ベストエロゲー投票クリエイター別感想紹介 第48回：桜庭丸男編

よろづ集計人＠ベストエロゲー投票2023終了 @besterogeyorodu

未プレイで興味がある人はまず公式サイトのキャラの並びを見て3種類ある体験版を全てやってほしい。 そしてそのときに浮かぶ疑問や違和感はそのままにして本編をやることをお勧めする。 それらの細やかなトリックまでもが綺麗に収束するさまはまさに圧巻である。

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唯一の失敗は恐ろしい存在であるべきの屍ちゃんが割と最初から可愛いところ。

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・２０１７年一番のシナリオゲー。 伏線回収は見事。 主人公がヒロインに無条件に好かれる理由やヒロインの淫語連発など、エロゲにありがちな要素を上手く伏線化させている点を中心に、エロとシナリオをきちんと融合させており１８禁である意味がしっかりと存在している。

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ただのシナリオゲーではなく、18禁だからこそできる表現と言う意味で物凄く珍しく、それでいてきちんと各種設定が正当化されていた。 物語終盤のとある立ち絵の演出なども物語設定を上手く表現していて、シナリオと演出の歯車が噛み合っている。 延期・バグ・誤字などが無かったことも評価したい。

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・今年のダークホースNo.2。キャラクターが規格外に多い点や、キャラ名が奇抜なものばかりだったことから、初めはグロ要素を全面に出したインパクト勝負の出オチゲーかと思ったが、その手合によくありがちな作り込みの甘さや粗さが一切見られない、非常に丁寧に練り込まれた作品。

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豆腐メンタルには厳しい、救いのないストーリーではあるが、ライターが日和ったりせず書きたいことを最後まで貫いた点は好感が持てるし、こういうエロゲにしかできない表現を活かした意欲的な作品は今後も積極的に応援していきたい。

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ラブコーディネーション!（しばそふと/18年51位） 前立腺にビンビンビン来てるウルトラ大本命で、大事に大事にとっといたら年末年始の喧騒にまぎれあっちゅーまに投票期間。 まだ全然進んで（すすめて）ない。今、ヒロインが変な語尾で喋りはじめたとこ。H度ランキングおしあげるためにもう投票。 pic.twitter.com/w9AmhxwJPX

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最初のHまで長いかと思い、オートにして夜食喰ったり風呂入ってたりしたら3日目くらいに合体してた。 「おーよかったな若いの。」という感想と「なんだこのエロボディ！？」というぶったまげた思い。ファーストセックスでもうH度MAX認定。

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（ところでこのポーズ[脇しめて両手両指をあごの前で組む]のセックス、今度のクロシェット新作にもあるよね） フラグ散らす（3回とも違う娘を選ぶ）と、ヒロインルートになる模様。 20回記念投票でもっと詳しくレビューします。これからじっくり全Hシーン一回一回、味わっていきたい。

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体験版の中身から半分ばっさりカット（！）してさっさと喫茶店にボイン大集合させてる。 これだけでもう、良心的なメーカーだとわかるよね。 こういうのが、次の時代を担っていく逸材。これもおそらく、100点エロゲに違いないだろう。 2月は頭空っぽにして大きいお乳のヒロインたちに溺れたい。

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捻くれモノの学園青春物語 ～俺と彼女の裏表～（りびどーそふと/18年61位） 『俺ガ〇ル』を読んだ桜庭丸男が漂白剤に浸かりながら書いたお話。 あの『ChronoBox』のライターが描く青春とは？ と楽しみにしていたが、複数ライター隠しで実態は全体の40%しか担当していなかった。 pic.twitter.com/33wfD1Neyg

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更にtrue√らしきヒロインが別ライターという残念な事件があったものの、桜庭氏担当の唯&雫の√は捻くれモノというテーマを踏まえ、且つ本作の特徴のミニゲームがシナリオに活用された意欲的で面白いものだった。

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雫は作品中ダントツの捻くれヒロイン。 設定からして性格最悪のストーカー幼なじみで、共通√の言動とキャラの魅力を全て隠した地味状態のイラストで大いに損していた。

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幼なじみ好きな私をして『ハズレ幼なじみ』と表現させる程どう控えめに言ってもクソ女だったが、シナリオがそれらの下馬評をひっくり返した。

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主人公への好意の理由は彼女の人格形成にまつわる過去が関するものだったが、その過去に縛られ続ける自分と青春倶楽部のヒロインたちと知り合って変わりゆく主人公の間に心象的な距離を感じていた。

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雫の世界では主人公だけが光で、彼がいなくなったら本当に独りぼっちになってしまう。そんな後ろ向きな動機ではあったが、心をすり減らしながら、泣き叫びながらも想いを告げて自分の弱さを受け入れたその告白シーンは間違いなく本作随一の名シーンだった。

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これまでの人生ずっと捻くれたまま生きてきた1人と1人が 「俺達は、1人じゃ生きていけないんだ。捻くれた生き方をし続けて……普通の連中のから大幅に後れを取った者同士ーー馴れ合って、寄り添って、カッコ悪く生きていこうーー」 と、2人になり、世界を愛し始める物語。それが雫√だ。

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唯は作品中唯一の捻くれていないヒロインであり、癒し枠であり、愛されるバカ。 誰にでも優しいとはいえクラスカースト上位の彼女がなぜ仲良くしてくれるのか、なぜ主人公が好きなのか． そういった疑問を抱えたまま進むシナリオは、全体がワンセットなとこがあるため詳細はネタバレ関係上避けよう。

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また、嫌われる要素である『不快なモブ』が出現するが、ちゃんとシナリオに関係しているから安心していい。イラつき展開はあるがしっかり解決する。 この√が面白いのは、上記の様々な要素がエピローグの種明かしで全て繋がり、普段の何気ない日常会話での名前を呼ぶことさえも意味を持つところだ。

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捻くれモノからの脱却を謳う雫√と、捻くれたままでもいいんだと受け入れてくれる唯√のアプローチの違いも、また面白いと感じた。

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以上、桜庭丸男氏の携わった作品の感想をご紹介しました。 ベストエロゲ的に見ても順位や本数はさほどでもありませんが、駄作とクロノボックスというエロゲ以外じゃ絶対に描けない極北の良作を生み出したことが強烈な印象を残します。 記録ではなく記憶に残るタイプの極地みたいなライターですね。

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そんな氏の最新作、Waffleの『蛇足』が先日発表されました。発売予定はギリギリ年内の12/25。 公式サイトにて『駄作』のキャラや設定が含まれていると名言されており、純粋に続編と呼んでよさげですね。いやはや楽しみであります。 pic.twitter.com/UibzCbeTPm

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それでは今宵はここまでに。 今日もまた、先人達に感謝と敬意と応援を。 次回は9/24（土）22：00頃の予定です。 第49回は「桐月」氏の作品の感想をご紹介致します。