エリオット・I・オーガニック『Multicsシステム構造解説』を読む
- TuvianNavy
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序文。Oraganick先生がMulticsの開発者向けガイドとしてサブシステム別に記述した文書から本が発展した。詳細なシステム全体の説明を皆が必要としたので調べまくって1970年秋時点のMulticsの現状にキャッチアップした。GE635から645にHWもアップグレードしたのでその差分も
2020-09-20 21:25:04第一章。Multicsの仮想記憶を支えるGE645のハードウェアアドレッシング機構の説明。GE635は4プロセッサマシンで初期の対称マルチプロセッサ機。GE645のMMUはMulticsの為に設計製造されたものらしい
2020-09-20 21:36:28MulticsのセグメントはACLつきのアドレス空間で、ファイルシステムのように名前も持ってる なんか最近のクラウドストレージのようなやつだな
2020-09-20 21:40:46UNIX(Linux)はここから一旦退化してmmapとcgroupでMultics同等に戻ったわけね。。。
2020-09-20 21:43:24AtlasのデマンドページングとB5000のセグメントの両方を取り込んだので柔軟性もセキュリティもメモリ効率も実現しました。ユーザーからはページは見えませんがその上のセグメントの改廃やアクセス権の設定ができる
2020-09-20 21:48:57命令のフェッチもセグメントとその中の相対アドレスの組でフルアドレスになるのでそれがフェッチ元になる、つらそう
2020-09-20 22:04:07ACL回避できる作りになってないからセキュリティは期待通り動作すると思うけど、これまともに使おうと思ったらすごい設定をゆるくするのが横行するに決まってるやつだ
2020-09-20 22:33:44MIT Pressなんで組版もきれいだし、文章も平易だし、本としていたってまともなんだけど、それをいうならMulticsは「まともすぎて辛い」
2020-09-20 22:40:36Mosberger-Eranianと一緒に積んであるけど、根本原理が少なくて異様に設定が細かいMulticsと、目的別の仕組みが多くてページ数が多くて根本原理が無いLinuxって好対照だよなあ
2020-09-20 23:10:32