エージングの本当の意味と実態

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TANIDA🔍ガジェット検品&量産顧問【現場・現物・現実】 @takshzn

信頼性試験とか日本人は大好きだが今はほとんど意味を成しておらずただの儀式。半世紀前のアナログ回路全盛期のころはすべての部品が大きくバラついた完成品での不良率が今より圧倒的に高くて意味があっただろう。そもそも家電は高価なものだったので不良率を下げることが利益に直結した。今は違う。

2021-01-07 23:24:19
TANIDA🔍ガジェット検品&量産顧問【現場・現物・現実】 @takshzn

半世紀前にブラウン管TVのアメリカ工場長をやっていた人から聞いた話。当時は部品バラツキが大きく半田もすべて手作業で初期不良が多くて経営を圧迫していた。思いついたのが工場内でしばらく動かしてみて不良品が出たら修理するという工程を追加すること。

2021-01-07 23:30:39
TANIDA🔍ガジェット検品&量産顧問【現場・現物・現実】 @takshzn

工場内で老化させるのでそれをエージング工程と名付けたらしい。それからはどの工場でもエージングを行うようになった。「エージング工程は必要」だと思い込んでいた当時の自分はこの話を聞いたときにショックだった。そもそも誰が何のために始めたことなのかも知らずにやっていたからだ。

2021-01-07 23:44:58
TANIDA🔍ガジェット検品&量産顧問【現場・現物・現実】 @takshzn

日本の家電業界は未だに半世紀前の品質基準とか大切にしているが今の時代はむしろこの考え方が経営を圧迫している。あまり深く考えずに中国から仕入れてどんどん販売してしっかり利益を出している中小企業をいくつも知っている。残念ながらそれが現実。すべての仕事は利益のため。趣味ではない。

2021-01-07 23:59:15