴ばっかりだし(でないと物語にならない)

2020-01-02 09:06:51
鈴木宏 @saxblue13

そもそも舞台演出が初。なのに甲乙バトルのおまけ付。敵は国民的女優。味方に世界的俳優。主演は元カレ(騙され捨てられ)の実娘。プロデューサからはおそらく「好き勝手やれ」のお墨付きがある。自分の才能については捨て鉢で失敗も怖くない。そりゃああれくらいやるよ。

2020-01-02 09:12:45
鈴木宏 @saxblue13

花子さん。八割九割は「MAXに良い舞台を作る」目的で動いているけど、残りは「私を助けて」な私情。自分は怒りに飲まれて苦しい(この怒りを景にぶつけてはいない)。解決策を教えてくれ。悲壮。

2020-01-02 09:16:01
鈴木宏 @saxblue13

花子さん。たぶん高校時代に、唯我成幸君みたいなやつに出会っていればもうちょっと幸せだった。

2020-01-02 09:22:03
鈴木宏 @saxblue13

たぶん一定の人に怒られる話だが、「自分より図抜けた女性とは結婚し難い」という意識は現代日本男性に根強い(と思っている)。医者の友人から「女医さんは学生時代から相手を見つけておかないと、なかなか大変」という話を聞いたのをたまに思い出す。花子さんにも良い出会いがあるといいけど。

2020-01-02 09:26:46
鈴木宏 @saxblue13

小手先の技巧など真の知性や痴性や教養には敵わないのだ。 ないものをねだってもしょうがないので、あるもので戦えってヒル魔は言っている。

2020-01-02 10:25:19
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