～悪いのは私～56for80fin. とその後…

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#源色トマト ～悪いのは私～56 ［先生飲みすぎじゃないですよ。大丈夫ですか？］ 「大丈夫よ。この位…」 ホントに来ちゃった あの時は約束なんてなかったけど 小山くんと打ち合わせ… ではなく居酒屋 あれからは後悔した もちろん「うん、カレー作って待ってる」って私が笑えば解決する事… なのかも

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#源色トマト ～悪いのは私～57 なのに… 「だって、私彼女じゃないし…素直じゃないし…優しくもない…」 小山くんには関係ないのに 気づいたらしまったはずの 目から雨が降る そんな私に動じることなく 小山くんはずっと話を聞いてくれて 気が利いて ハンカチまで出してくれたんだけど… 匂いが…

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#源色トマト ～悪いのは私～58 「ごめん、匂いがダメ」 「せっかく貸してくれたのにごめんね。香水とか苦手で…」 ［すいません！香水つけるの辞めます！］ 「いいのよ。別に担当なだけで、彼氏じゃないんだから、そこまでは…普通にしてればあまり感じないし…」 ホントは嫌だけど そこは大人だから…

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#源色トマト ～悪いのは私～59 バックの中の自分のハンカチ… あの時私の涙で湿ってた あの時源くんが手を拭いた ハンカチ… その時そっと抱きしめられた 強くはないけど 私の身体は包み込まれていた 『小山さん…？』 ［大丈夫ですよ。僕がそばにいます。俺はいつでもそばにいて泣かせたりしない］

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#源色トマト ～悪いのは私～60 ［すみません。先生があまりに寂しそうで。お相手は星野さんなんですね。やはりお知り合いでしたか…］ ［星野さんには申し訳ないのですが、こんなに先生の事泣かせるなら…］ ［先生、俺にしませんか？］ 人の嗅覚は疲れやすくいらしい 全く当てにならない

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#源色トマト ～悪いのは私～61 私の担当だから… 私より年下だから… 私は彼の香水の匂いが嫌いだから… なのに今は包まれた腕を 解くことが出来ないのは この人となら楽にいられると 思ってしまうから… こんな私でも 包んでくれる… 追いかける恋は もう疲れた……………… そんな時携帯が震える

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#源色トマト ～悪いのは私～62 見るとLINEの点滅 …仕事終わった… …何時でも構わないから電話して… いつもなら 文句の一つや二つ言いながら 急いで電話するところだけど 今はそんな気分になれなくて 既読したけど スルーした… ………源くんどう思うだろ……… 蓋をしようとしている私の気持ち…

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#源色トマト ～悪いのは私～63 でも蓋の内側から押される強い何か それでも必死に抑え込む 「帰ろう。ごめんね付き合わせてしまって」 ［いえ、こちらこそ。さっきの忘れてください。これからも担当者としてよろしくお願いします］ 一人で帰ると言ったのに タクシーで送ると 同じ車に一緒に乗り込む

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#源色トマト ～悪いのは私～64 マンションの前 「ありがとう。お疲れ様」 気まずくて急いで タクシーを降りる… エントランス前まで来ると ［先生！］ 振り返ると小山くん ［忘れ物…］ 「あっ、ありがと」 スマホを渡された瞬間… 腕を捕まれ 唇に冷たい感触… …お前好きじゃない男とキスできるの？

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#源色トマト ～悪いのは私～65 どこからか あの時の 源くんの声が聞こえた気がして 小山くんを突き飛ばし 慌ててエレベーターに乗り 部屋へ駆け込む 好きな人… やっぱり好きなのは 許せるのは 源くんだけ… 今まで源くんが勝手に来て 休んで行くだけなんだと 思ってた けど違ってた…

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#源色トマト ～悪いのは私～66 私も源くんがいたら 安心できていて 台風が苦手な私を 心配して忙しくても気にしてくれて 今日は来たら一緒に何食べようかな とか あんな事なやこんな事も話したいなとか 考える事も 楽しみで 彼氏もいないのに 寂しくないのは 気づくと源くんが 一緒にいたからなんだ

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#源色トマト ～悪いのは私～67 こんな事にも気づけなくて… 一方的に やってあげてる感出して こんなに色々してもらってたのに… なのに…私… 洗面所で顔を何度も何度も洗った それでも 小山くんがキスした事実は 私の中から消えなくて 泣いてはれた目を冷やそうと キッチンにきたら 目に入ったのは

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#源色トマト ～悪いのは私～68 小山くんが買ってきてくれて 使おうと思って洗ったまま伏せてあった ペアのタンブラー もしかして… 源くんの嫉妬!? 私と小山くんの仲を 疑ってる!? ならなんで 直接私に聞いてくれないの？ だから 自分の事を 好きでもない男 って言ったの？ 私はこんなに好きなのに

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#源色トマト ～悪いのは私～69 好きだからキスしたのに… 好きだから… 源くんの気をもてあそぶなんて そんなこと いつだって… 1ミリだって 考えたことなんかないのに… そのままキッチンの床にうずくまる どのくらい泣いただろう こんなに涙ってあるんだと 思うほどに泣いてたら ピンポーン

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#源色トマト ～悪いのは私～70 インターホン こんな時間に？ 来る人といえば… おそるおそるドアの前をのぞくと 今、会いたくて会いたくて でも こんな顔を一番見せたくない人 ても 話さないといけない人 ドアを開ける決心が つかないでいると 今度は携帯がなる 見ると LINEが数件と着信…

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#源色トマト ～悪いのは私～71 ドアのすぐ向こうにいるから この着信音も聞こえてる 決心してドアを開ける そして入ってきたのは 気難しい顔をした源くん その手には大きな袋…？ もう、終わりなんだね いつまでもは続くとは 思ってなかったけど いつの日か 源くんに彼女ができて 紹介されて…

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#源色トマト ～悪いのは私～72 私の幼なじみの役割も 私の長くて拙い初恋も 終わるんだ そう思ったら また溢れてきちゃって… 源くんの顔もまともに見れなくて 下向いて 目をギュッとつぶったら 大粒の雨がストッキングの足に ポトリと落ちた… 涙…冷たい… 『悪い、俺もうガマン出来ないよ』

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#源色トマト ～悪いのは私～73 私の自業自得だ その袋に自分の物詰めたら もうココには来ないんだね… 自分の唇をめいいっぱい噛んだ 力を入れてないと立っていられない そんな私の視界が暗くなり 顔にあたたなスウェット地 ？？？？ 私…今源くんに抱きしめられてるの？ 『泣くなよ。好きだから。』

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#源色トマト ～悪いのは私～74 「ごめん。源くん私…サヨナラする覚悟出来てるから…今までホントにありがとう」 そう言って俺の胸を突き放す… オイオイ…お前ちゃんと聞いてる？ 俺は好きだって言ったのよ。 告白したのよ。あなたに こ、く、は、く なのになんで 別れる覚悟って何!?なんなのよ？

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#源色トマト ～悪いのは私～75 『お前さぁ、人の話ちゃんと聞けよ！俺は好きだって言ったの!!』 つい、語尾が強まる そんな俺を まだ潤んだ目で見上げるから 『この前はごめん…俺、嫉妬したのよ。お前の担当の…小山さんに…だって…俺酒飲めないのにアイツとならお揃いのタンブラーでお酒を…』

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#源色トマト ～悪いのは私～76 『そしたら無性に腹が立って…だからごめん。でも俺やっぱりお前がいないとダメなんだ。だからサヨナラなんて言わないでよ…』 俺も必死だった 黙ったまま目に涙を溜めたまま 俺の話を聞いてるお前を 強く強く抱きしめた 俺の気持ち… ただお前だけに伝わって欲しくて…

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#源色トマト ～悪いのは私～78 俺の胸の中に包んだあなたは 小さくしゃくりあげていて こんなに好きなのに こんなにあの日のあの一言で 傷つけていた事に 今更ながら 自分の胸が痛む… 『俺、あれから考えたんだ。俺は仕事とはいえキスシーンがあったり、仕事で女の人と2人で仕事の日もある。』

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#源色トマト ～悪いのは私～79 『それをあなたがどんな気持ちで見ていたのか…俺は考えたことも無かったのに、自分の事になったらあんなこと言って大事なあなたを傷つけて…何やってんだろうな…』 『情けないよ。仕事意外だとこんな俺だけど、あなたの事がずっと好きです。俺の彼女になってください』

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#源色トマト ～悪いのは私～80fin. 返事がない 抵抗もせず 俺の胸の中に収まっている… 返事がないのでは無い 俺の背中に手を回して 服をめいいっぱい握っている それが彼女の返事 顔が見たくて離したら またひっついて 「悪いのは私なのに…」ってまた涙を流すから そんな口を自分のでふさいだ

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#源色トマト ～悪いのは私～その後1 たくさんの口付けをする事で たくさんの想いをうめて その後2人でお風呂に入る 今までの私は 何に抵抗していたんだろう 彼なのか 恥ずかしさなのか 強がりだったのか 風呂の中でも体のどこかは 常に触れ合っていて 隔てるものは 泡かお風呂の中の温かなお湯だけで