謎の男れぐなむ6

メキメキ
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kiris_ @kiris_

れぐなむの夢を見たわ

2011-06-15 08:51:53
kiris_ @kiris_

れぐなむは美味しんぼみたいな仕事をしていて、いいえ新聞社勤務とかそういうことではないわ 何かを食べて嫌味を言ったり食べ物を口に入れたままこれはおいしいとはしゃぐような仕事 それを続けていた れぐなむはスーツこそ着ていたけれど、いれはもういやらしい色合いのペイズリー柄だった

2011-06-15 08:54:49
kiris_ @kiris_

れぐなむは裏金を作るために、ライバル店からお金を受け取って特定の店をまずいと言ったりすることがあった そんな時のれぐなむがもっともイキイキと輝いていて、私はこの人はダメだと思った

2011-06-15 08:57:04
kiris_ @kiris_

でもある日、れぐなむがその作った裏金を病気の子供たちに送っていることを知った、でも病気の子供たちはれぐなむのことをペイズリーのおじさんだとしか思っていなくて、あの料理にごちゃごちゃ言う人だとは知らない

2011-06-15 08:58:34
kiris_ @kiris_

秋が来て、れぐなむは病室から見える塀にペンキで何かを描いていた 枯葉が落ちるとそこにはおいしい食べ物がたくさん見えるようになるのだ 子供たちは大喜びでペイズリーおじさんにありがとうと言っていた もちろん片三つ編みの美少女もだ

2011-06-15 09:02:53
kiris_ @kiris_

片三つ編みの美少女はペイズリーのおじさんに、食事制限があることを話さなかった、ただあの絵が嬉しいということを言って笑っていた

2011-06-15 09:39:00
kiris_ @kiris_

片三つ編みの美少女はれぐなむが何をしてそのお金を作っているのか全部知っていたのだ

2011-06-15 09:42:04
kiris_ @kiris_

ある日れぐなむはまたうまい店をまずいと言う仕事を依頼された その店は片三つ編みの美少女の愛する家族が経営する店だった れぐなむは色々と考えた 考えごとをしているときれぐなむのペイズリースーツは紫外線に当たったカメレオンのように色が変わるのだ もちろん珍妙な色合いだ

2011-06-15 09:44:18
kiris_ @kiris_

その仕事の日片三つ編みの美少女は手術だった 彼女はれぐなむに言った 「ペイズリーのおじさん、お仕事頑張ってね 私も頑張るから」

2011-06-15 09:45:55
kiris_ @kiris_

れぐなむは今日の仕事場である小さなかわいらしい洋食店に入った そこで出されるあたたかい食べ物はすべてとても優しくおいしいもので、れぐなむは黙々と泣きながらそれを食べた 鼻水が出て汚かった、紙ナプキンで鼻をかんでまた食べ続けた

2011-06-15 09:48:17
kiris_ @kiris_

すっぱいドレッシングのかかったトマトのくし切りがのったグリーンサラダ、こっくりとしたポタージュスープ、籐のかごにチェックのクロスが敷かれた上に並ぶ焼きたてのバゲット、そしてあの付け合わせが添えられたみごとなハンバーグ

2011-06-15 09:50:42
kiris_ @kiris_

最後にひきたてのかおりたかいコーヒーを飲み終えてれぐなむは言った

2011-06-15 09:51:56
kiris_ @kiris_

「この店はむじゅるぐゔぉわげぼごぞべれふぇどぼぞばぁ」

2011-06-15 09:52:46
kiris_ @kiris_

見守っていた人は皆、目を丸くして聞き返した れぐなむはまた答えた 「聞こえなかったんですか?この店はむじゅるぐゔぉわげぼごぞべれふぇどぼぞばぁと言ったのです!ではさらば!」と呆気にとられる人々を残しペイズリーのれぐなむは重い木のドアを押してカランとベルを鳴らし帰って行った

2011-06-15 09:55:44
kiris_ @kiris_

手術が成功した美少女はれぐなむにか「おじさん、あれは大人としてダメよ」と言われていた れぐなむのスーツはメキメキと赤くなっていた きっと思い出すたびのたうちまわりたいんだろう なにせ無駄に颯爽と店を出て行ったわけだから

2011-06-15 09:57:50