小説版STAND BY MEドラえもん、ひみつ道具の設定描写が細かくて中々面白い。映画版SBM2ではほぼカットされた成し遂げプログラムからも逃げず、むしろ真正面から描き直してる。冒頭をぺらぺら捲ってみた程度だけどこれ結構良ノベライズじゃないかな
2021-04-18 22:38:23のび太が初めてタケコプターで空を飛ぶあのシーンだけで ・操縦ミスで落下しても安全装置が働いて地面数十cmで止まる ・スピードを出しすぎると自動安全運転に切り替わる ・幼稚園児でも簡単に操作できるように設計されている って感じで未来の道具とのファーストコンタクトが凄く丁寧で好感が持てる
2021-04-18 22:39:23本当に『ドラえもん』という作品・存在・キャラクターとのまっさらな初遭遇を丁寧にやろうとするなら、タケコプターの飛行だけでここまで文章を費やしたっていいんだ。映画版のひみつ道具の濃い描写はてっきり白組のマニアックな拘りかと思ってたけど、山崎貴監督ご自身も相当お好きですねこれ
2021-04-19 12:10:26ドラえもんが初めてしずかちゃんに会った際に「かわいい」と言うんだけどそれに対してのび太が「未来の君が見ても?」って返してるんですよ。のび太が時代によって美醜の基準が変わることを理解した上でドラえもんを「タイムトラベラー」として扱ってるのがなんだか斬新だ
2021-04-19 12:12:22ドラえもんという存在が馴染みすぎて本来の未来人という属性が薄れてるから、こういうドラえもんの「第一話」の切り口ってあるんだなと。正直ちょっと唸らされてしまった
2021-04-19 12:13:34小説版『STAND BY MEドラえもん』読了。映画版SBM1は賛否両論な新要素と無難すぎるエピソードの「寄せ集め」以上のものを感じられなかったけど、ノベライズ版はちゃんと「繋ぎ合わせ」になってる。筋が通ってる。あの独特な映像的な誇張がない分、こちらの方がすっと入ってくる。山崎貴監督見直した!
2021-04-19 19:39:45例えばドラえもんは刷りこみたまごの「強制力」は凄いよ!って22世紀自慢するんだけど、自身も成し遂げプログラムで「強制」されてる身なので思うところもあると地の文で察せられて、映画版ではバラバラに見えたエピソードや設定たちが「どうしてこの話を選んできたか」が凄く分かりやすくなってる
2021-04-19 19:40:05映画版『SBM1』見て「刷りこみたまごを選んできたのは成し遂げプログラム設定に意味を持たせるためなのか」って伝わった人いる……?せっかく面白いことやってるのにたぶん1mmも映画で伝わってないよ!勿体ない……
2021-04-19 20:14:25最後の喧嘩も、殴ることにも疲れ果て止めようと思ったがいつもと違うのび太の異様な雰囲気から何かを察して「だったら最後までつきあうのが、ガキ大将たる自分のつとめなのかもしれない」(p.177)とジャイアンも覚悟を決める場面凄く良かった。それ映画でも入れたほうがいいって!
2021-04-19 20:16:49原作補完だと例の人の幸せ構文に「君の判断は正しかったと思うよ。あの青年は決して目立った取り柄があるわけじゃない。しかし人の幸せを願い~」と、しすか父はのび太のダメなところも理解した上で送り出してると示されたのは割と良改変だと思う
2021-04-20 21:06:04読んでも分かりづらいけど追加されたのは「あの青年は決して目立った取り柄があるわけじゃない」の部分ですね(SBM2でのび太の失踪事件をフォローしたことからの逆算で追加したのかもしれない) pic.twitter.com/8mFL8ayv2T
2021-04-20 21:10:49小説版SBM、ストレートホールにおっこちてきた出木杉くんが「しずかくんの家の地下室に落下した?」と誤認したり、辻褄が合わない現象を考察してみせたり、出番は短いながらも好奇心旺盛な性格を見せてくれて、映画版の「単なる凄まじくいいヤツ」以上にキャラが立ってて偉い(最初からやってくれ)
2021-04-21 18:31:07小説版SBM1の改善点、映画版の時点で構想はあったけど映画の尺的に入り切らなかった部分と、SBM2を作っていく上で掘り下げたキャラ付けをSBM1にフィードバックして再構成した部分があると思う(ひみつ道具描写はおそらく前者、ジャイアンや出木杉の描写は後者な気がする)
2021-04-21 21:05:49@tos 原作という分厚い肉から切り出した肉片をそのまま並べて串でぶっ刺したのが映画版(原作のお肉がおいしいので味はそれなりに保証されてる) ネギを挟んでねぎまにできたのが小説版(尺=串が伸びたのでネギを挟む余地がある) っていうか、そんな感じかな……
2021-04-21 21:12:11@tos ただ、映画版よりフォローされてるとはいえもちろん駆け足な展開には違いなくて、特に先述した通り序盤を丁寧に描けている反面、中盤~終盤の駆け足感は強い。
2021-04-22 09:29:00@tos 駆け足ではあるものの、余計な演出をカットして尺を確保してるのでぎりぎりなんとかなってる。映画では のび太うるうる→ドラえもんうるうる→のび太泣く→ドラえもん泣く→二人で泣く→ロングショットで泣いてる二人を写す くらいしつこかった部分を二人は胸がいっぱいになったの一言で流す感じ
2021-04-22 09:31:41@tos 中盤の「みんなこれくらい知ってるよね!」と言わんばかりにダイジェストで時間飛ばしていくのはドラえもんファン的には別に良いけど、もうちょっとページ確保できれば……って惜しさある。元々「はるばると」~「帰ってきた」を1本にまとめること自体が詰め込みすぎな中では十分頑張ってるけど
2021-04-22 10:52:07@tos レーベルがジュニア文庫なので大きな文字で200ページもないからなぁ。未読だけど小説版SBM2はどうなってるんだろう。SBM2は結構複雑な時間移動繰り返して、映画版でも図を出して説明するという反則に近いメタな解説で何とか乗り切ってたけど、小説版はどう表現してくるか楽しみ半分怖さ半分
2021-04-22 10:55:17@tos ファンの間でも賛否両論あった新恐竜、個人的に良かったと思うのはキューやミューとの分かれをさっぱり描いたことなんですよね。06恐竜は冒頭~恐竜ハンター基地襲撃までは本当に丁寧なんですが、ラストシーンがあまりにもくどすぎた
2021-04-22 09:36:54@tos 別れたくない!と我儘を言っていたのび太は、この冒険を通してピー助(あるいはキューとミュー)を送り出せるようになった、という成長なのに、そこでくどい別れを演出しすぎると泣かせられるけど話としてはダメになる
2021-04-22 09:38:16@tos 風使い~新開拓史(03~09年)が涙うるうる&感情!感情!感情!の激流で押していく作風 新鉄人~新恐竜(11~現在)は割とこざっぱりした作風 と分けるなら、映画版は前者、小説版は後者かなって。良い意味で最近のドラえもんに寄せられたと思う
2021-04-22 09:39:14SBM1はメディアの違いを理解できてなかったから正直言われても仕方ないと思うけど、SBM2はちゃんとメディアの違いを理解できるようになってたので一緒くたに叩かれると納得行かない……。ぶっちゃけSBM1は超空間のシーン以外CGの魅力なかったけどSBM2はその辺超改善されてたのに見ずに叩かれてる印象
2021-04-26 20:04:07小説版読んだから映画版SBM1見直してみたけど正直CGと相性良いエピソードが全然ないのがね……ってなった。2作目は1作目で評判良かった「タイムマシン起動時に方向が整って形成されていく超空間」や「ディテールアップされたメカニカルなひみつ道具」を全面に押し出してたのが良かったっすね
2021-04-26 20:10:23@tos ドラえもんマニア的視点なんか知らねぇ!思いっきり泣きたいだけだ!というなら映画版のほうがいいのかも(そういう層が厚いから映画版は映画ドラえもん史上最高のヒットを飛ばせたわけですが)
2021-04-22 10:58:23