『ジュエルペットてぃんくる☆』金春智子脚本回に目立つ良さ

相楽 @sagara1

[1/14]『ジュエルペットてぃんくる☆』の金春智子脚本回(8/17/22/31/39/48話）は作中においても一際素晴らしい形で時間が……とりわけ「心が繋がる一瞬」が（象徴的な虹と共に。虹は多彩な心の輝きそのものでもあり、心と心の間に架かる七色の橋でもある）描かれていると思う。

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[2/14]8話は時を告げる鐘とそれを鳴らす/鳴らし得る心にまつわる物語。あかりが魔法学校で過ごす今。その今の中で抱える思いは過去の子供たちと想いとも連なり、過去の自分とよく似た想いを抱えた少女を時を超え心から応援し後押ししたことで、あかりは確かに明日を見据える心の強さを得た。

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[3/14]17話においてあかりと祐馬の心は、それぞれにとって大切極まりなかった一瞬を共有していたことを知ることで大きく近づいた。参考：http://t.co/HeFRxts

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[4/14]22話ではライバル意識を持つ相手とすら（「心が穏やかになるリラックスのパワー」を持つアクアとも繋がりつつ）「気持ちを一つに」した一瞬を得た。あかりの大きな成長あってのことで、あかりの心の素晴らしさを物語るものでもあった。ここでの虹は三連の虹色に輝く魔法陣。

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[5/14]31話のあかりは沙羅の過去に触れ、沙羅が過去から凍らせ向かい合ってこなかった思いを象徴する枯れた花を再び咲かせ、未来を思う今を「心を一つに」して取り戻した。

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[6/14]39話。美しい奇跡の夜にあかりと祐馬の心が、ジュエルランドの皆の心が繋がる。皆の幸せを祈って一つになる。虹が輝く。陽が昇る。17話の一瞬の共有が「それぞれ別のものを見据えた上での過去のもの」であったのに対して（続く）

相楽 @sagara1

[7/14]（続き）世界を思い、お互いを思い。そしてアルマを思い「おめでとう」を共に贈ったあかりと祐馬の一瞬は「同じものを見据えた中での未来を想いながらの今における一瞬」の共有だった。

相楽 @sagara1

[8/14]48話ではあかりとミリアが遂に対決の時を迎える。二人はその時を心をぶつけあうのでなく、互いが重ねて来た過去を温かく振り返りながら、心を寄り添い重ね合う（架け橋としての虹も不要だ）ことで通過する。その重なりの中、二人は沙羅の名を呼び、観ている沙羅も心を繋ぐ（続く）

相楽 @sagara1

[9/14]（続き）あかりとミリアが得た時を沙羅は喜びながらも羨ましがるが、これは31話のナイスアシストと二人の世界から距離を取らされたことの悔しさに対する（物語の神からの）ミリアへの報償とも言えそうだと思う。31話のミリアの振る舞いは十分にそれに値するものだったと思えもする。

相楽 @sagara1

[10/14]なお、金春智子脚本（に限らずだけれど）において魔法は暖かい心から力を得て、人と人との心を繋ぐ。ただ、金春脚本回においてはその魔法に「出来ない事」「してはいけない事」「すべきでない事」が繰り返し繰り返し描かれる。以下、簡単に例示。

相楽 @sagara1

[11/14]8話では限られた者にしか（学校中に心を込めた響きを伝える）鐘を鳴らすことは出来ない。17話では「拗ねた心で過剰な物に走った上での汚れ」を魔法で綺麗にしようとは思いつかない（するべきではない）。

相楽 @sagara1

[12/14]22話では平和な世界を乱したり「しっかりと相手自身を見ずに安易に似たものと見做す」ようでは世界から宝を得ることも出来ず、心も繋げようが無い。その上に手痛い反撃も受ける。31話では心を閉ざしての扉は友人の魔法でも開かない。頑なな心で知識を重ねても枯れた花は蘇らない。

相楽 @sagara1

[13/14]39話では一つの世界が心を重ねての奇跡ですら一瞬の贈りものを与えられるに留まる（ただし、言うまでも無くその一瞬は素晴らしい奇跡）。心の輝きを失った宝石は、持ち主の心が再び輝くことでしか救い得ないから。

相楽 @sagara1

[14/14]以上の話は人によっては「あまりにも道徳的/倫理的」とも見做しそうなものではあると思う。ただ「語られるテーマ」だけでなく、その「語り方」にもよく目を向け総体として眺めた時。その魅力は抗いようも無く（元より抗うつもりも無かったけれど）素晴らしいものと僕には映った。