短編集

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レン @rain560509

『あ、呼ばれたわ。ごめん、また掛けるから。』 「うん、ありがとう。忙しいのにごめんね。」 『ええって。ほなもう寝いや。』 「うん、おやすみなさい。…あ、信ちゃんっ、」 『ん、なんやなんや?』 「いやあの、えっと…お仕事頑張ってね…。」 『おん、ありがとうな。おやすみ。』 #エイトで妄想 pic.twitter.com/LGI5ye8mhG

2020-09-14 14:56:49
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レン @rain560509

はぁ、また言えなかったな。 ただ好きって伝えたいだけなのに、そのたった二文字が言えない。 「信ちゃん、大好きだよ。」 通話履歴を見ながら言っても何も伝わらないのに。 信ちゃんは、ほんとに優しくて大事にしてくれてるのに、ドキドキしてしまうから、素直に好きって言えない。 #エイトで妄想

2020-09-14 14:56:50
レン @rain560509

『あ、ごめん。また掛ける、ほなな。』 「あ、うん。…あの、頑張ってね。」 『おん、おやすみ。』 最近は、仕事が忙しいみたいで全然会えてない。 信ちゃんがいつ来てもいいように起きて待ってるんだけど、今夜も遅くなるみたい。 でも、こうやって電話くれるだけでも幸せなんだよ。 #エイトで妄想

2020-09-14 14:56:50
レン @rain560509

それから数日後。 最後に会えたのいつだっけ? 忙しいのは分かるけど、やっぱり寂しいよ。 せめて夢の中で逢えないかな? そう思って、信ちゃんがいつも着ているスウェットを抱きしめながら電話を待っていた。 「…ん、あれ?やだ寝ちゃった。」 いつの間にか寝てしまってたらしい。 #エイトで妄想

2020-09-14 14:56:50
レン @rain560509

「そっか、夢の中でさえも逢えないのか…。」 夢と現実の間のふわっとした頭の中でそんな事を考えてしまう。 やだ泣いちゃう。もう一回寝てしまおう。 零れ落ちる前に目を閉じた。 『○○、泣いてる?』 え、信ちゃん? 「あ、信ちゃんだぁ。やっと夢に出て来てくれた。」 『夢?』 #エイトで妄想

2020-09-14 14:56:51
レン @rain560509

「夢でもいいの、やっと逢えたんだもん。」 とても嬉しくて、思わずギュッと抱きつく。 『ん?どうしたん?』 「んふふ、信ちゃんの匂いがする〜。夢なのにリアルだね。」 『○○寝ぼけんの?』 「あのね信ちゃん、寂しかった。」 『おん、ごめんな。』 信ちゃんも抱きしめてくれた。 #エイトで妄想

2020-09-14 14:56:58
レン @rain560509

『それで、俺のスウェット抱きしめて寝てたん?』 「せめて夢の中で逢えないかなぁ〜って神様にお願いしたの。」 神様、お願い聞いてくれてありがとう! 『可愛ええこと言うやんか。』 「信ちゃん…」 『なんや?』 「好きだよ。」 『俺も好きやで。』 そう言ってキスをくれるけど… #エイトで妄想

2020-09-14 14:56:58
レン @rain560509

「っ、はぁっ…んっ、」 何これ、リアル過ぎない? 苦しくて、息が出来ない。 「っ、まっ…しんっ、ちゃ…」 上手く言葉に出来ないから止めてくれない。 口内に侵入してきたそれは、私のそれを捕らえて離さない。 もうダメっ、そう思った時ようやく離れたそこから銀色の糸が引いた。 #エイトで妄想

2020-09-14 14:56:59
レン @rain560509

「んっ、はぁっ、夢じゃないみたい。」 『おん、せやな。』 「え、信ちゃん?本物?」 『せや。』 「やだ、どうしよう。」 ヤバい、こんなの恥ずかしすぎる。 夢だと思ってたんだもん。 『どうしようって何やねん。』 「もぉ〜やだぁ〜。」 恥ずかしすぎて信ちゃんの胸に顔を埋めた。 #エイトで妄想

2020-09-14 14:56:59
レン @rain560509

「だって、夢だと思ってた。」 『せっかくはよ帰れたから急いで来たのに、○○寝とるからやん。』 「ごめんなさい。」 『ええけど。トイレ行って戻ったら泣いとるから焦った。』 「なっ、泣いてないもん。」 『はいはい、ごめんな。』 「信ちゃん悪くないもん。来てくれて嬉しい。」 #エイトで妄想

2020-09-14 14:56:59
レン @rain560509

『俺も。○○に会いたかったし、○○可愛かったし?』 「やだ、あれはナシ。」 『何でやねんな。』 「恥ずかしすぎる。」 『ええやんか、嬉しかったで?』 「うぅ〜。」 『ヨシヨシ分かったから。な?』 「ん、」 『さ、もぉちょい寝よや。』 「うん、おやすみなさい。」 『おやすみ。』 #エイトで妄想

2020-09-14 14:56:59
レン @rain560509

今夜は珍しく緊急の重要案件を仕上げなきゃいけなくて部署のメンバー総出で残業した。 無事に仕事を終えて、深夜に差しかかる頃、ようやく自宅マンションに着くと電気がついている。 消し忘れかな?と思い急いで上がり部屋に入ると、玄関には彼の靴。 「ただいま〜。忠義、いるの?」 #エイトで妄想

2020-09-26 00:17:31
レン @rain560509

呼び掛けたけど返事がない。 「聞こえてないの?」 いつも多忙で、私が寝てしまった後に帰ってくる事の方が多い彼が、今日に限って早かったのかと残念な気持ちになりつつも、早く逢いたくて急いでリビングへ。 「忠義、ただいま。」 今度はドアを開けて声を掛けたけど返事がない。 #エイトで妄想

2020-09-26 00:17:31
レン @rain560509

近くに寄ってみる。 「わ、忠義寝てる。」 そうソファーにいる彼はぐっすりと眠っていた。 いつもは、私が先に寝ちゃうから、これは貴重だな。 パシャリ。気付かれないように一枚だけスマホに収めて、毛布を掛けた。 ソファーの下で彼が目覚めるまでそっと寄り添う約30分の幸福。 #エイトで妄想 pic.twitter.com/UnlazA77N6

2020-09-26 00:17:33
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レン @rain560509

『大丈夫やから。な?ほら、目つぶって。』 「ぅ、うん。」 言われるがまま、目を閉じた。 人生初めての経験直前。 ドキドキして硬直してしまう。 『ほな、するで。(…ちゅ。)ほら出来た!大丈夫やろ?』「っ、ドキドキした。」 『ふはっ、可愛ええ。もう一回しよ?』 「あのっ、」 #エイトで妄想 pic.twitter.com/SGSRnNMQ5U

2020-09-28 04:10:53
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レン @rain560509

『はよ目つぶらな、そのままするで?』 そう言われたから、慌てて目を閉じた。 ちゅ… また章ちゃんの柔らかい唇が触れて幸せな気持ちになった。 けど… 「っ、」 さっきとは違ってずっと触れたままで離れる気配がない。 違うことに戸惑うけれど、どうしたらいいのか分からない。 #エイトで妄想

2020-09-28 04:10:53
レン @rain560509

段々と息苦しくなってきてギュッと力が入ってしまう。 「っ、はぁ、はぁ…」 ようやく離されて、一気に酸素を取り込んだ瞬間、後頭部に手を添えられて、また口付けられて、しかも無防備に開いたそこから舌が侵入してきて、自分のそれを絡めとられた。 『(ちゅ、くちゅ…)』 「っ、」 #エイトで妄想

2020-09-28 04:10:53
レン @rain560509

酸欠なままの再びのキスにクラクラしてくる。 『ちゃんと鼻で呼吸して。そのままや持たへんよ?』 「っ、はぁ、はぁ、はぁっ、できな、いっ、」 『大丈夫、気にせんでええから自然に。な?』 また、唇が触れ合って、深いキスをする。 そんなドキドキした甘酸っぱいファーストキス。 #エイトで妄想

2020-09-28 04:10:54