日本現代怪異事典「ホタル使い」の記述について。
これたしか出典の山口敏太郎氏の「日本の現代妖怪」が2007年5月の発売でそもそも永夜抄以後の発売なんじゃなかったっけ。 本当にいる日本の「現代妖怪」図鑑 山口 敏太郎 amazon.co.jp/dp/4773003650/… @amazonJPより
2020-08-12 23:24:35@AmazonJP そも、出典先の本がどこから出てきたかはっきりしない噂をゴシップやネットミームもその真偽も関係なく節操なくまとめたやつで、むしろリグルを元にして記事を書いた可能性も考えられるという説があったような……。
2020-08-12 23:26:45@AmazonJP しかし永夜抄や紅魔郷が発売後10数年となると逆にそこを出典にして広まったミームがいくつかの書籍や記事を経由して、2010年前後くらいの本に「一説にはこういう伝承がある」として掲載されかねないのだな……
2020-08-12 23:29:46東方を初出とする現代妖怪の伝承が過去に遡ってあったことになるならば、まさに妖怪のソースロンダリングと言えようか。 twitter.com/domioriha/stat…
2020-08-12 23:31:31で、注文していた本が届いたので該当する記事を確認しました。
日本現代怪異辞典(2018)に記載のあった「ホタル使い」が極めてリグルっぽいという話、出典だという「日本の現代妖怪」の原本を買ったので確認してみた。 出典元の正確なタイトルは『本当にいる日本の「現代妖怪」』奥付によると2007年6月12日初版発行。 この226ページにホタル使いが掲載されている。 twitter.com/domioriha/stat…
2020-08-16 18:57:36この本、20~21世紀の新しい妖怪の目撃談を元に構成された本で、まあ表紙のとおり怪しさ成分のかなり強めなムック本。妖怪を時代を映す鏡として、「街」「家」「サイバー」等に分類して紹介している。 で、このホタル使いの記事は投稿者の友人だという専門学校の先生の体験談として紹介されている。
2020-08-16 19:00:08分類は「自然」カテゴリ。軽井沢に出掛けていったとき、近くにホタルがたくさん居る場所があるという話を聞いて出掛けたところ、たくさんの見物客が混雑している中でホタルもたくさん飛び始めた。その中で一行の一人がじっと1か所をみている。他のメンバーもつられてそこを見るがなにも見当たらない。
2020-08-16 19:02:45しかし彼女にはなにかが見えるようで、「あそこに男か女か解らないほど綺麗な人がいて、手で招くとホタルが寄ってきて、放すと飛んでいく。きっとホタルのプロだわ」と話す。しかし他の同行者には何も見えなかった。そのホタル使いの姿を見たのは一人だけだという。
2020-08-16 19:04:47美しいホタルの乱舞には、ホタル使いという見えない裏方がいるようだ、と記事は締めくくられている。 これだけ読んでみるとあまりリグルっぽいと言う感じがしない。まああえて意識して読めばそうならないことはない程度? 日本現代怪異辞典にこの話が収録される課程でずいぶんイメージが変わっている。
2020-08-16 19:07:10で、ストーリーとしても怪異話というよりは、完全な観光地で大勢見物客も居る中で、ホタルのそばに居る人影を一人だけしか見つけられなかったという話であり、敬意を見るに単に一人を除いては「ホタル使い」に見えなかっただけで近くに人が居たんじゃないかと思えなくもない。
2020-08-16 19:09:09あとこういう本特有の、「投稿者の友人」の話として「その友人と一緒に旅行したうちの一人」の目撃談が語られているやたら迂遠な構図なので、妖怪話としてしてしまっていいのかもかなり怪しい。せめて投稿者が見たくらいのストーリーならもう少し出典として成立しそうな気もするが。
2020-08-16 19:10:54ということで出典元に当たってみた結果、日本現代怪異事典に掲載されている「ホタル使い」の記述、出典元はかなり怪しい話で、それが日本現代怪異事典という書籍に、投稿者の友人の同行者の目撃談という部分が全部カットされて載っているため、まともな伝承っぽく見えるものだということが判明した。 twitter.com/domioriha/stat…
2020-08-16 19:13:59『本当にいる日本の「現代妖怪」』が2007年の発行で、永夜抄が2004年の頒布だということで、「ホタル使い」の目撃談がリグルに由来するものではないかという推測については、記事を読む限りちょっと微妙だと思う。 完全に否定まではできないけど、そういう感じの話が紛れ込んだようには思いづらい。
2020-08-16 19:17:28リグルの専門家の見解を待ちたいところだけど、2007年当時に、リグルが「男か女か解らないほど綺麗な人」というイメージがどこまで浸透していたかというのもちょっと悩ましい。中性的なイメージはあったろうけど、神秘的で美しいというのを全面に押し出して解釈してた人はそこまで多くなかったのでは。
2020-08-16 19:18:59もしかしたら、出典元である『本当にいる日本の「現代妖怪」』の投稿者の友人の同行者氏がリグルの熱烈なファンで、軽井沢のホタルの乱舞の中についリグルの姿を垣間見て、それがムック本の投稿記事になり、巡り巡って日本現代怪異辞典に掲載されたという可能性はある。ないことはない。
2020-08-16 19:23:06