「ナナドラ」リアルタイムリプレイ -14- カザン奪還作戦・1
- imaitetsuya
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昨晩我々は、ミロス連邦国評議会の臨時会合に召喚され、メナス大統領補佐官、エラン・ギルド管理部部長の立ち会いのもと、ロラッカ森林の調査ミッションに関して尋問をうけた。
2010-02-09 13:06:37審理は深夜にまで及び、さらに明くる今日も、いくつかの小委員会、ミロス騎士団、カザン執政府などさまざまな機関から続けて喚問をうけ続けている。
2010-02-09 13:08:36はっきりと分かったのは、ミロス評議会や騎士団だけでなく城内の一般市民・・・おそらくカザンからの避難民も含めて、あらゆる人々に、我々は憎まれている、ということだ。
2010-02-09 13:11:00あのまがまがしい侵略者をカザン共和国に招き入れ、世界を破滅の縁に追いやった張本人。それが、今の我々に貼られたレッテルである。―――いや、レッテルではなく・・・事実だ。
2010-02-09 13:14:48メナス補佐官もまた、執政府の内外で同様の批判に晒されている。大災害ののち、いつ目覚めるともわからぬまま昏々と眠り続ける我々を、3年にわたって城内で保護しつづけたのだ。
2010-02-09 13:17:41我々が目覚めたところで状況が変わるわけでもない。人々の不満はもはや限界に達している。無理もないことだ。みな、竜によって多くのものを奪われた。今なお絶望のなかで、逼迫した生活を余儀なくされている。
2010-02-09 13:20:46おそらく、程なく我々は、カザン共和国奪還のために、彼の地へ派遣されることになるだろう。カザンのギルド管理部からも、ミロス騎士団からも応援は行われない。つまり、そこで潔く死んでこい、ということだ。
2010-02-09 13:23:51かろうじてエラン部長が異を唱えてくれたが、城内の困窮ぶりを前にして、もとより反論の余地がある話ではなかった。たしかに、この厄災を招いたのは紛れもなく我々だ。これが落としどころというものである。
2010-02-09 13:27:16もとより、サムライは己を知る者のために働いて死ぬものだ。ドリス大統領閣下の生死は確認されておらず、いまも彼の地で行方しれずのままである。カザンに赴き、この剣を存分に振るえるのならば本望である。
2010-02-09 13:32:28だが、気の毒なのはすがわら氏だ。彼は元来ハントマンではない、一介の医師である。彼があの調査ミッションに加わったのは、ひとえに人々の平穏を守るためであった。かの翼竜との戦いにおいても、彼は一心に我々の命を救おうと働いてくれた。失うにはあまりに惜しい人物だ。
2010-02-09 13:35:54なかむらは流石に腹へ据えかねたか、先刻からすっかり黙りこくってしまった。人々の我々に対する感情は分からなくもないが、私も今だけはなかむらに同感だ。彼・・・すがわらに責められるいわれはみじんもない。
2010-02-09 13:39:28あいつはみんなを救おうとしたのよ。私たちのことも、森の入口の調査隊のことも、フロワロで苦しんでる街の人も!自分が死にそうな目にあいながら、苦しんでる人がいたら絶対放っておかない、そんなやつなのよ、あいつは!!
2010-02-09 19:40:52