茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2519回「WHOはほんとうに中国寄りなのか?」

1
茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2519回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

2020-04-14 07:24:26
茂木健一郎 @kenichiromogi

アメリカ合衆国のあり方を見ていると、国連(UN)を否定的にとらえるという傾向はずっと昔からあって、国際的な安全保障でも、安全保障理事会に頼るんじゃなくて、自国でやってしまおうという気分が強かったと思う。常任理事国であるにも関わらずである。

2020-04-14 07:27:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

一方、日本は、国連がどちらかというと好きな傾向が強くて、最近では聞かなくなったけれども、安全保障理事会の常任理事国になることが外交上の目標だったし、そのためにいろいろ画策していたと思う。今では、あまり現実味がなくなってしまったけれども。

2020-04-14 07:28:53
茂木健一郎 @kenichiromogi

ところが、その国連やその機関が好きな日本で、最近WHOの悪口を言う人が多い。直接のきかっけは、今回のウイルスの震源地とされる中国寄りの姿勢を見せていたということらしいけれども、WHO関連のニュースが流れると、そのコメント欄にWHOに否定的な意見がたくさん出ることが多い。

2020-04-14 07:30:12
茂木健一郎 @kenichiromogi

一方のアメリカは、「通常運転」というかもともと国連などの国際機関を信用していなかったところに、トランプ大統領が中国に対して批判的な言動を続けていることもあって、WHOの英語のニュースに対するコメントも、辛辣で批判的なものが多い。こちらは何十年も続いてきた気分の延長線上である。

2020-04-14 07:31:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

アメリカは、WHOだけでなく、ユネスコのような機関に対しても、自分たちが気に食わないふるまいがあったりすると偏向しているなどと批判して拠出金を出さないと脅したり、カットしたりしてきた。いかにもアメリカらしいと言えばそうだが、最近は日本の政府や世論も少し真似し始めたようだ。

2020-04-14 07:32:30
茂木健一郎 @kenichiromogi

新型コロナウイルスのパンデミックなどの事態は、本来政治からは中立的な状況把握、評価をすべきで、政策提案も中立的に行われるべきなのに、WHO(に限らず国連の機関)は各国政府からの拠出金に頼っているので、痛くもない(かもれない)腹を探られる。中国の拠出金が多いから中国寄りなのだろうとか

2020-04-14 07:34:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

WHOが実際に中国寄りなのか、事務局長が中国政府べったりなのか、ネット上に渦巻く陰謀論や誹謗中傷にはあまり興味がないし付き合う気もないが、WHOが、各国政府からの拠出金に依存しているという構造そのものが、その中立性を疑わせる理由になっていることは事実だと思う。

2020-04-14 07:36:09
茂木健一郎 @kenichiromogi

国連本体にせよ、WHOにせよ、国益とかそういうことをいかにも言い出しそうな政治家たちが拠出金を出す出さないの判断をする構造になっていることが、そもそも中立性を疑わせる原因になっている。この際、個人からの寄付を広く集めるとか、中立性を疑わせない構造の組織をつくるべきなのかもしれない。

2020-04-14 07:38:10
茂木健一郎 @kenichiromogi

そもそも、WHOとか、UNなどの「建て付け」が大げさというか事大主義な感もある。主権国家の拠出金に依存している国際組織は、いかにも危うい。むしろ資金的にはスモールスケールでも、中立的で賢い、機動性のある機関があれば、本当の意味で人類の福利に貢献できるような気がする。

2020-04-14 07:39:32
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2519回「WHOはほんとうに中国寄りなのか?」をテーマに9つのツイートをお届けしました。

2020-04-14 07:40:08