山田太郎が「しなかったこと」リスト

政治的発言をした芸能人への大バッシングをスルー

芸能人が政治的発言を「したことそれ自体」を叩かれている(≠批判)ときに、発言の自由を擁護することすらできない人に何ができるのだろうか。

自民党議員の報道弾圧発言もスルー

小野田議員の主張は批判の域を超えている。与党の議員が政府批判に「放送するべきではない」などというのは圧力に他ならない。そして同じ党の同じ1回生議員に何も言えない山田太郎。

香川のゲーム規制でも何もできなかった

どころか規制を進めた自民党を無視し久里浜医療センターが黒幕であるかのように煽る始末。

あいちトリエンナーレへの検閲はむしろ擁護

ちなみに、文化庁が補助金不交付を決定したときの議事録がないと明らかにしたのは共産党の議員。山田太郎はマジで何もしていない。

　さて、表現の自由を守ると謳う山田太郎氏ですが、トリエンナーレTwitterで発言したのはわずか2ツイートでした。この時点で彼の本気度が窺えるというものです。

　ちなみに、後述する動画ではツイートについて「遅いといわれるが、間違いがないように慎重につぶやいている」「140字では難しい」「切り取られないように動画で論じている」と言及していますが、すべて言い訳と断じていいでしょう。氏のツイートは「遅い」のではなく「つぶやいていない」のであり、140字では難しいというがスレッドを連ねればいいだけの話であり、切り取りというが動画だって切り取られる恐れは十分にあるからです。
(中略)

①「法律」に反しない限り
　山田太郎氏が表現問題についてあまりにも無知だと確信したのは、動画中で何度も「法律に反しない限り表現は制限されるべきではない」「自由とはいえ法律に反する表現はまずい」と言った趣旨のことを言っている点です。
　氏は最大限自由を擁護しつつ、その自由には限界があることを示したいのでしょうが、しかしこの見解ははっきり言って誤りです。
(中略)
法律は権力者が主導して作る性質があり、それゆえに表現が過度に規制されることがあります。このような状況にあって、表現が許されるかどうかの判断基準を法に依存することは極めて危険です。
　本来であれば、その表現が許容されるかどうかはあくまで、その表現が他者の人権を侵害しているかどうかという、公共の福祉の観点から考えられるべきです。
(中略)
②菅官房長官の発言は問題ないと判断
　これは23分ごろでしょうが、山田太郎氏は菅官房長官の発言を検討し「この時点では補助金をどうするといったわけではない、補助金を出す立場が再検証するというのは当然なので問題ない。圧力には当たらない」という趣旨で問題ないと判断しています。
　しかしこれは、菅官房長官の発言がどのような状況で発せられたものなのかという文脈に対する理解をあまりにも欠いたものであるといえましょう。
(中略)
③事後検閲を盛大にスルー
　山田太郎氏はまた、大村愛知県知事の発言を取り上げ、河村市長の発言が検閲であるという知事の発言を批判しています。氏曰く、検閲は「事前に行われるもの」という定義があり、それゆえ展示が行われた後になされた河村市長の発言は検閲に当たらないというのです。
　なるほど、確かに厳密な定義では検閲にあたらないでしょう。しかし、なぜわざわざここで、極めて範囲の狭い定義を持ち出したのでしょう。検閲が問題だというのであれば、表現が世に出た後に権力を用いて弾圧する事後検閲も十分表現の自由の抑圧であるといえるはずです。なぜ事後検閲という概念を排して、狭い定義で考えなければならなかったのでしょうか。
　山田"トリエンナーレ・スルー"太郎の問題点をまとめてみた-九段新報

あいちトリエンナーレ弾圧に端を発する大村知事へのリコール騒動もだんまり。表現の自由を守る地方自治を擁護する素振りすらない。

　山田太郎氏の動画の中で、37分ごろですが、いわゆる慰安婦像、『平和の像』について言及しています。

　山田太郎氏はそこで、「少女像について、そういう展示をすることで公的なものがそういう立場を認めているととられかねない」という趣旨の発言をしています。はっきりさせておきたいのは、「とられかねない」という表現は確かに使ったのであり、同時に、この表現は『平和の像』が示す、従軍慰安婦という戦時中の日本の加害行為について多かれ少なかれ否定的な、つまり歴史的事実として加害があったという見解にある程度の疑いを挟む立場でなければ出てくることがあり得ない表現だということです。

　要するに、山田太郎氏は、どの程度かはさておき、戦時中に日本が女性へ強制して慰安婦にしたという問題を疑う立場、歴史修正主義に親和的な立場であるということです。
　前回の記事で言及したように、私はこの点で完全に山田太郎は信用ならない政治家であると確信しました。遅すぎると言われればそれまでですが。
(中略)
像は別に、センシティブな表現をしているわけでもなければ誰かを侮辱しているわけでもありません。にもかかわらずこの像が「不愉快」に映るのは、この像が背景としている「戦時中の日本による加害行為」つまり「自国他国問わず女性を強制的に慰安婦として送り、強姦した」という事実を突きつけられるのが不愉快だからにほかなりません。
　誤解を恐れずに言えば、日本の政治家にはいわゆる「慰安婦像」に対し不快などと表明する権利はない-九段新報