ゲーム製作者のつぶやき

柴尾英令 @baoh

#lennus タグで、先月末から「レナス」と「レナス2」のリプレイをしている方がいたので、ちらちら眺めていたのだが、どうやら完結した模様。お疲れさまでした。作っているときに、こういうレポートを読みたかったよ。

柴尾英令 @baoh

RPGを作っていたときって、ストーリーについて批評家めいたことを言う人より、「あ、明るくなった。うれしい」とか、「もう勘弁して」とか、「うれしいうれしい」とか、プレイ中にシンプルな感想を言ってくれる人のほうがありがたかった。

柴尾英令 @baoh

"カブニードス「コームはオワコン、っと」 "とか書かれると、ちょっと嬉しいよね。って、これが分かる人はほとんどいないだろうな。カブニードスじゃなくて、ガブニードスだし……。

柴尾英令 @baoh

"あと至れり尽くせり。神様だから当然かもだけど、神殿の人親切過ぎて怖い。なのに村の人は図々しい。神様なんだからあれやってこれやって。神様は便利屋かよw"　「レナス2」について、こういうのは、ほんとにうれしい感想。

柴尾英令 @baoh

リプレイしてくれた方は、惑星レナスとか惑星エルツとか、書いてくれているのだけれど、そのどちらも衛星なのは、いまさらすぎるネタバレ。

柴尾英令 @baoh

「レナス2」では当時のRPG史上最大の街を作るのだというむやみな意気込みのもと、ニグレンの長城という町が登場するのだが、ニグレンというのは、二代目エマニエル夫人を演じたミア・ニグレンからいただいたというのは、誰得な豆知識です。

柴尾英令 @baoh

RPG「レナス」を作ったときって、どこかの遠い災厄ではなく、電源を入れたユーザーが災厄をわがこととして感じてくれるように、いろいろ仕掛けたんだけど、「ありがちな展開」とか言われることも多く、めげたりもした。

柴尾英令 @baoh

「レナス2」のときは「レナス」のテストプレイの反応などをもとに、ユーザーのエモーションをどうしたらいじれるかと考え、そういうネタを山ほど投下した。ただ、素直な感想はなかなか聞けず、やっと聞けたのは、15年以上経ってからの日本のリプレイとか「やる夫」の形だったりするのは、複雑。

柴尾英令 @baoh

とても単純なのだが、当時のRPGで、世界の破滅が訪れるといわれても、主人公が魔王を倒すのだから、破滅なんか一度も拝めないんじゃないかというのが、いつも不満だった。まあ、当時のことね。

柴尾英令 @baoh

だから、破滅を感じていただくために、「レナス」では主人公が自分で破滅のボタンを押すことからスタートさせたし、「レナス2」では神様とおだてられて、せっせと破滅にいそしませたし、「レガイア伝説」では破滅して、霧に覆われた世界から話をはじめた。

柴尾英令 @baoh

「レガイア伝説」でも、「レナス」を遊んでくれた女性の後輩が、溶岩の中に沈む洞窟都市をクリアして、地上に出たときの感想「あー、明るい。なんか、うれしいですね」というのを聞いて、どんどん霧を晴らすことが、この気持ちよさに通じると思って、霧という設定を入れたのだった。

柴尾英令 @baoh

「レガイア伝説」の霧はスティーブン・キングの「霧（映画「ミスト」原作）」がモチーフのひとつだし、高い壁で霧を防ぐ人類最後の砦は、「キングコング」のスカルアイランド的であり、「渚にて」のオーストラリア的でもある。

柴尾英令 @baoh

「メタルマックス　ワイルドアイズ」という、発売中止になったソフトに参加したとき、ブラッドベリ的なことをやりたくなって、真夜中の蒸気機関車が町に亡くなった人を連れてくるというシナリオを提供したことがあった。

柴尾英令 @baoh

まあ、「レナス」とか「レナス2」のころはあの手この手で、ユーザーをいじるストーリーや設定を考えてたけど、いまの時代では「鬱ゲー」の一語でかたづけられちゃうのが、なんだかなぁ。

柴尾英令 @baoh

「レナス」シリーズの田中公平さんの曲はどれもすばらしい。データが届くたびに、わくわくしてました。 ――ニコ動「レナス２　封印の使徒　ほぼ全曲メドレー (42:21)」 http://t.co/TGSD8Oq