企画第五十弾 タロットから読み解くイグニッションZERO
- tamagoyaki224
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南条光は、ヒーローへの憧れを抱いていた 現実には、怪人なんてものはいない そして、目の前の全ての人を助けられる訳でもない それでも、皆を助けられるような、スーパーヒーローになりたかった 「大丈夫、アタシが側にいる!」 そんな、皆の光になりたかった #イグゼロタロット
2021-05-14 23:00:59世界を手に収める 悪のカリスマとして、野望を叫び続けるのは小関麗奈 スケールの大きな「夢」は一蹴されるような世界で、それを食い止めようとする存在がいた それが、ヒーロー、南条光だった #イグゼロタロット
2021-05-14 23:06:39大好きなゲームを極めたい ゲーマーアイドルとして、楽しさを広めたい 遠い夢も、レベルアップを重ねていけば必ずクリアへと辿り着ける 三好紗南が選んだ、最高の仲間達(パーティ)でなら そう、思っていた #イグゼロタロット
2021-05-14 23:18:45夢を追いかける最中で、ふと紗南は立ち止まる このまま、自分の好きなことにだけ夢中になっていて良いのか、と 目の前の二人は、確かに輝いている だけど、それは永遠の物なのか? どんなゲームも、いつか終わりがやってくる そんな思考が、紗南を鈍らせていた #イグゼロタロット
2021-05-14 23:22:35確かに、自分はゲームが好きだ 光ちゃんのことも、麗奈ちゃんのことも、二人のやり取りを見ているのも 一緒に、夢を語り合う時間も そんなことを思ってしまう時点で、あたしは、この二人とはきっと違う そんなあたしが、一緒に居て良いの? #イグゼロタロット
2021-05-14 23:28:51「それで良いんじゃないか!」 そんな、力強い言葉が部屋に響いた 「そんなヤツが一人くらい居てくれないと、コイツの相手はつとまんないわよ」 思わず零した弱音に、仲間達は応えてくれた 「だって、紗南はゲームが大好きなんだろう?好きな気持ちに、上も下もないんだから!」 #イグゼロタロット
2021-05-14 23:32:49「ヒーロー物だって、いつかは終わりが来てしまう。それは確かに寂しいさ。でも、だからこそアタシは、この三人で今一緒に居られるこの時間を大切にしたいんだ!」 それを聞いた瞬間、麗奈ちゃんは呆れたような顔をした あたしは、笑った 限りがあるからこそ、燃やせる情熱がある #イグゼロタロット
2021-05-14 23:36:35好きな物を、好きな人と好きで居られる時間 それはきっと、長い人生で見ればほんの一瞬 だけどその情熱の炎は松明の様に伝染し、周りを照らしていく イグニッションZERO ミッション、スタート #イグゼロタロット
2021-05-14 23:38:31心の英雄、未だ消えず。 南条光の憧れは昔も今も変わらず……いや、時と共に存在感を増していった。 アイドルとなり、その存在をより近くで知ることも増え、 時にはヒーローを「救う」ことすらも。 このまま自身も、憧れの存在になれると信じていた。 #イグゼロタロット
2021-05-14 23:03:09正義、悪、そしてゲームのようなファンタジカルな要素もある。それがイグニッションZERO。 麗奈はいつもの様に悪態を吐くが、一方で役割とバランスが保てている、そういう存在だった。 ……「遊戯」に相応しくない冷ややかな眼。 三人で最も早く現実を見据えたのは、紗南だった。#イグゼロタロット
2021-05-14 23:08:25悪事は危うい程、やる価値がある。 悪であり、悪を自称する限りリスクは高いものなのだから、 毒食わば皿までの精神でリターンを最大にするべき。 小関麗奈はそれを勘と感じ取り、人生哲学に据えていた。 #イグゼロタロット
2021-05-14 23:15:30自他共に認めるトラブルメーカーの麗奈。 光は「悪への『拘り方』」は理解したが、内容については理解できず、まさに失敗の象徴に見えた。 紗南もまた、失敗を感じ取っていた。 ……だがそれは、光とは違う、根幹の視点だった。 ――「レイナちゃん、やり込み足りないんじゃない?」#イグゼロタロット
2021-05-14 23:24:01人には限界なんてない。 猶予1Fのコンボだって、固められた状態から抜けることだって、最強のゲーマーアイドルだって、やり込みの果てに必ずできる。 三好紗南はそうして常に、自らの研鑽を条件としてすべての可能性を抱えてきた。 ――これからもそうだと、この時は思っていた。 #イグゼロタロット
2021-05-14 23:30:30ゲーマーとしての観察眼か、「分岐」が見えた。「両刀」で乗り越えられるルートは無かった。 光は紗南の「選択の姿勢」を拒絶した。目標を取捨選択することが許せなかった。 麗奈も不服だったが、観念した表情を見せた。 「失敗への慣れ」がショックを和らげたのだと自嘲しながら。#イグゼロタロット
2021-05-14 23:45:23時が経ち、三人は理解していった。 分析や修練が足りず、跳ね返され、零れていった物事も、考え抜き、努力し、それでもなお結実しなかった物事も、経験という燃料になる。 それらは抱えて残ったエンジンに注ぎ入れるためにあるのだ。 ――アイドルというエンジンに。 #イグゼロタロット
2021-05-14 23:58:31#イグゼロタロット 脳裏に浮かんだイメージを書ききれる筆の力がほしいですが……怪文章行きます 今回も作中作に逃げてます、さらにEVILLIVEが脳裏になりながら書いてます よろしければお付き合いください。
2021-05-14 23:05:55#イグゼロタロット レイナはヒカルに輝く星を見出した、悪たらんとした自身が軋みを上げるほどに 順調な世界なんてツマラナイ、かき回してこそのヴイランと叫んでも、未熟を露呈する、もどかしく思うことこそ疎ましい。人の目など気にする気質でもあるまい、とため息をつく(1/4)
2021-05-14 23:06:28#イグゼロタロット ヒカルはなすがままの二人を照らし出すべきだと考えた、輝く光こそ自分にふさわしい……何もないならば、理想を叶える、何かあるなら乗り越えて叶える。抗うならば、それもまた、良し。(2/4)
2021-05-14 23:07:06#イグゼロタロット サナは些事など解き放てば良いだろうと画策する、信念、外道、我欲、困難。すべて宜しい。 自分自身が立ち向かうこと、叶えること、それらも放棄したサナは二人を観察する、自らも駒として進む未来を定めるために(3/4)
2021-05-14 23:08:07#イグゼロタロット この街で三人が叫ぶ、傲慢に、荒ぶるままに!暖かな微睡みは過去のもの。さぁ、無気力な心に火を灯せ。 劇場版イグニッション・Zero公開未定――(4/4)
2021-05-14 23:09:10オープニングや劇場予告っぽい何かは便利ですね 夢オチ並に扱いやすいです サナが一体何がしたいんだ!と言われながら引っ掻き回す黒幕…というより、道化師みたいになって、レイナがそれで元気になっちゃうようなイメージです 王道のヒカルが正義ポジのラスボスみたいな。 お読みいただき多謝です
2021-05-14 23:13:18→ぼうけんをはじめる 三人とも大きな夢を抱いていた それぞれに、好きなもの、大切なものを胸に抱いて 夢への憧れに満たされ、それはとても幸せな時間だった #イグゼロタロット
2021-05-14 23:29:58→ぼうけんをつづける しかし、アイドルの旅は順調ではなかった 自分の持つ憧れに邁進するあまり、大きく衝突を繰り返してしまう 互いへの想いも言葉も、すれ違ったまま… #イグゼロタロット
2021-05-14 23:29:58