元偵察兵から教えてもらったトラッキングが目からウロコだった話…のちにカウンタートラッキングで驚かされた話も

かっこいい
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Masato @Massa315

MotoGPとDartsがすき。そして時々緑の人。劇場版を観てからガルパンと大洗にどハマリしてます。 戦車道付随伴歩兵

Masato @Massa315

久々の備忘録。 元偵察兵だった人から教わった中で1番自分に影響を与えたのはトラッキングでした。 その人はちょくちょくメインインストラクターの目を盗んでいろんな事を教えてくれましたが、その時もメインのチームが出発した後に、 「よし、ちょっと待って」 と我々を引き留めました。 続く

2020-06-16 23:57:12
Masato @Massa315

15分以上経って不意に 「よし、ではレクチャー始めよう!」と言って始まったのがトラッキングでした。 出発地点から入っていった藪は見えていましたが、そこから先はどういうルートを通っているかは解りません。そこを追いかけながら実際に教えてくれるということでした。

2020-06-17 00:01:08
Masato @Massa315

元偵察兵の人はゆっくりと、周りを見渡したりしながら進みますが、 「彼らは目的地に向かって、カウンタートラッキングを意識しないで進んでるから痕跡が結構残ってるんだ😃」 と、痕跡を丁寧に教えてくれました。先行してるチームは6人。彼らは山の中を進んでいるので、

2020-06-17 00:04:26
Masato @Massa315

場所によっては通った道筋の土が捲れていたり、顔の高さ付近の枝とかには注意を払っているようですが (通りづらいのと、大きな音を立てないように押さえてる)、腰から下は小枝が折れていたり、低い藪が一方行に倒れていたりでした。

2020-06-17 00:07:18
Masato @Massa315

途中少し土が見えて窪んだとこがあり、「これは鹿とか動物が寝床に使った跡だね」と示してくれたり、幅1m内位の沢(川?)に出てきたときは 「こう言うところは対岸だけでなく、川沿いに少し見て周り、別のところから渡ってないか、または上がってないかを見るんだ。岸に泥がついてないかとかね。」

2020-06-17 00:10:54
Masato @Massa315

沢を渡ってまた沢沿いに少し見て歩き、進路が解ったようでまた進んでいくと、突如停止の合図を出されました。 「ここ見てごらん。やたら踏み荒らされたとこあるよね?これ恐らくは休憩地点でここにいたんだと思う。」 との事でした。

2020-06-17 00:13:51
Masato @Massa315

「よく観ると、地面が荒れてるところがそれぞれ同じ場所だよね。恐らく座って警戒していたんだろうけど、足を替えたりする度にそこに荷重かかって葉っぱや土が捲れてきてるんだと思う。」 と。 最初に言っていた「目的地に着くことだけで進んでいるからカウンターを意識してないので痕跡が……」

2020-06-17 00:17:36
Masato @Massa315

というのが如実に現れてるとの事でした。つまりは、出発時に痕跡を消すなどをやってないし、進んでいる場所そのままで休憩を取っている事がバレる要因であると。 たまに地図とコンパスを見て目的地方向を確認してましたが、大概は痕跡を追っていました。

2020-06-17 00:20:31
Masato @Massa315

あと、時々やっていたのが音を確認していました。勿論近づくまではなにも聞こえませんでしたが、ある程度進むと少しづつ先の方で枝の割れる音や草を分ける音がしてきて、大体の場所が掴めました。 「よし、少し待とう。」 とまた我々を止め、五分位した辺りで再出発。

2020-06-17 00:23:34
Masato @Massa315

今度は「相手が追跡に気がつかないように追いかけよう」と近距離での後追いに切り替わりました。 実践なら、同じスピード、若しくは追い付こうとすれば我々の存在が気づかれてしまいカウンタートラッキングを仕掛けてきたり、最悪アンブッシュをかまされます。 いわゆるフィッシュフック

2020-06-17 00:25:58
Masato @Massa315

による待ち伏せや、わざと遠回りさせたりするよう仕向けられたりするからです。 一定距離で後を着けるのは楽しいですが、難しくもありました。 そして、先遣チーム(メインですが)が着いた10分後に追い付きました。 この時までトラッキングは足跡をひたすら追うものと認識していた

2020-06-17 00:28:28
Masato @Massa315

自分には目から鱗でした。 「だいたい形になるまでは1年くらい練習と勉強したよ。」 と元偵察兵の人は言っていました。 「とにかくいっぱい痕跡を観ること。普段からも意識をして探してみたり観察すること。それを学習していけばおのずと探せるようになる」との事でした。

2020-06-17 00:31:20

のちに体験したカウンタートラッキング

Masato @Massa315

この事が影響うして、その後いよいよ元ローデシア軍TCUだった人のスクールに行くはずが、2001年のあのテロでキャンセルになり、それが会場であったBLACKWATERに行く事になったわけです。受けたかったなぁと。 ですごがその3年後にカウンタートラッキングを見せつけられることになりました。

2020-06-17 00:34:52
Masato @Massa315

オーストリアの競技会の時に、チームリーダーが「地図で観るとこの森の向こうがポイントなんだけど……」と示したので自分ともう一人が斥候に出て、獣道を辿りましたが、途中顔の高さに蜘蛛の糸が延びていました。 「前はチェコのチームでデカイバックパック背負ってたな……」

2020-06-17 00:37:37
Masato @Massa315

と思い出し、もう一人とここは違うと判断。戻って「ここではなくて、迂回の道で行こう」となりました。 迂回の道には何チームかいまして、一緒に抜けたところが次のポイントでした。 ミランのシミュレーターだったので時間ができて待っていたのですが、その間にリーダーが

2020-06-17 00:44:03
Masato @Massa315

「やはり彼らはあの森を通ってきたそうだ」と。 獣道に人が通った形跡があったのに、蜘蛛の糸で人が通ってないと判断したのは間違い、彼らは蜘蛛の糸を避けていったわけです。 まさしく、トラッキングされるのを意識した行動でした。 これでさらに目から鱗が落ちた覚えがあります。

2020-06-17 00:46:12
Masato @Massa315

奥の深さからどんどんと嵌まり、今に至るわけですが、あの時の山のなかでの追跡は本当に衝撃的でした。 また練習再開しないとなぁ (´∀`;)

2020-06-17 00:47:41
Masato @Massa315

あ、途中出てくる「フィッシュフック」とは、進み方を釣り針の形になぞらえて、追跡者を待ち構えられるように動くやり方です。 カウンタートラッキングとして、待ち伏せやLUPに入る時に使ったりします。

2020-06-17 14:54:16