茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2485回「無観客での開催でかえって見えてきた、大相撲の本質」

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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2485回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

2020-03-09 07:16:26
茂木健一郎 @kenichiromogi

昨日の大相撲大阪場所を見た。無観客での開催。協会挨拶で、力士には災厄を抑える力があるという信仰について触れた八角理事長の言葉は感動的だった。いつもと違って、幕内の全力士が立った異例の挨拶。そして、館内には関係者以外には誰もいない。

2020-03-09 07:17:48
茂木健一郎 @kenichiromogi

横綱土俵入りの時、行事が「しーっ」と言う「警蹕」の声もはっきりと聞こえた。「よいしょ」のかけ声はなかったけれども、白鵬関、鶴竜関が四股を踏む、そのパシャン、という勢いのある音が館内に響いた。いつも以上におごそかな、凛と引き締まった土俵入りだった。

2020-03-09 07:19:37
茂木健一郎 @kenichiromogi

何よりも印象的だったのは、土俵の充実である。無観客に次第に慣れてくると、相撲というのは本来こうだったのではないかと思えてくるくらい、取り組みに集中する。力士たちは観客がいなくてモチベーションや気合いの面で心配という声もあったが、蓋を開けたらそんなこともなかった。

2020-03-09 07:20:39
茂木健一郎 @kenichiromogi

考えてみれば、力士にとって「番付」は神聖なもので、それに命を欠けている。幕内か、十両かで雲泥の差だし、前頭何枚目から何枚目に上がるのか、下がるのか、三役になれるか、さらには大関、横綱と、力士人生をかけて争うのが番付であり、それが決まるのが本場所の土俵だ。

2020-03-09 07:21:58
茂木健一郎 @kenichiromogi

練習や巡業で数限りない取り組みを行っているとしても、番付に反映されるのは、本場所の結果のみ。勢い、真剣になるし、ありったけの力を振り絞ろうとする。観客がいてもいなくても、その真剣勝負に変わりはない。

2020-03-09 07:23:02
茂木健一郎 @kenichiromogi

もともと、朝8時過ぎから始まって、番付が下の力士は観客がほとんどいない館内で相撲をとる。その結果で番付を一番下から上げていく。学生横綱となって、幕下付出でデビューする力士をのぞいて、無観客は、力士人生のスタートに戻ったような感覚になるのかもしれない。

2020-03-09 07:24:50
茂木健一郎 @kenichiromogi

もともと、朝8時過ぎから始まって、番付が下の力士は観客がほとんどいない館内で相撲をとる。その結果で番付を一番下から上げていく。学生横綱となって、幕下付出でデビューする力士をのぞいて、無観客は、力士人生のスタートに戻ったような感覚になるのかもしれない。

2020-03-09 07:24:50
茂木健一郎 @kenichiromogi

コロナウイルスの状況で、「無観客」が、音楽からスポーツまで、今年を象徴する社会事象になりつつある現在、大相撲が無観客で行われていることで、かえって大相撲の本質に目が向けられるきかっけになっていることは注目して良い。東京オリンピックもまた、万が一の無観客で見えるものはあるか。

2020-03-09 07:26:23
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2485回「無観客での開催でかえって見えてきた、大相撲の本質」をテーマに7つのツイートをお届けしました。

2020-03-09 07:27:02